276.色々言ってたよ?
ポートビリア突入前に、みんなで休憩した場所まで到着。ここまでで復路の3分の1って感じかしらん。
キャンプセットを出して貰って、コーヒーブレイク。
あたし、タマゴサンド大好きなんだよね。
みーよはハムレタスが好みらしい。
この世界のパンとは、食感が段違い。ホントに美味しいね。
でも、だからこの世界のパンを食べたくない、という訳でもない。
これはこれで、素朴な良さがあるんだよね。
要は、口に入れば何でもいいのかしらん、あたしってば。
コーヒーのお代わりを貰いながら、オラクルに帰った後の話をする。
ポートビリアの大聖女になったみーよは、その身分や位は、そのまま保証されるらしい。もちろん“元”の肩書だけどね。
今のところは正式に大聖女だけど、そのうちに幼女シーチャンが正式に正守護者の地位につく。
都市を出る時にそうしなかったのは、何かトラブルがあった時のための防止策。例えば、どこかの誰かが守護者の地位を強奪しに来た場合とかに備えてるんだとか。
ああ、元の守護者の、福耳で顔がデカいのがいたかも。みーよやあたしや皇龍公国の騎士団がいなくなったら、自分の時代が来たとか言って、戻ってきそうだね。
もちろん、幼女シーチャンがちゃんと実績を積めば、周囲の人たちが正式に認めてくれる。
その後なら、みーよが普通にポートビリアの正守護者の地位を降りれば、自動的にシーチャンが昇格する。
それまでの間、みーよがポートビリアから遠く離れても、守護結石と繋がっているのだそうで。もし、守護者の地位を簒奪しようとする輩がいても、みーよが許可しない限り守護結石と感応できないんだって。
で、みーよが自分の意志で繋がりを絶てば、自動的にシーチャンに地位が移管される。
同じことが、領主の地位にも言えるのだそうで。
防衛隊長から領主に昇格したハンドウ、じゃない、なんかこれ、発音がむずいんだよね、ハンドゥか、が、地位を確立した時点で、サーリット団長は領主の座を降りる手配になっているんだとか。
で、こっちの方は距離が離れても繋がるとかの仕組みはないんだけど。
テイル卿が転移結界を敷いているので、サーリット領主本人が直接様子を見に来て、移管を判断するらしい、との事。
それって、マクロン閣下の転移陣?
ううん、テイル卿の転移結界。
そんなのあるんだ。
彼はむしろ、そっち方面の専門家なんだそうで。
ふうん。何にも言ってなかったような気しかしないけど?
そう?
色々言ってたよ?
あの人、郁ちゃんが興味無さそうな事は、自分からは言わないと思うよ?
そうだっけ?
ああ、なんか次元がどうこう言ってた気がしてきた。
あたしたちが別の世界から来てるのを察知したのかなと思って、ちょっと警戒してたんだよね。
それか。それだ、きっと。
みーよには、普通に話をしてるんだ、そっかー




