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Sweet Bomb NEXT  ~ 今度は異世界で大暴れっ!  作者: 白河・DG・夜舟
転移二十二日目っ! ~ 子供たち、頑張れっ!

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162/276

162.「なにか、いいことがありましたか?」

 カンタとアリは、それぞれ男部屋と女部屋の寝室に籠ってしまった。

 リコットが、後の事は何とかする、と言ってくれた。

 みーよも、教会に残るつもりみたい。


 あたしはみーよから軍資金を貰って、シュランを連れて武器防具や他の装備を揃えに向かった。

「まさか、アンタがみーよの付き人にねぇ」

 軽口を叩くと。

「いや、師匠、俺、真剣に考えたんですよ。ホントですよ」

 ほっとしたのか、すごい早口で言い返してきた。

 まあ、反対してる子供たちが多いんで、ダメだとみーよが言い出す可能性もあったからね。

「色々と相談したし」

「あたしにはなんにも言わなかったじゃないか」

「そ、それは……」

「それは?」

「反対されると、立ち直れそうになかったんで」

 何よ、そんな理由?

「お願いする当日には、あたしに言われる事なんじゃないの?」

「それは、もう、勢いが付いているので」

 ふん、子供みたいな言い訳だねぇ。

 いや、大人でもそういうこと、あるか。

 とか、会話してるうちに、防具屋に着いた。

「先に防具なんですか?」

「そうだね。アンタの体力で、どこまで重いものが持てるか、先にコッチを決めないとね」

 あたしみたいに鎧無しの軽装でいいなら、防具は後回しでイイんだけどね。

 多分、みーよの近くで守護するだろうアンタは、ちゃんとした防具を着た方がイイと思う。

 今まで教えてきた事が、生きない(むだな)訳じゃ無い。

 でも、アンタには最低限の防具ってものがヤッパリ必要なんだよね。

 え、あたし?

 あたしには、んなもんイラン。天才ですから。

「いらっしゃいませ。何かお探しですか?」

 最初に来た時は不愛想だった店主。

 でも、あたしというよりシュランの顔を見て、これはちゃんとした客だと見抜いたらしい。愛想がいいなあ。

「コイツに、初心者用の鎧、盾、兜、手甲、ブーツ、マントを見繕ってくれる?」

「畏まりました」

「師匠、盾ですか?」

「うん、アンタにはその方が向いてると思う。アンタがもう少し年若いなら、あたしの流儀を仕込むんだけどね。アンタは地道にやった方がいいと思うね。盾の使い方は、そのうちマイアミにでも教わるといいよ」

「判りました」

 付き人なら、みーよから祝福(ブレス)を貰って、剣や盾に付与すれば、それなりの事は出来ると思う。

 正直、シュランには戦いに関して、そこまでの光る才能(センス)はないと思うけど。

 アンタにとっては、普通に冒険者をやってる、なんならC級ライセンス持ちでさえあるマイアミ(ぼんじん)は、とても参考になると思うんだよね。


 結局、中古品として売られていた皮鎧を手直しして使う事になった。

 盾も、革製の五角形(ヒーター)シールド。補修しながら使うことになると思う。

 兜も手甲も、全部革製。

 金属系の防具も試してはみたんだけど、重すぎて無理みたいね。

 うん、体力をもっと付けないとダメだね。

 でも、一式を身にまとうと、それなりに“らしく”見えるから、不思議だね。

 兜、手甲、皮盾、ブーツはそれぞれ金貨1枚。

 革鎧は金貨2枚。

 マントは大銀貨5枚。小物を入れる腰袋とセットにして、金貨1枚でどうかと言われた。相場としては多分高いとは思うんだけど、めんどくさいんでそのままでいいよと言おうと思ったら。

 シュランが値切りにかかった。自分は初めて冒険にいくんだ、ちゃんとした防具を見繕ってくれたのは嬉しい。成長したら金属製の防具も欲しい、ひいきにするから、応援と思って値引きしてくれないかって。

 店主も苦笑して。めんどくさいのでと、マントと腰袋はオマケにしてくれた。

 金貨1枚、値引き??

 いや、元々そんなにしないんでしょ?

 あたしは騙せても、シュランは騙せないみたいね。やるねえ。


 で、隣にあるいつもの武器屋に。

「あ、いらっしゃいませ」

 例の30代の感じのいいラテン系の店主。

 シュランの顔を見て。

「なにか、いいことがありましたか?」

 うわ、鋭いねぇ。

 人を見る目の年季が、あたしなんかとは、まるで違うんだね。

「はい。聖女さまの付き人になりました」

「それはそれは、おめでとうございます!」

 大げさは見えない、心から嬉しそうな喜び方。この辺も、巧いんだよね。

 も―ホント、この店大好きだわっ!

「基本は仕込んでるけど、マダマダだとは思う。武装を見繕ってあげて欲しい」

「はい、畏まりました」

 と、選んでくれたのは、鉄製のショートソード(メイン・ウェポン)。金貨2枚。

 あと、予備武器で同じく鉄の短剣(サブ)。金貨1枚。

 防具を着込んだんで、ロング・ソードはまだ扱えない(おもすぎる)みたいね。思春期を終えて、もう少し身体が出来(おとなになっ)てきたら、武器の持ち替えをしてもいいと思う。

 その時は、今使うショートソードを、予備武器(サブ・ウェポン)に出来ると思うよ。

 まあ、まだまだ子供な(ちいさい)んだよ、君は。


挿絵(By みてみん)

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