227.ここの料理長、料理が上手だわ
階下へ降り、二階部分にある渡り廊下を通る。
多分だけど、湯浴みとかは、この塔の下に部屋があるんだと思う。行かないけどね。
メイドさんたちの控室は、どうも二階らしいけどね。
で、本館の二階部分、昨日、夕食会が開かれた大きな部屋が、そのまま食堂なわけね?
横向きの長テーブルは撤去されているので、少し広めになったね。
兵士、文官、メイド、掃除夫、他にも何屋さんだろう、みたいな人たちが、思い思いに食事を取っている。
何人かのメイドさんたちが、注文を聞き回っては配膳している。片付けも彼女たちの仕事みたいだね。
座席に身分の区別はないみたいだけど。
皇龍公国の兵士たちと、ポートビリアの兵士たちとの間では相席はしてないね。互いのグループごとに固まって座ってるみたい。
空いている席にあたしとみーよが座ると、周囲の空気が微妙なものになる。
何で偉い人がこんな所に座ってるの? っていう違和感かしらん。
でも、なんでもないようにメイドさんが来るので、適当に何でも食べさせて、とお願いする。
メイドが、二人がかりになった気がするのは、気のせいかしらん。
エールを飲み干し、パンを頬張り、スープで流し込む。
あら、お肉も出してくれるの? 鹿肉のアバラかしらん?
勢いよく齧りつく。うん、旨い。
スパイスが効いてるのは、昨日食べて知ってる。
ここの料理長、料理が上手だわ。
肉を食べつくすと同時に、お代わりの肉が来る。
食べてもいいの?
牛のステーキっぽいヤツ。300グラム位あるかな。チョロいね。
食事用のナイフで食べやすい大きさに切り刻んで、エールと一緒に流し込む。
うん、旨いね。身体に染み渡るわ。
籠のパンが無くなる前に、新しい籠が運ばれてくる。
エールは小さな樽ごと運ばれてきた。これ、みんな飲んでいいの?
スープのお皿が大きいものに代えられて、しかも二杯分。
うわぁ、お肉、お代わりできるの?
豚肉の塊かな。パンにはさんでそのまま食べちゃおう。肉汁がしみて美味しすぎるね。
いやぁ、食べた食べた。やっと満たされたわ。
なんか、周囲がどよめいているように感じる。誰よ、拍手してる奴は。




