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魔女っ子四姉妹  作者: しるばーすたー


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5/10

初めてのルミナ王国!

今、私はリナ姉と同じ箒に乗っている。

お姉ちゃんたちは自分の力で迷いの森の魔力を防げるけれど、私はまだその方法を知らない。

そのため、今はレナ姉が私にだけ結界を張ってくれている。


「いい?ノア、ちゃんと私にしがみつくんだよ」


「うん!大丈夫!ちゃんとしがみついてるよ!」


私は後ろからリナ姉のお腹に腕を回し、その背中へぎゅっと抱きついた。


「まぁ、ノアが落ちた時には私がすぐに助けてみせるから安心しろ!」


後ろから、レナ姉の頼もしい声が聞こえてきた。

箒に乗って先頭を飛んでいるのはミア姉。そして私たちの後ろでは、もし私が落ちてもすぐ助けられるように、レナ姉が見守ってくれている。


しばらく北へ飛び続けると、ルミナ王国の王都が見えてきた。


「おおー!ここがルミナ王国の王都!すごく大きい!」


遠くには、数え切れないほどの建物が広がっている。

国を覆う薄い結界越しでも、その大きさは十分に伝わってきた。

初めて見る王都に、私は目を奪われた。


「ノアは今まで迷いの森から出たことなかったもんね」


「ちなみに、私が作った魔導具を卸しているお店も、この王都にあるんだよ」


「へぇー」


ミア姉が魔導具を作り、レナ姉に「いつもの場所に持っていって」と頼んでいるところは、何度か見たことがある。

あれは、この王都のお店へ運んでいたんだ。


「ちょっと魔導具屋さんに用事があるんだけど寄ってもいいかな?」


「おう!いいぜ!」


リナ姉が何かを思い出したように、肩越しに私を見た。


「そういえばノアはまだこの国の通行許可証を持っていなかったね」


「つうこうきょかしょ?」


「簡単にいうと国に入るための銀色の札だよ」


リナ姉はポケットから、細かな文字が刻まれた銀色の札を取り出した。


「ノアの通行許可証を発行してもらいに検問所に行くか」


私たちは国の入り口にある大きな門へ向かい、その前へゆっくりと降りた。


「おや、レナさんが地上の門を使うなんて珍しいですね。いつもは空の通路から入るでしょう?」


「今日はいろいろあってな」


レナ姉と門番の男性が親しげに話している。


「一人見たことがない子がいますね」


「私の末っ子だ」


「どうりで似ているわけだ、ということは通行許可証の発行ですか?」


「おう!話が早くて助かるぜ!」


門番の男性が受付の女性へ声をかけると、彼女は一枚の銀色の札を持ってきた。

でもそこには何も書かれていなくて、ただの銀色の札だった。


「これが通行許可証になります。本人確認のために、血を一滴だけ付けてもらえますか?」


受付の女性が袋に入った針を私に渡す。


「この針で親指を少し刺して、そのまま通行許可証に触れてください」


「大丈夫?」


リナ姉が不安な顔をしている。


「ゆっくりでいいからな、俺なんて針で刺すのが怖くて十分間何もできずにいたしな!」


門番の男性が笑いながら言う。


「大丈夫ですよ。少しチクッとするだけです」


受付の女性が優しく声をかけてくれた。


針で指を刺すのは怖い。大した痛みではないと分かっていても、自分で自分を傷つけるには覚悟がいる。


「ノア、針を貸してくれ。怖かったら目を閉じてていいぞ」


私はレナ姉に針を渡し、ぎゅっと目を閉じた。すると、誰かが私の左手をそっと握ってくれた。


「もういいぞ!」


「え?」


驚いて目を開けると、手を握ってくれていたのはリナ姉だった。目の前では、レナ姉が私の右手を優しく支えている。


「もう刺したの?」


「おう!痛くないように一瞬で済ませたぞ!」


親指を見てみると、そこには小さな血の粒が浮かんでいた。本当に、いつ刺されたのか全然分からなかった。

レナ姉が、私の親指を銀色の札へそっと押し当てる。

その血が札に触れた瞬間、淡い青色の光があふれ、何もなかった表面に文字が浮かび上がっていく。


《名前:ノア》

《年齢:十一歳》

《種族:魔女族》

《有効期限:三年》


「わぁ……私の名前が出てきた!」


「血が止まるまではこのハンカチを使って」


ミア姉がハンカチをそっと親指にあてる。


「これで通行許可証は完成だ。今後は、これを提示すれば、この国を出入りできるぞ。有効期限は三年だ。期限が切れる前に、検問所か役所で更新してもらってくれ。そのときも本人確認のために、血が一滴必要になる」


門番の男性がいろいろ説明してくれる。


「はい!ありがとうございます!」


「ようこそ、ルミナ王国へ!」


私たちは門をくぐり抜けて、結界の中へと入っていった。

次の瞬間、王都のにぎやかな声が一気に耳へ飛び込んできた。


「わぁ……!」


これが、私が初めて足を踏み入れた王都だった。


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