↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Sweet Bomb NEXT  ~ 今度は異世界で大暴れっ!  作者: 白河・DG・夜舟
転移二十五日目っ! ~ 教会の、炊き出しっ!

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

189/273

189.女神ちゃんのおもてなし、ということになっているんだそうで

 みーよが出てきて、ヒールを掛けてあげている。

 こんな奴にそんなことしなくていいのに。

 えー並ばせるの?

 女神さまの慈愛を体験させるんだってさ。

 あたしが睨みを利かせると、すっかり萎れた3人の男たち。

 さっきチンピラに追い払われていたスラムの貧しい身なりの人たちが、安心したのか、その後ろに並び始めた。

 教会の中に入れるのは80人まで。

 人数を数えて、そこで列を切る。残りはまた今度ね。


 割とすぐに埋まったね。15分経ってないんじゃないかな?

 住民たちがゾロゾロと教会内に入っていく。

 4人掛けの長椅子が左右に10列。ちょうど80人だね。

 アリやリコットが、あら、エレナもいるのね。見習い聖女の服のまま、案内をしている。

 騒ぎを起こした男たちは、後ろの隅で縮こまっている。

 あとは、シュランの薪拾いの知り合いだとかいう男の子たちも来てるね。

 アンタら、なんか殴り合いしてなかった? いや、一方的だったか。

 で、あたしがここに来てすぐに出会った娼婦もいるねぇ。ほっとけなくて首突っ込んで、男に殴られて、みーよに治療して貰ったんだったよね。

 ……なんというか、そういうの気にしないんだね。顔を合わせづらいとか、ないのかなぁ?

 教壇にマム院長。開催の挨拶。説法。んと、自分の経歴と、裏切られてオークどもに凌辱されたことを、こんな所で話しちゃうの? 大丈夫なの?

 ああ、今、こうしてここにいられるのは女神ちゃんのおかげなのだと、そういうまとめ方ね。こういう所で暮らす人たちは、みんな心や経歴に傷を負ってる者ばかりだもんね。だから親近感が湧いてくるってわけか。なるほどねぇ。

 あたし、マムちんからその辺の話は聞いてるけどさ。

 マムちん、話が結構上手いね。

 一度聞いた話なんだけど、全然飽きなかった。

 あたし、ガッコーの授業とか、話聞くと眠くなるんだけどね。

 ちゃんと最後まで、聞けたよ。

 で、マムちんの話が終わると、みーよの出番らしい。

 傷を負っている人、身体の調子の悪い人、病気を患っている人。

 みんなまとめて、マルチ・ヒール。

 自然に治らない怪我や病気は、結局は治んないんだけどね。

 それでも、一時的でも調子は良くなるみたいね。

 みんな、聖女様の奇跡だ! と、大層喜んでいたよ。


 で、お待ちかねの炊き出し。

 女神ちゃんのおもてなし、ということになっているんだそうで。

 参加者のスラム住民は、一列に並ぶ。

 子供たちが食事を配るみたいで、カンタはこないだ買ってあげた新品のカッコイイお洋服。女の子たちは、エレナも含めて見習い聖女服を着ている。

 可愛い。めちゃ可愛い。うーん、写真撮りたいな、さすがに無理か。

 カンタがお盆を渡して。

 リコットがパンと少しの青菜を。

 アリちゃんがスープを。

 エレナがエールを。

 順番に渡していく。参加者は歩きながら受け取っていくスタイルだね。

 で、広場にイスとテーブルがあるので、思い思いに座って食べていくのね。

 席が空くまでは、配膳はストップ。でも、40人は座れそうなので、2回転で回るね。その辺のコントロールはシュランがやるみたい。

 食事の量は全員一緒。なので、お前のを寄こせ、みたいな諍いが起こりそうだけど、その辺もシュランが睨みを利かせているので、大丈夫みたいね。

 装備一式を身に着けたシュランの格好は、たとえ身体はまだ小さくても、荒くれどもの冒険者はともかく、一般の人々からはそれなりの武人に見られるようで、もめごとはほとんど無かった。

 どうせ見せかけなんだろうと、装備の中身を知ってる少年たちから絡まれたことはあったけど、その中身の強さも見せつけたからね。それなりに噂にはなってるんだろうね。文句を言うヤツはこの辺にはいないと思うよ。

 食べ終わった人から、ケイトが食器やお盆を受け取って、洗ったり片づけたりしてくれる。テキパキしてるし、なんか威厳もある。


 飲み食いしているスラムの住民たちは、穏やかな顔をしている。

 みんなボロの服だし、擦り切れたサンダルか、それさえもなくて裸足なのも何人かいる。

 痩せこけて、髪もぼさぼさ。ほとんどが栄養失調気味だね。

 それでも、示された親切やもてなしに感謝している様子。

 無償の親切とか、受けることがなかった人たちばかりだもんね。


 その様子を、少し離れた処でマムちんとみーよが見つめている。

 マムちん、なんか、泣いてるね。みーよが背中を擦って、慰めている。

 よっぽど、やりたかったんだね。

 うん。炊き出し、出来て良かったと思う。


挿絵(By みてみん)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。