191.「やりたい放題」
あたしとシュラン、みーよも一緒に、とりあえず鍛冶屋へ。
研ぎに出した武装を受け取りに行くのと、冒険者ギルトに顔出しに。
鍛冶屋の親父は相変わらず無愛想だけど、そこがまた気に入ってるんだよね。
あたしのアギト・ナイフちゃん、ピッカピカだね。
シュランのショートソードも、キレイに仕上がっている。
礼を言って。
隣の武器屋に、借りていたショートソードを返しにいって。
~ ・ ~
冒険者ギルドに顔を出したら、ギルド長に二階に呼ばれちゃった。
パーティー名。んと「やりたい放題」でどうかな?
なんか、ギルマスもシュトルムも、そんな事言ってたでしょ?
みーよが笑って、それでいい、だってさ。
シュラン、ぽかんとして。もう少しカッコイイ名前はないんですか?
ん-なんか、あたしたちらしくない?
……ま、まあ、そうですね。
ちなみにシュトルムのパーティーは「エコーフラワー」だって。
あのエロハゲの所は「東門」。
でも、誰もそんな名前で呼ばないんだそうで。
シュトルムんとこは「なんでもあり」。閣下の二つ名が、そのまま呼び名になってるらしい。
エロハゲんとこは「ハーレム」。ピッタリだね。
ま、そんなもんだよね。ギルドの管理としては、登録された名称で管理するけど、依頼者はそんなカッコイイ名称なんか覚えていないのが現実らしいね。
じゃあ、最初からカッコつけなきゃいいじゃない?
で、オノ村のゴブリン退治成功が、評判になっているみたいなのよ。
近隣の村々が、じゃあ、ウチも頼みたいと依頼してきているんだってさ。
ギルマスが言うには、魔物退治は表向き。
実際は、結界石の維持管理を頼みたい、らしい。
直接それを言うと、領主様への、というより、オラクルの大聖女様(仮)への不敬に当たるのだとか。
魔物退治のついでに行って頂けるなら、波風は立たないだろうということらしいね。
そういうのは義務なんでしょ?
あの真っ赤っ赤、まじめに仕事やんなさいよ。と思うけどね。
「全て、お受け致します。光の女神さまは、魔物の脅威に怯えている人々を見放したりはされません」
堂々と、みーよが言い切った。
「お前なら受けてくれると思っていた」
ギルマス、準備がイイね。依頼書の羊皮紙を何枚か、手元に用意していたよ。
「なんか、移動手段を手に入れたんだって?」
「はい」
そんなことまで知って、いるよね。ギルマスだもんね。
「期日は特にないが、早い方がいいだろうな。正直、報酬が安すぎて、お前ら以外は誰も引き受けないと思ってた」
「問題ありません」
みーよは早速依頼書を広げて、応接間に貼ってあるオラクル周辺の地図と村々の場所を教えてくれた。




