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Sweet Bomb NEXT  ~ 今度は異世界で大暴れっ!  作者: 白河・DG・夜舟
転移三十三日目っ! ~ ポートビリアの問題が、解決っ!

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272/279

272.郁ちゃんが一番の荒くれ者でしょ?

 大食堂の厨房に、お邪魔する。

 あれ、どうされました?

 いや、料理長いるかなと思って。

 休憩に入ってますが、呼んできましょうか?

 いやいいよ。ここのゴハン美味しかったんで、そのお礼。

 分かりました。伝えておきますね。

 当番らしいメイドさんに伝えて貰って。


 そんな調子で、みーよと一緒に城のあちこちをウロウロして回った。

 どうも、みーよが大人気らしく。

 わざわざご挨拶だなんて、誠にありがとうございます。

 本当に感謝しております。

 肖像画を描き、救国の聖女として飾らせて頂きます。

 みたいなことまで、先々で言われちゃった。


 午後から、街に出てウロウロ。

 みーよが気になっていた傷病者の収容所も、だいぶ静かになっていた。

 生命と死の裁定者を主催する高位の僧職者は、都市を逃げだしており、まだ帰還していないのだそうです。

 弟子のうち、位が高いものが代行を務め、死の間際にある兵士や住民を安らかに葬還していったのだとか。

 理力が足りなくて、かなり無理して行っていたけど、寄り添うに至らぬ者はそのまま解放して、なんとか目途がつきそうらしい。

 この世界、土葬や火葬よりも、僧職者が葬還する方が主流の葬儀らしいのよね。で、本来はお金を取るんだって。

 死体をそのまま放置すると、不死者(アンデッド)となる場合があるので、できれば遺体はそのままにはしたくない。

 そういえば、みーよも同じことが出来るんだよね?

 できるけど、本業じゃないので、あまり好んでは行わない。

 戦いや出先での遭遇であれば、葬還は積極的に行うけど。

 こういう専門の教会があるなら、わたしが手を出すことではないのよ。

 そうなんですか。

 でも、手が足りなくて困っていそうだったら、手伝うつもりでいたんだけどね。大丈夫そうね。

 そうなんだ。根がまじめだもんね。

 そんなこと、ないんだけどね。関わっちゃったからね。

 頬に手を当てながら、少し寂しそうに呟くみーよ。

 人間の死に関わることを避けて通れない聖女の義務というか、宿命なのかしらん。

 基本は人間も魔物も、葬還という意味合いは同じなのよ。

 人間は葬還。

 魔物は浄化。

 肉を持つ生き物を元の塵に還すわけだから、やることは同じ。

 そこに意味合いを持たせるのが生命と死の裁定者たちなのよ。

 ふーん。

 人は一人で生まれ、一人で死んでいく。

 そこに寄り添うのが、彼らの使命だから。出産時のお世話と、葬儀の取り仕切りを主な生業にしている宗派なのよ。

 なので、他所の宗派が敷地内をウロウロされるのは、あまり気分が良くないみたいね。

 ふーん、そうなんだ。

 青の教会では、むしろ手伝ってくれーて感じだったけどね。

 まあ、お父さんはあまりいい顔してなかったか。それが当たり前なのか。

 おっかさんが、ああいう性格だから捌けた態度を取ってるだけか。


 奴隷管理区域に設置されていた救護用のテントも、ほとんど撤収されているね。応急処置が終わって、それぞれの居場所に戻っていったみたい。


 商売を営むお店も、都市の外から商売にくる出店も、活気を取り戻しつつある。

 街に刻まれた戦火の後はすぐには消えないけど、生きて行く人々の活力は戻りつつあるみたいだね。


 後、壊滅したはずの冒険者ギルドが、もう再建されていた。

 戻すのが速いなぁ。

 覗いてみると、皆、あたしたちの事はよく知っているみたいで、拍手と歓声が沸き起こった。

 中身は荒くれどもなんだけどね。

 郁ちゃんが一番の荒くれ者でしょ? とみーよに言われちった。ごもっともです。

 カウンターは壊れたまま。適当に上から板を張って、ごまかしてますね。

 イスとかも同じ感じ。突貫でとりあえず直しました。

 依頼掲示板は、ちゃんとしてるね。依頼がびっしり張られている。

 だけど、引き受け手がそんなにいないからね。死んだり怪我したりした冒険者が多数だからね。

 取りあえず、受付で仮の報告をしておく。冒険者ギルドは国境に関係ない活動をしているので、自分たちが持っているギルドカードに、これまでの記録を残して貰えるらしい。

 正規報告は、オラクルに帰ってからだね。

 人数は少ないけど、ギルド復帰祝いで、みんなで飲んでね。

 そう言って、全員にエール飲み放題のサービスとして、金貨1枚をおごり。

 復興に乾杯!

 ジョッキを空にして、皆に見送られながら、ギルドを後にした。


挿絵(By みてみん)

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