225.メイドさん、目がまんまるだよ
新章開幕。
目を覚ますと、辺り一面、真っ暗。
隣でみーよの寝息がかすかに聞こえる。
布団が上質。触り心地が滑らか。
……お腹空いた。カロリーが足りない。
みーよを起こさないように、そろっと寝室を抜け出す。
手には装備品と、昨日脱いだ制服。
居間に出て、扉を閉めて。
「この部屋だけ、明かりを灯して」
そう言うと、居間が明るくなった。便利ねぇ。
ちょっと汗臭いけど、制服に着替えて、手足に装備を嵌める。
なんとなく、部屋の中を探索。変なものがないか、危険はないか、チェックしていく。
隣の談話室も、特に何も無し。
執務室も、異常なし。
こうしてみると、部屋の中で繋がってるって、結構いいもんだね。
廊下を覗いてみると、うっすらと明るい。こっちも魔石を光らせているみたいね。
人の気配を、かすかに感じる。階段の下の方だね。
戸を閉めて、とりあえず居間に戻る。
あ、みーよが起き出してきている。起こしちゃった?
そんな事ないんですか、良かった。
布団の質が凄くて、つい寝過ごしたらしい。分かるわ、それ。
郁ちゃんが早起き?
んー多分いつも通りだと思うよ?
と、ノックされて。
許可を出すと、若いメイドさんが入ってきた。
アリちゃんより2つ位上かな。
下のフロアに浴室があるので、そこで身支度を整えて欲しいそうです。
階段が大変なので、お湯を汲んで上がってこられない。
なので、本人が行かないとダメなのね?
うん、分かるけど、ね。
寝起きのまま、階段を降りて湯浴みするとか、ねえ。
守護者の寝室にメイドさんを招いて。
隅の空間に、みーよの杖の奇跡でシャワールームが登場です。
ついでに、隣の寝室にも同じもの。
メイドさん、目がまんまるだよ。
この清浄の部屋は付き人への報酬の奇跡だけど、聖女自身も使えるので、特に湯浴みの準備は不要。
着替えも聖女や付き人専用の特別な法服なので、着付けなどは無用。
髪の手入れも特殊な液体を用いているので、必要無し。
メイドさん、こくこくと頷くしか、できなかった。うん、若いねぇ。
身支度が済んだら執務室に向かうので、それまでは他の業務に当たって欲しい。
失礼致しましたぁ、で、メイドさんは退出。
みーよ、一晩眠って、理力が回復したんだね。
あ、あたしの回復がまだなの?
そうかなぁ、お腹空いてるだけだと思うけどね。
取りあえず、シャワー浴びてきて、ですか。はーい。




