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Sweet Bomb NEXT  ~ 今度は異世界で大暴れっ!  作者: 白河・DG・夜舟
転移十四日目っ! ~ 青でも赤でもなんでもいい、大暴れしてやるっ!

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110.俺は、イラドだ! 覚えとけよ! 長い付き合いだろ?

 新章開幕。

 起きて、夕飯食べて、また寝たのは覚えてる。

 その間の記憶がない。ぐっすり寝ていたらしい。

 頭がスッキリしている。疲れを感じない。

 いつものように、みーよとアリちゃん、リコットがいない。

 そばで、ちびちゃんたちがぐっすり眠っている。

 机に、洗われたらしい制服と防具が揃えて置いてある。

 乾いてるかしら? 乾いてるね。

 そそくさとお着換えして。

 そおっと、部屋をでた。


 調理場で、朝の挨拶。

 パンの焼ける、いい匂い!

 試食を果実水で流し込んで。

 お外に出てみると、やっぱりいつも通り、4人のわんこたち。

「んと、昨日の話し合いは、どうだったの?」

「……一応、確認してもいいか?」

 革ジャンが、めっずらしく真剣な顔。

「どったの?」

「お前さ、俺の名前、覚えてないと、か?」

 あーそういう事か。

「あたしより弱いザコの名前、覚える必要なんてあるの?」

 ガーン、な顔を見るのは、結構楽しい。

 こらこら、マイアミと弟子たち、笑うのは可哀想でしょ。

 ま、可笑しいけどね。

「俺は、イラドだ! 覚えとけよ! 長い付き合いだろ?」

 いや、そーでもないよ?

 ってか、断ってんのに、あんたがシツコイだけだよ?

「覚えるのは、無理かもしんない。で、どーだったの?」

 クソッみたいな真剣な顔。

 だってさ、花束配達人の名前を憶えてくれっていうようなもんだよ、それ。

 あ、カンタ、代わりに受け取ってくれてありがと。

 中の女の子たちに渡してくれる?

 みんなに、毎朝の食卓が華やかだよねって評判なんだわ。

「話は付いた。奴らは、ここには来ない。お前らの二の舞なんか絶対にゴメンだと言われた」

 そ、良かったわ。

「青の教会の方からの稼ぎから弾き飛ばされて、ちょっと困ってる、なんかいい稼ぎはないかと聞かれたけど、知るかそんなもの」

 あーそっちも狙ってたのか。なるほどね。

 奴隷市にまとわりつくチンピラグループは3つとか言ってたね。

 その、一番弱いのが、こっち狙いだったんだっけ。

 こないなら、無視でいいよね?

 わざわざ挨拶とか、メンドクサイしね。

「で、マイアミの方は?」

 あ、てめえ、名前覚えられてんのか、くそぅ。

 ふっ、お前とは立場が違うのだよ、立場が。

 二人の男たちの間に火花が散った気がしたけど、気のせいだよね?

「調子は戻ったようだ。今日も青の教会に行くのか? お供しよう」

「無理に来なくていいんだよ? アンタ、あんまり役に立たないし」

 役に立たないのか、しょうもないな、ざまあみろ!

 お前ごときに言われる筋合いなど無いのだよ、外野はすっこんでろ!

 また、火花が見えたね。

「そ、そんなことは無い。これもまた、武の修行の一環なのだよ」

「あーハイハイ」

 ま、みーよがいいと言うなら、いっか。

「シュラン、カンタ。昨日は朝しか稽古つけてないから、ちょっと念入りにやろうか」

「大丈夫だよ、イクミねーちゃん、いや、師匠」

「忙しいのに稽古つけてくれて、ありがとう!」

 いや、昨日は帰ってからビール飲んだくれて、ご飯食べて寝てただけだしね。

 そっか、結構疲れてたのか、あたし。

「なにしようか。そうだねぇ、昨日使った技の伝授でもしようか」

「技?」

「技!」

「ま、まさか、あれか?」

「?」

 マイアミだけは知ってるんで、ギクッとしている。

 そうだね、練習台を、誰にしようかな?

「お、俺に掛けてくれ!」

 うん、ちょうどいい。セクハラ野郎だし、遠慮しなくていいや。

 なんとか立場を回復したいらしい、革ジャン。名前、なんだっけ?

 マイアミが何か言いかけて、口をつぐんだ。

 自分にじゃなきゃ、それでいい、と保身したらしい。

 ま、あたしは何でも誰でもいいんだけどね。

「いいのね?」

「もちろんだ、どんとこい!」

「んじゃいくよ!」

 目にもとまらぬ速さで革ジャンに飛びつき、抵抗なんかさせないで引き倒し、全身に抱き付いて絡めとる。

 腕も足もしっかり拘束。

 あたしの顔は、しっかり革ジャンを観察。

「う、うわぁ……」

 何だコイツ、うっとりしてるぞ?

「アナコンダぁ!」

 ギュギュっと締め上げると。

 皮ジャンの声にならない悲鳴が上がった。


挿絵(By みてみん)


     ~ ・ ~


「こんな技なら、さ、先に言えよ……」

「言うと、私か子供たちが被害に遭うだろう」

「俺なら良いってか!」

「適任だと思うが」

 朝ごはんを食べるあたしの横で、二人の男たちがまだ言い争ってる。

「凄かった」

「うん、凄かった」

 弟子たちが興奮冷めやらぬ感じ。

 使いどころの難しい技なんで、この世界で連発できるのは、割と嬉しいかも。

「今日も、青の教会に行くのですね?」

「みーよがいいなら」

 マムちんに聞かれたけど、決めるのはあたしじゃないね。

「レイラによろしく伝えて下さい」

 レイラ?

「青の教会の主宰者ルブラン卿の妻です。かつて、ライバルだった事もあるのですよ」

 マムちんの、ライバル?

 何の事? 大人の話?

「あなたは、彼女の事がきっと気に入ると思いますよ」

 へーそうなんだ。ちょっと、楽しみにしてみるよ。

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