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Sweet Bomb NEXT  ~ 今度は異世界で大暴れっ!  作者: 白河・DG・夜舟
転移二十八日目っ! ~ みーよが、大聖女に!

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217/250

217.みーよ、本当に、大聖女様になるんだね

 エロハゲたちと一旦別れて、司令官や取り巻きたちと共に、さらに階段を登る。

 明らかに異質の金属で作られた両開きの扉を、取り巻きのうち2人が開けてくれた。

 中に、標準的な人間の成人男性くらいの、かなり大きな石が“浮いて”いた。

 水滴の形をしていて、滑らかに磨かれている。

 細い方が下向き。床から一段高くなっている円形の台座から、30センチくらい浮き上がっている。もしかして、ゆっくり回転しているのかもしれない。

 鈍い銀色。所々、チラチラと光ったり消えたりしている。

 うん、これ、回転してるね。

 石というよりは、金属に近い。

 これ、見たことがある。多分、まちがいない。

「“オリハルコン”だよね?」

「うん」

 みーよは、知っていたみたい。

 現代で、小惑星から発掘された未知の遺物。

 Dr.エニグマが夢中になって研究している素材。

 女神ちゃんが現代に肉体を残しているみーよと交信するために使っている、精神感応金属。

「聖女殿。感応できそうか」

 司令官殿が尋ねてくる。

「初めてなのですが、やり方は先生に習っております。やってみます」

 みーよって、マムちんにそんなことまで習ってるんだ。

 マムちん、すごい人なんだね。

 そんな見た目じゃないのにね。

 みーよが、宙に浮くオリハルコンの前まで進み、跪いて杖を掲げる。


「光の女神アーリューシャイン様、

 ポートビリアの民を導き、守護し、祝福する意志と御力を、

 守護結石を慈しみ、意思を伝達し、恩寵を行使する権限を、

 あなた様の御威光のうちにお示し下さい。大いなる(グレーターラ・)光の祝福(シャイン・ブレス)を……」


 みーよが、深く、深く、自分を差し出すかのように、祈っている。

 杖が光りだし、やがて、みーよが着ている法服まで光りだした。

 法服自体も変化している。二重造りになるみたい。

 新たに現れた法服は、襟の部分が大きく、短めの袖や縁に沿って文様が浮かび上がっている。

 どうやら、元の法服の上に着こみ、腰を太めの帯で留めるという造りね。

 杖も、先端の宝石が大きくなり、周囲にリングのようなものが3本生じて、中心を守っている。

 頭にはティアラ。ヴァラミンが被っているヤツに似てる。カッコイイ。

 みーよ、本当に、大聖女様になるんだね。

 オリハルコンも所々がチラチラと光りだし、やがて石全体が輝きだした。

 鈍い銀色だったのに、透明に近くなっていく。

 あたしや他の人の心の中に埋め込まれている、マインドクリスタルと同じだね。

 そうか、確かにオリハルコンとマインドクリスタルは、同じ素材なんだね。

 光が強くなり、目を開けていられない程に輝くと、不意に消えた。

「……成功しました」

 少し疲れた様子で、みーよが立ち上がる。

 よろけたので、背中を軽く支える。

 礼を言うように頷いて、司令官たちに向き直る。

「わたしは、ポートビリアの大聖女となり、守護結石の正規守護者を拝命致します」

「うむ。よろしく頼む」

 司令官殿が、大きく頷いた。


挿絵(By みてみん)


 司令官と取り巻きたちが、何か相談している間に、あたしの質問にみーよが答えてくれた。

「守護者って、何するの?」

「住民登録されている人たちが、確かにこの都市の人だと証明するのが第一の御務め。

 後は、外部からの魔力や理力による干渉に、強く抵抗するのも御務めの一つね」

 なんか言ってたね。そんな事。

「周辺の村々を巡礼し、結界石に、守護結石からの理力を注入することで、この土地は都市の一部であると現わすのも、大切な御務め」

 オラクルの現大聖女(仮)である真っ赤っ赤がサボってるやつね。

「登録カードを持っている人が都市のどこにいるかを把握したり、登録カードを持たずにうろついている危険な存在へ、衛兵たちに注意を喚起する役割もあるのよ」

 それは知らない。マインドクリスタル、つまり住民カードを持っている人がどこにいるか分かるし、持っていない人の事も分かっちゃうってことかしらん。

「ずっと、守護者のお仕事をしなきゃならないの?」

「普通は交代で行うよ。それを任命する権限も、正規守護者が持っているの。後は、何もしないで普通に休むこともあるわね」

「何もしないの? その間は、無防備って事?」

「守護者が食事を取ったり休息したり眠っている間は、そうなるわね」

「大丈夫なものなの?」

「都市も、人間と同じだから。仕事以外でリラックスしていても、急にドウコウはならないでしょ?」

 ま、そりゃそうだね。

 みーよ、なんでも良く知ってるんだね。

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