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Sweet Bomb NEXT  ~ 今度は異世界で大暴れっ!  作者: 白河・DG・夜舟
転移三十日目っ! ~みーよ、奮闘っ!

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242/247

242.「ん-オタクらの団長に負けちゃった、か弱い乙女かな?」

 全部で30人。10人隊が3組で合同訓練中だったのね?

 んー朝ごはんの時間には、間に合わせたいわね。

 食べ放題だし、瞬殺モードでいきましょうかね。

「準備イイの?」

 腰袋を外し、アギト・ナイフごと、そこら辺の見物客に預けて。(多分、大丈夫だとは思うけど)

 ずらっと3列に並んだ兵士たちを率いる隊長さんに話しかける。

「いいぞ。始めよう」

 いいんだ。

 で、この3列って、順番に波状攻撃を仕掛けて、あたしを消耗させていこうという考え方だと思う。

 多勢に無勢を、そのまま採用してるんだよね。

 あたしが動いて各個撃破するとか、考えないのかな?

 ま、あたしとしては、まとめて掛かってきてくれた方が、時間を食わなくて済むかなぁ。

 そういう訳で。

 こっちから突っ込んじゃうもんね。

 ど真ん中に走り込んでいくあたしに。

 包み込むように右翼と左翼が取り囲んでいく。

 うん、作戦的には、とても正しい。

 しかも背後に、もう一列準備しているという念の入れよう。

 ただね。

 正面の君らは、あたしの突撃を食い止められるのかな?

 模擬剣をしっかり構える、大柄な兵士たち。

 大盾で、自分のガードもちゃんとしてるね。

 真っ向から突っ込むと見せかけて、スライディング。

 下方向に向けられる盾に足が当たると同時に、跳ね起きるように大盾に取りつく。

 そのままよじ登って、盾の上から正面の4人を見下ろす。

 ぎょっとしている4人。

 なによ、想定外なの?

 アンタらの団長さんは、こんな事が出来る隙なんて、全然くれなかったわよ?

 即、ブロード・ソードで刺しにきたわよ?

 例えば、ゴブリンだとかコボルトだとか。

 連中が突っ込んできたら、こういうよじ登り攻撃か、足元の隙間を縫ってくるか、そういう感じで大盾をかわして突っ込んでくるわよ?

 現にあたしが今、そうしている。

 分かってないわね。

 対処出来ないと、死ぬわよ?

 そのまま両手を伸ばしてダイビング。

 巨乳パイパイプレス。久しぶりに使ったなぁ。

 はい、二人倒したわね。

 間髪入れず、左に転がって、その辺にある足を捕まえて起き直る。

 転んでくれたんで、3人目終了。

 これ、武器になるかな?

 対応、混乱中。イケルね。

 ジャイアントスイング、起動!

 これは武装じゃない。人間をぶん回してるだけだもんね。

 一回、二回!

 フルスイングまで持って行って、右翼の隊列にまとめて放り込んだ!

 はいそっち側全滅!

 先頭の隊列、残り2名。

 連携しようとしてるけど、位置をずらして後ろの奴が戦闘に参加できない位置取りにする。

 うわぁとか言い出そうとする先頭の奴の顔面に、精密なる拳(ストレート)を叩き込んで。

 そいつが倒れる影から飛び出して、跳び後ろ回し蹴り(ジャンピングソバット)をスライド気味に後ろの兵士の顔の側面にグッサリ入れておく。

 これで10人終わり。あと20人。

 あら、混乱しちゃうの?

 ま、開始30秒経たないうちに三分の一を失うんだもん、分からんでもないけどね。

 でも、それって、本番だと死ぬよ?

 走り寄りながら、対応できなさそうなので、振りむいてお尻から体当たり(ヒップアップボンバー)!

 5人位まとめて潰して、後方一回転から下から上への蹴りあげ(ドラゴンキャノン)で、でくの坊の顎をぶち抜いて。

 立ちすくんでいる若い兵士の腰と両足の間に腕を突っ込んで持ち上げて、そのまま隊列に向かってぶん投げた。

 おまけの飛び蹴りで、まだ立っているだけの兵士の頭を蹴り飛ばして。

 あら、もう一人いたのね。つかつか歩みよって、泡喰(パニク)って振るってきた模擬剣の刃を腕の一振りで振り払って。

 顔面を掴ん(ベアハング)でそのまま地面に叩きつけた。

 うん。ようやく身体が温まってきた。

 後10人。

 あら、何よ。何でビビってるのよ。

 あたし、アンタらの団長さんより弱いんでしょ? 負けちゃったんでしょ?

 あたしは大人のオンナだから、空気を読んで、事情を察して、身を引いただけなのよ?

 そういう悲しい乙女の気持ちを無視して、舐めて掛かっている自分たちの至らなさを反省しなさいよね。

 ダッシュして目の前で身体を左下に捻り込んでの、縦回転系後ろ廻し蹴り(ローリングソバット)。

 はい、1人目おしまい。

 そのまま水車蹴り(しゃがみまわしげり)で足元を振り払って2人目終了。

 屈んだ状態から伸び上がるように、3人目のみぞおちにエルボーを叩きこむ。さすがにこれは、鎧に覆われているのであまりダメージは負ってくれないよね。

 でも、痛い事は痛いので下がってきた頭を両手で掴んで、そのまま地面に引き倒す。3人目おしまい。

 顔をあげて、残り7人の顔を睨みつける。

 一番弱そうなのは、どいつかな?

 右端のが、明らかにビビってるね。

 逆方向の、左端のに襲い掛かる。

 模擬剣を振るってきたので、キャンセルして隊列のど真ん中を横走りに走り抜ける。

 あらあら、オロオロしてるんじゃないわよ。

 ほら、一番端っこの、自分には来ないだろうと思ってるビビりさんを守れてないわよ?

 そのまま変化も無く真っ向から突っ込むと、恐怖で顔が歪んでいるのがよく分かる。

 知らんわそんなの。鍛え方が足りんだけよね。

 おざなりに振るわれた模擬剣を簡単にかわし、振り下ろされた腕を両手で掴んで引っこ抜きにかかると。

 引っ張り返して抵抗するんで、手を放してやる。

 自分で転倒して、4人目終了。

 こっちに突っ込んでくる5人目の顔面に、身体の内側に隠した左腕を、裏拳気味に振り回す。

 ナックルビート。

 モーションの後に自分の身体が起きちゃうのであんまり使わないんだけど、初見の相手になら面白いように入るんだよね。

 よろめいたところに右フックを追撃して、地面を舐めさせる。

 お次の相手の顔を見る。

 あ、負ける。

 そう思っちゃったんだね。その通りだね。

 屈んだまま、相手の足を掴んでそのまま立ち上がるだけで6人目がおしまい。

 7人目には抱き付いて、そのまま倒れ込んだ。

 8人目が何とかしようと上から振り下ろしてきた模擬剣を転がってかわすと、あらあら、味方に命中して焦ってるね。

 腕と足を掴んで引き倒してあげる。

 頑張ってあたしのスキを突こうとしてきた9人目の顔に、フェイントを入れてのハイキック。スカートが大きくめくれちゃうのが、これまたカッコイイのよね。

 残り1人。

 最初に話しかけてくれた、隊長さん、だよね?

「ありがとう。楽しかったし、美味しかった」

 一応、お礼。

「お、お前、なんなんだ……?」

「ん-オタクらの団長に負けちゃった、か弱い乙女かな?」

「嘘つけ!」

 うん、そうかもしれないね。

 足元にタックル。

 うわぁとかなんとか言ってるけど。そのまま押し倒して。

「し、勝負はついて……」

 ついたんだっけ、そうだっけ?

 いやいや、まだついてないんだよね。

 そうに違いない、うんうん。

 足を持ち上げたままジャンプして、そのままスプラッシュマウンテーン!

 キッチリ、体重を乗せて地面に叩きつけてあげた。

 ……あたし、ひどいオンナなのかも、シンナイ。


挿絵(By みてみん)

 

 うん。満足満足。美味しかったー

 通りがかりの人に預けておいた、腰袋とアギト・ナイフを回収して。(ものすごく変な顔をしていた。怯えてた、というのかもしんない)

 鼻歌を歌いながら歩いていくと。

 治癒担当らしい、法服をきた人たちが何人か、走ってきた。

 なんか、昨日、同じ人たちを見たね。

 ご苦労さんだけど、今日はちゃんと手加減したよ?

 あれ、みーよも走ってくる。

 おいで、されちゃった……

 あれぇ?

 手加減したよぉ?

 あ、また、叱られちゃった。

 これでも、やり過ぎらしい。

 あたしが悪いんじゃないよぉ。コイツらが弱すぎるだけだよぉ。

 だってだって、こんな体たらくじゃ、本番では死んじゃうのよ?

 昨日のオーガ騒ぎだって、死人が出てるんじゃないの?

 あたしは、親心で、心を鬼にして、鍛錬してあげてるのよ?

 ダメなものはダメ。

 郁ちゃんは、単に自分が楽しければいいだけでしょ?

 う、うん。そうかもしんない。

 何で知ってるんだろう。

 うむう、みーよには逆らえないなぁ。

 しょぼん……

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