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Sweet Bomb NEXT  ~ 今度は異世界で大暴れっ!  作者: 白河・DG・夜舟
転移三十三日目っ! ~ ポートビリアの問題が、解決っ!

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270.ってか、コイツ、名前あるんだ

 今日はもう、巡礼はしなくてもいいと言われて。

 思いがけず、時間が空いてしまった。

 守護結石の正規守護者が住まうこの部屋は、みーよが当面の間、聖域(サンクチュアリ)をかけて自分の管轄下におくのだそうで、その準備をしていた。

 なので、シャワールームやコーヒーセットはそのまま使えるのだそうです。

 なので、部屋を管理する執事さんやメイドさんが、大層感動しておりました。

 ついでにいうと、すっかりキレイになった幼女シーチャンのことも気に入られたようで、心を込めてお世話します、いえ、したいです! といって張り切ってますね。

 その幼女と一緒に、守護結石の間へ向かうみーよ。

 代理守護者の手続きを行うみたいね。

 幼女の帽子に、木の枝で出来た冠が。

 白くて短いチョッキが。

 杖の先端に、三本の回転するリングと小さく光る光体が。

 それぞれ、授けられた。

 シーチャン、元々は出来る子だったのに、周囲があんまりにもダメだしするから、自分は出来ない子だと思い込んでいたらしい。

 なので、重要な任務を任されて、なんか張り切ってるね。

 領主代理の奥さんと娘二人(10歳と7歳)もやってきた。

 様子を見てたけど、どうやら仲良くやれそうだね。


 みーよと一緒に、地下の、青年の部屋に行ってみる。

 青年、なんかの本を読んでいた。本、あるんだね。

 明日、撤収だって。聞いてた?

 さっき聞いた。お前らはどうすんの?

 オラクルに帰るよ?

 一緒に行ってもイイ?

 何しに?

 人間の事を、もっと学びたい。

 自分の国に帰って勉強しなよ?

 いや、人間というか、お前の事をもっと知りたい。

 あたし? なんで?

 俺さ、お前に、俺の仔を産んで貰いたいんだ。

 悪びれもせず、真顔でそんなことを言い出す青年竜。

「なんで、あたしが、お前の子供を産まなきゃなんないの?」

 一応、聞いておく。ホントは問答無用でぶん殴りたいけど。

「お前、とても丈夫そうだから」

「それが理由?」

「竜の仔を産む女は、丈夫じゃないと死んでしまうからな」

「もう一回聞くけど、それが理由でいいのね?」

 なんで、という顔をされた。

 お付きらしいメイドさんが、避難を始める。

 みーよがため息をついて、あたしを留める。

「メルセナ様。人族の女性の口説き文句にしては、あまりに稚拙か、と思われます」

「そ、そうなのか?」

 ってか、コイツ、名前あるんだ。

「竜人様は皇龍が決めたお相手と寄り添うもの、と伺っております。わたくしの付き人と関係を持つのは、相応しいことではないように思えますが」

「いや、皇龍の命には従う。だが、他に仔を成してはならぬとは命じられていないぞ」

 ……それって、浮気すんのは構わないってこと?

「メルセナ様のつがいとなられる方が、気を悪くされるように思えますが」

「そのような事はないだろう。メスはいつでも、強いオスに惹かれるものだ」

 みーよが振り向いて、お手上げのポーズを取った。

 軽く、手が震えている。お怒りのようですね。

 分かるよ。実はあたしもなの。

「女神さまの祝福、必要?」

「いや、こんなヤツに使うの、もったいないわ」

 アギト・ナイフで切り刻んでやりたいけど、そこまでするのは大人げないよね。

「あたし、自分より弱い男はイヤなの。言ったっけ?」

「俺は弱くないぞ?」

「じゃ、証明してみせてよ」

 もう、あたしの間合いだけどね。

 本をたたんで、立ち上がる青年。

 あたしより縦も横も一回り大きいけど。

 怖さは全く感じない。一回負かしてるしね。

「ここでやる?」

「部屋のモノを壊すのは良くないと教わった」

「いい躾だね。外に出な」


挿絵(By みてみん)

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