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Sweet Bomb NEXT  ~ 今度は異世界で大暴れっ!  作者: 白河・DG・夜舟
転移十五日目っ! ~ 青の教会で大暴れっ!

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125/160

125.うん。転ばし放題だね

新章開幕。

 翌朝。

 いつものように外に出ると、アオイの弟君がちゃんと来てるね。

 後は、愛弟子2人と、おまけも2人。

 おまけその1が、コイツ誰だ、聞いてないぞと、あたしを見る。

 律義な花束だけ、カンタには受け取らせておいて。

「今日から期間限定で預かることになった。青の教会の、んと」

 名前、なんだっけ?

 ぶははは、名前覚えてもらえないでやんの!

 君が言う事じゃないだろう。

 なにおう!

 だってそうだろうが。

 オマケ同士が、なんか睨み合ってる。

「いや、思い出した。イーシュ、よろしく」

「は、はい!」

 げっもう名前覚えて貰ってんのか、俺の、俺の名前は?!

 いやもうアンタ出番ないよ花束ありがと。じゃあね。

 意図的に刺さってくる視線を避けて、シュランを手招きする。

「コイツがあたしの一番弟子のシュランだ。歳はあんたの二つ下?」

「13歳です」

「15歳だ」

 だね。イーシュの方が一回り大きいね。

 ま、あたしの方がまだまだ大きいけどね。

「シュランには、最低限のことは仕込んである。あんたが相手にする患者たちの、ちょっとガタイがいい奴と思っていい」

「はい」

「アンタの今の実力がみたい。シュラン、そこの地面に横になりな」

「はい」

「イーシュ、シュランを取り押さえて、両肩をもう一度地面に付けたらあんたの勝ちだ。シュラン、起き直って、逆にイーシュを取り押さえな。できるね?」

 シュランが、一瞬、ためらいを見せる。

「ちょっと俺に不利すぎない?」

「素人とまともにやり合うつもりだったの? 自慢にも何にもならないよ」

「へいへい」

 素直に横たわるシュラン。

「打撃は無しだ。じゃ、始めて」


挿絵(By みてみん)


 あたしの合図と同時に、イーシュが横になっているシュランに飛び掛かる。

 いい反応だね。

 シュランも、すぐに起き上がろうとするが、イーシュの方が速いね。

 もう押さえ込まれた。

「げっ、だからこっちが不利だと……」

 とか言いながら、もう身体が入れ替わっている。

「あ、あれ?」

「はい俺の勝ち」

 開始30秒どころじゃない。随分と上達したねえ。

「オーク化した患者だったら、アンタ死んでたね」

 起き直るのを助けながら、少し厳しいことを言ってみる。

「まあ、普通の患者は武術なんて身に付いていないけど。身に付けていると体格差をひっくり返せるんだよ。そういうことを、教えてあげるよ」

「は、はい。よろしくお願いします!」

 うん、理解が進んだようだね。

「今日は、あたしがアンタに直接手ほどきするよ。シュランは革ジャンを負かしてやりな。マイアミ、カンタを頼めるかい?」

「お、俺の名前ぇ!」

「任された」

 アンタの名前なんか、どうでもいいよ?

「イラドさん、よろしくお願いしますっ!」

 あら、シュランに覚えて貰えたのね。良かったね。

「よし、カンタ君、お相手仕る」

「はい!」

 賑やかになってきたねぇ。

「よしイーシュ、まずは構えからだ……」


     ~ ・ ~


 朝稽古のあと、食事をして、あたしたちは青の教会に向かう。

 マイアミが、カンタの成長ぶりをとても褒めていた。

 あたしもそう思う。アイツ、才能があるよね。

 シュランは、革ジャンの体格差に苦戦していたようだけど、相手にはして貰えるようになってきたらしい。

 普通に考えて、まるで歯が立たない相手なんだけどね。

 二人とも、頑張ってるね。

 横を歩くイーシュは、アイツらに比べると、まだまだヒヨっ子だね。

 重心が上過ぎて足元が不安定。左右のバランスが悪い。挙動が見え見え。

 うん。転ばし放題だね。

 あんまり苛めないようにはしたつもりだけど、ちょっと“どんより”しているねぇ。

「あたし相手に最後まで立っていられたんだから、胸張っていいよ」

「最後まで、立たせて貰えませんでした……」

 まあ、そうとも、言う。

「最後までヤル気だったじゃないか」

「そりゃ、まあ、そうですけど」

 みーよ、いや、あたし手加減したよ、ホントホント、苛めてないよ?

「イーシュ殿、私も最初はそうだったぞ。あまり気にするな。イクミ殿が強すぎるだけだ」

「マイアミ、アンタは今でも立っていられないでしょ?」

「い、いや、これも修行、武の一環でな」

 イイとこ見せようとして、ごまかしたこと言ってるんじゃナイワヨ。

 そ、そうなんですね……と、目に希望が宿るイーシュ。

 ま、ヤル気が保てるなら、なんでもいいか。

 


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