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Sweet Bomb NEXT  ~ 今度は異世界で大暴れっ!  作者: 白河・DG・夜舟
転移4日目っ! ~ オラクルの街で大暴れっ!

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25.重い。でも、回せそう。回せるなら、何とでもなる

「別室を案内して頂けないのでしたら、ここでお見せ致します」

 あたしの思惑を分かっているのかいないのか、みーよが前かがみに(ひざまず)き、杖を掲げて祈りをささげる。

 杖の先端が光り始め、強く輝くと、カウンターの上にオークの魔石が浮かび上がり、実体化する。

 小さいのが4つ、大きいのが1つ。

 続いて、オークどもの武装だった大ナタや短剣、粗末な布切れ、腰袋も。

 隊長オークのシミター、ヘルメット、皮鎧も並べられた。

「……あと、途中で付き人が仕留めたゴブリンどもの魔石もございます」

 小さな魔石が、ゴロゴロと。こっちはただのオマケだね。

「どうぞ、ご確認下さい」

 シーンと静まり返った場内に、みーよの細い可愛い声が響く。

「ちょ、ちょっと、なんだよそれ……!」

 口元が真っ赤の、ちょいチビが、喉の奥から絞り出すように、叫んだ。

「証拠、です。ご覧になりたいと仰ったので」

 みーよが、冷静な口調で答える。

「お、俺たちは、命からがら、必死に逃げ出したんだぞ、それを……」

 まーそーなんだろうね。で、なによ?

「お前なんかが横取りするなんて!」

 みーよに掴みかかろうとしたので、横っ面を思いっきり引っぱたいてやった。

 ギャッとかウッとか、よくわかんない喚き声のまま、5、6メートル吹っ飛んで、男たちをまたもや何人か道連れにして倒れ込んだ。

 懲りないなーコイツ。

 で、横取りってなによ。説明してよ。

 分 か る よ う に。

 ちょいノッポを睨むと、おぉ、生意気に睨み返してきた。

「俺たちはパーティーを組んで行動したんだ。だから、報酬は少なくとも山分けだ。それに、危険な所まで野良聖女を護衛した分は、別の報酬だ。だから、それは全部俺たちのもんだ」

「そういう言い分でいいのね。じゃあ、支払ってあげる」

 もう止めないでね、みーよ。

 結構、頭にきたから。

 あたしは急に体を沈める。

 ちょいノッポの目線からは、いきなり消えたように見えるでしょうね。

 一応、皮の鎧は着てるんでしょ?

 役に立つかどうかは知らないけど、手加減なしでいいのよね?

 立ち上がる動作と連動して、ボディにアッパー。

 見えてないので受けようもないらしく、ちょいノッポは身体を九の字に曲げて悶絶した。

「まだ倒れちゃダメヨ。たっぷり支払ってあげるんだから」

 髪の毛を掴んで、横っ面に張り手。

「おかわりも欲しいでしょ?」

 返す手でもう一発。

 反応が、消えた。

 ちょっとーもう気絶? 

 早過ぎよー

 男どもにぼろぞうきんを放り込んで、わーわー言わせてっと。

 お仲間のデカブツを睨んでやる。

「あんたも欲しいの? たっぷりクレてやるわよ。あんた、デカイから殴り甲斐がありそうだわ」

「い、いや、俺は……」

「遠慮しなくていいのよ? 任務も、村も、みーよも見捨てて、ノコノコと逃げ帰った挙句、戦利品だけは一丁前に全部寄こせとかホザくような奴には、たっぷりとビンタをくれてやることにしてるの、あ・た・し」

 分かったかな? ん?

 軽く威圧するだけで、デカい身体がどんどん縮こまっていく。

 塩でも掛けたられた、ナメクジみたいね。

 ダメだコイツ。てんで話になんない。

 あたし、無抵抗のヤツは殴れないのよ。だって、仁義に反するでしょ?

「誰か、文句ある奴いないのー? 前に出てきな」

 他に、骨の有りそう(美味しそう)な奴はいないの?

 誰も、いない。

 うわぁ、今度は煽りすぎちゃったみたい。なんだこの連中。

「さっき散々なんだか言ってたでしょ? 出てきなよ。おんながどうこういってたでしょ? ナニびびってんのよ?」

 性別で攻めたら、どーかな? 

 男のプライドとか、あるんでしょ?

 誰かいないのー?

 あたし、まだまだ殴り(食べ)足りないのよー

 誰も、いない。

 んもー!

「そこ、ソイツと隣のヤツ、それとその奥の、お前。顔覚えたって言ったでしょ。ソイツと、ソコのもだ。出てこい」

 出てこないので、指差して指名(特定)してあげる。

 集団だと強気でも、正面(名指し)だと、どーなの?

 出て、こない。

「来ないなら、こっちから行くわよ? 周囲も()めない()めない()し出さないで同罪、巻き込まれても知らないからね、ってか、巻き込むからね」

 一応、警告した。だから、いいよね?

 何を言ってるのか分かんない連中相手に、こんな技使うのはもったいないんだけど。

 助走ナシの、その場から突然のヒップアップボンバーを、集団(連中)目がけて繰り出して差し上げた。

 わーぎゃーぐぅぇえの、阿鼻叫喚。

 男たちのクッションが十分に効いて、あたしは無傷。

 下敷きになってんのは、シラナイもんね。

 ようやく、事態の深刻(あたしのヤバ)さに気付いた連中。

 怒らせてはいけないモンを、怒らせちゃったのねー

 じゃー集団のザコにはとっても有効な、巨乳パイパイプレスもサービスしちゃうわー

 とぉーとたっかく飛んで、そのまま手足を大きく伸ばして。

 巻き込めるだけ巻き込んでおいた。

 ぐあーげーぐおー

 ん-、いい響きね。コレよコレ!

 息づく男たちの、悪臭とうめき声。

 肉がつぶれ、骨がきしむこの快感。

 たまんないわータマンナイのよー!

 起き直って、周囲を見渡す。

 あらかた、片付いたかな?

 あら、ちょうどいい所にみーよを見捨てたパーティーの一人、デカブツが倒れてるわ。

 いい武装になるわね。

 両足を引っ掴んで、重さを計る。

 重い。でも、回せそう。回せるなら、何とでもなる。

 でも、さすがに両手じゃないと無理か。

 まぁ、オークの大ナタよりマシで、やわらかい分、手加減にもなるでしょ?

「な、何をする気だ!」

「あら、武装がしゃべっちゃだめよ?」

 そのまま、思いっきり力を込めて振り回す。

 おー浮いたー!

 回す回す回す!

 えっと、ジャイアントスイングとかいう、プロレスの大技だったと思う。

 人前でヤルのは久しぶり。現代だと、色々ウルサイもんで。

 まあ、デカブツの叫ぶ声(悲鳴)がウルサイんだけど、んなもん無視無視。

 だって、ここなら思いっきり振り回せるもんね、モーサイコー!

 人間大回転な、ゴツいデカブツをぶん回していく。テーブルもイスも回転に巻き込まれて吹っ飛んでいく。

 危ないとか、わーぎゃーとか、そんな大声援を聞きながら、どこに放り投げよーか、周囲を観察。

 あ、あれにしよう。丁度、ちょいチビが3回目の起き直りだ。

 ほれ!

 周囲の男たちも巻き込んで、デカいのとまともにぶつかって、グチャグチャになったわ。

 あーいい気味。

 これで、あらかた、片付いたかな?

挿絵(By みてみん) 

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