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Sweet Bomb NEXT  ~ 今度は異世界で大暴れっ!  作者: 白河・DG・夜舟
転移十四日目っ! ~ 青でも赤でもなんでもいい、大暴れしてやるっ!

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111/156

111.だってさ。 どーする? おっかさん

 あたしとみーよ、そしてなぜかマイアミも付いてきて、青の教会に向かう。

 革ジャンはお留守番っていうか、ヤツの本拠地に帰って行った、ってか、帰した。付いて来たそうだったけど、本格的に役に立たないだけだし。

「マイアミは、レイラの事は知ってるの?」

「ええ、有名ですから。この街に長く住む者で、彼女の事を知らない人はいませんよ」

「へえ」

 みーよも、彼女の事はよく知っているようで、頷いている。あたしと違って、それなりに長く住んでるからね。


挿絵(By みてみん)


 奴隷管理区に入り、青の教会に近づくと、例によって奴隷商人のゴロツキたちが敷地に入り浸っている。

 ただ、争う声というか、出ていけぇみたいな大きな女の人の声が響いているんだよね。

 近づいて見てみると、あたしより縦も横も一回りサイズが大きい、教会の屋根と同じ青色で、縁を白く装飾した修道女服に身を包んだ女性が、掃き帚を振り回して男たちを追い払いにかかっている。

 あたしよりデカい男はゴロゴロいるけど、女性は珍しいね。初めてかも。

「こらぁ、お前たちみたいなもんが、神聖な教会に近づくんじゃない! 帰れぇ! 帰れぇ!」

 デカい声だなぁ。身体が大きいから、掃き箒が小さく見えるね。

 でもねぇ、コイツら、半分笑ってるよ。舐められてるね。

「おっかさん、俺たちの立場も分かるだろ? はいそうですかって帰れねえんだわ」

「どうせ全部失敗なんだろ? こっちに預けりゃ、お互いにイイ目をみれるんだからよ。賢くなろうや」

 ヘラヘラ笑いながら、それでも一応、箒はかわしている。

「どーする?」

 一応、みーよにお伺い。

「アオイの弟君が引きこもってから、すっかり奴隷商人が入りびたるようになっちゃったのよね。お母さんが頑張って追い払ってるけど、今回は、彼らのお目的があるからね。引かないでしょうね」

 お目的、か。

 へえ、気が合うわね。あたしと同じなんだわ。

「獲物の取り合い、ってことでいい? 群がるハイエナを蹴散らすライオンって、野性味たっぷりで、なんかステキじゃない?」

「違うと思う」

 そう言いながら、みーよはあたしを止める口実(りゆう)が見つけられないでいるみたい。

「穏便に、は、出来ないのよ、ね?」

「昨日、警告したからね。舐められちゃうよ?」

 と言ってる間に、おっかさん、箒を掴まれて取り上げられちゃった。

「な、なにするんだい!」

「それはこっちのセリフだろ? お話し合いしてるのに、そんなもの振り回されちゃ迷惑だろうが」

 全くだね。

「はぁ、ダメか……お行き」

 待ってました!

 箒を掴んで威張っている男の背中に、えいやって感じで跳び乗る。

「おっはよー! 今日もお仕事お疲れさんっ!」

 げっ! って感じであたしを見る男。

「昨日、言ったよね。二度と来るな、帰れって」

 脚は男の両肩に。しゃがみこんで首と顔を掴み、耳元に囁いてあげる。

 あたし(85kg)を乗っけたままで立っていられるのは立派立派。さすが、奴隷商人のゴロツキどもは質が違うね。うん、美味しそうなお肉だなぁ。

「な、なんだお前」

 周囲の男どもも、完全にビビッている。

「なんだじゃないわよ、昨日会ったばかりでしょ?」

「降りろ、くそぅ!」

 身体をゆすってたので、背中から滑り落ちる。

 首と胴体に腕を廻し、ゆすった反動も使って、背骨を折るような勢いで真上に持ち上げる!

「うぅわぁああ!」

 垂直に、頭を下にして高ぁく掲げた男の身体。推定100キロ越えかなぁ。

「バタつくと、頭から落とすよ。何もしなくても、頭から落とそうかな?」

「や、やめろぉ!」

 恐怖に震える声。ん-いいねえー

「ゴツそうな体だし、大丈夫でしょ?」

 ブレーンバスターは、相手が丈夫じゃないと、本当に即死させちゃうからねえ。

 大丈夫だよね?

「や、や、やめてくれー!」

 なによもーだらしないなー

 しょうがないので、地面に倒す感じで背中から落としてあげる。

「ぐわぁぁ!」

 大きな振動と共に、推定100キロが叩きつけられて転がった。

「次は誰にしようかなぁ?」

 起き直って、男たちをぐるっと睨んでいくと。

 全員、心底震えあがっている。

 えー? そんなに人数居るのに?

 みんな、結構ガタイがいいのに?

 昨日の今日でやってくる度胸もあるのに?

 ってかさー腰に得物(ウェポン)差してるじゃん。抜いたりしないの?

 ま、こっちも持ってるけどさ。

「こないなら、こっちからいくよ? 食べ放題だね」

「ちょ、ちょっと待った、スマン、引き上げるから勘弁してくれ」

「なによぉ。これからでしょう?」

「いや、充分に分かった、ここには二度とこない、来ないから勘弁してくれ!」

 だってさ。

 どーする? おっかさん。

 大柄な女性を見ると。

「全くだよ、このごく潰しどもが! そこの生ごみも回収していきな!」

 倒れたままの男を指差す。

「ひゃ、ひゃい!」

 男たちが群がって、男を抱え上げる。

「ちょっと待ってね」

 ひと段落ついたと思ったのか、みーよが近づいて、抱えられた男に癒しを掛けてあげている。

「教会で治療を受けている女性たちの事、わたしの付き人がすっかり気に入ってしまったようなのよ。競合するなら、彼女は止めないので、スキにしていいですよ?」

 スキにしていい。

 ん-なんて甘美な言葉なんでしょう!

 向こうに言っているのか、あたしに言っているのか。両方に聞こえるよね。

「いや、もう手は出さねえ。壊滅させられちゃ、割に合わないどころじゃねえ」

 ペコペコと頭を下げて、あっという間に男たちは逃走し(ズラかっ)ていった。

「アンタ、やるねぇ!」

 おっかさんがあたしに近づき、肩を叩こうとする。

 ギュッと筋肉を締めると。

 力強く叩いたんだろうね。逆に弾かれたみたいで、ちょっとビックリしてる。

 悪気はないのは分かるけど、普通の人にそれをやると、吹っ飛ぶか痛がるからね?

 ま、そっちが痛がってちゃ、しょーがないけどねー

「アンタ、本物だねぇ!」

 そりゃそうだよ。図体だけのソッチと一緒にしないでよね。

 でも、勇敢さとキップの良さは、認めるわ。

 確かに、あたしが気に入りそうな女性(ヒト)だね。

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