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Sweet Bomb NEXT  ~ 今度は異世界で大暴れっ!  作者: 白河・DG・夜舟
転移18日目 ~ 付き人への祝福って、スゴいんだねっ!

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137/150

137.あれはあたしのオモチャなのに!

 仕事溜まってるんだよなぁ、ああでも、観たい。

 よし、これもギルドマスターの仕事だ!

 なんか、小学生みたいな言い訳をして、ギルマスも付いてくる。

 トルモルト教会は、領主様のお城がある中心部に近い、高級住宅街にあるらしい。

 オラクルの街は、領主様の一族や、身の回りのお世話をする人々、近衛兵などが済むお城が第一層。

 身分の高い人たちが住むお屋敷や、その他の高級住宅街、専門の商店を含む居住区が第二層。

 大通りや冒険者ギルド、あたしたちの住むスラムや奴隷管理区、普通の住宅など、その他もろもろが第三層に分かれている。

 それぞれ城壁で囲まれていて、出入りには許可証が必要だね。

 第二層は、行った事がある。マクロン閣下の転移術で、経営しているお店に帰還したんだった。

 ま、それを言うなら第一層のお城にも入ったことがあるんだけど、あれはよく分かんないというか、空間が繋がっている? だけだしね。

 あの時は理力切れのみーよを抱えたままだったし、あたし自身、結構フラフラしてたからなー

 うん、そうだね。マイアミがいてくれて助かったかもしんない。

 そっか、あたし、結構アイツの事、頼りにしてるんだねぇ。

 い、いや、これは恋心なんかじゃないよ。断じて違うもんね。

 見慣れない高級な街並みを、キョロキョロしながら眺めつつ。

 これからマイアミに会いに行くんだ、という自分の感情をどう扱ったらいいんだろう、と、迷ってみたりしている。

 あたしから会いに行く事って、無いじゃない?

 でしょ?

 だから、ドキドキしてもしかたがないのよ。

 これは、恋じゃない。恋じゃないもんね……

 違う。

 トルモルト教会が、近いらしい。

 もう、背中がピリピリし始めている。

 いる。奴がいる。

 感じた瞬間から、マイアミの幻想がすっ飛んでいった。

 ま、所詮、その程度の(わんこ)よね。


挿絵(By みてみん)


 トルモルト教会は、まるでお屋敷のような美しさと広さだった。

 高い塔のような造りを戴いた、広々とした教会棟。

 住居棟は3棟。それぞれ独立してるけど、奥の通路で繋がっている。

 アイボリーの漆喰で全面が塗装されている。周囲を囲む壁も、同じ色。

 お金を掛けて、きちんと手入れされている。

 シンボルになる建物だもん。こうじゃないとね。

 ウチらの教会も、補修して良かったわ。高かったけど。

 鉄格子の扉を開けて、中に入る。

 ん?

 広場の中央に、天幕が張ってある。結構大きめ。直系10メートル位の円形。高さは3メートル位かな。

 前に旧時代の動画で見た、ゲル、だっけ。草原に住む民族の移動型住居が、こんなんだったと思う。

 ンと、この布、昨日見た。

 大亀を運んでた、あの布と同じ色だもん。

 どういう仕組みか知らないけど、デカい荷物を運搬したり、天幕になったりするのね。便利ね。

 でもさ、建物あるんだから、こんなの、必要(いる)

 と、天幕の隙間がモソっと揺れて、中から猫耳の顔がこっちを覗いて来た。

 昨日の猫娘(にゃんこ)だ。

 うにゃ? という顔をして、出てこようとして、何かに引っ張られて、引き下がった。

 で、なんか、胸の間からポロンと、見えた。

 服、着てなかった。

 いや、もともと服なんて、あの変なデニム生地のチョッキだったし。

 元々は服なんか着ない(けがわをきてる)んでしょアンタ、な獣娘(イキモノ)だけどさ。

 そっか、寝る時は真っ裸(マッパ)なのね。まあ、そうよね。

 と、もう一人、こっちを寝ぼけた顔で覗いてきた……

 (スキン)が、黒い(ブラック)

 綺麗な、銀髪(シルバー)

 そして、耳が、耳が、長い!

 長くて尖っているんですけど!

 細い目、高い鼻、薄い唇。

 どの人種でもない。亜人(デミ)だ。

 うわぁ、エルフだ。それもダークな方。

 初めて見たわー!

 あたしたちを見て、ポヤポヤして。

 はっと気づいて、胸を隠して引っ込んだ。

 そう、この娘も。

 少なくとも上半身は、(マッパ)だった。

 君ら、裸で寝る(そういう)趣味でもあるの?

 どうやら、そうらしい。

 さっきから感じているピリピリの元凶が、天幕の裾を払って、堂々とお出まし下さったわ。

 ザイモン、だったよね。

 こっちも上半身は(イヤン)。スゴく引き締まった筋肉。張りのある上腕二頭筋(バイセプス ブレイキア)大胸筋(ペクトラリス)腹直筋(シックスパック)

 申し訳程度(オークみたい)に巻いている腰巻の下も、引き締まった脚部が地面を鷲掴みにしているようにさえ見える。

「なんじゃお前ら。儂のお楽しみを邪魔しに()おったか?」

 お楽しみ。

 裸の男女が密室で行う(アノ)事、の、事よね?

 しかも、同時にお二人(3P)、なのよね?

 それと、もうお昼近いんだけど?

 ま、まあ、朝からビール呑んでダラダラして、飽きたんで、みーよの付き添いで(ようや)く冒険者ギルドに顔出しに来た、あたしが言っても説得力(いみ)なさそうだけどね。

「こんな時間までダラダラしている奴に言われたくないぞ」

 ギルマスが、調子を合わせてきた。

「それに、こちらはお前に用があるわけじゃ無いそうだ。それを見届けに来た」

 え?

 別に見届けなくても(ナニソレ)

「なんじゃそうか。儂に抱かれに来た訳じゃないのか」

 抱かれに?

 んなわけあるかぁ!

 なるほどね。こりゃ確かに、世界が自分を中心に回ってるわ。

「だがまあ、そっちの細っこいのはともかく」

 ねめつけるような、視線。

「娘、お前は抱き心地が良さそうじゃな」

 ハゲのオッサンのクセに、なんかヒデェ事言い出したなぁ。

 髪の毛が、ふわっと逆立つのを感じる。

「郁ちゃん、どうどう」

 どうどうって、馬じゃないんだから。

 んもぉ、みーよめ。

 最近、増々あたしの扱いが上手くなってきちゃって、んもー!

「ザイモン様、お久しぶりで御座います。今日は、別の要件で伺いましたので、これにて失礼いたします」

 慇懃無礼に頭を下げて、さ、いこっ、とあたしの背中を押すみーよ。

「待てぇ。儂の話はまだ終わっておらんぞ」

 ツカツカとこっちに歩いてくるよ、禿げ親父!

 目つきがヤラしい。絶対になんかしてくる!

「お、お待ちくださいザイモン様!」

 お、騒ぎを聞きつけたのか、建物からマイアミ(わんこ)が走ってくる。

「その者たちは私の客人故、どうか、お気持ちをお納め下さいますよう!」

 スゴい速さで走ってくるね。君、そんな速足(スピード)あったんだね。

「やかましい!」

 後ろも見ないで、ハゲが裏拳(バックナックル)

 タイミングドンピシャで、マイアミが吹っ飛ばされた。

 少しは手加減しなさいよ。

 あれはあたしのオモチャなのに!

「あ、なんか文句があるのか、娘?」

 もう目の前まで来ちゃったよ。

「アイツに用事があったのよ。気絶さ(ピヨら)せてどうするつもりよ」

「知らん。それよりお前の乳を揉ませろ」

 どうしてそうなる。

「抱き心地を確かめてやるわい」

「みーよ、もういいんだよね?」

 みーよの手が、震えて(いかって)いる。

 あたしも、だけどね。

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