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光と闇の狭間で・・・  作者: 緋色火花
第一章・堕天使の暴挙編
8/13

第8話 気道の力

お疲れ様です。


ジメジメ~つとしとりますな~?

暑さと湿度に弱い・・・緋色で御座います。


ってか、いつもの事ですが、

めっっっっっちゃ忙しいっ!

何でだぁぁぁっ!と、叫びたい今日この頃です。


さて、今回ですが・・・。


いよいよ派遣された星での活動となります。


楽しんでもらえたら・・・と、思います^^



それでは、第8話をお楽しみ下さい。

OP曲 【光と闇の狭間で】


https://www.mureka.ai/ja/song-detail/HKF9mvomaZAsGaxTBnPD5d?is_from_share=1&song_title=%E5%85%89%E3%81%A8%E9%97%87%E3%81%AE%E7%8B%AD%E9%96%93%E3%81%A7&singer=%E7%B7%8B%E8%89%B2%E7%81%AB%E8%8A%B1



『ザッ、ザッ、ザッ、ザっ』と・・・。



荒野で照り付ける太陽の下を歩いている悠斗達・・・。


※ BGM【荒野を彷徨う者達】


https://www.mureka.ai/ja/song-detail/YCTMf7BqH3j7NSTdsE2mz?is_from_share=1&song_title=%E8%8D%92%E9%87%8E%E3%82%92%E5%BD%B7%E5%BE%A8%E3%81%86%E8%80%85%E9%81%94&singer=%E7%B7%8B%E8%89%B2%E7%81%AB%E8%8A%B1



周囲を見渡しながらも荒れ果てた地では、

生き物の気配もを感じる事が出来なかった・・・。


黙々と歩く悠斗を先頭に、

『暑ち~』とボヤくユウナギと額に汗を浮かべつつも、

2人から少し離れて歩くオーダーが居た・・・。


すると、この暑さでバテているユウナギが、

黙々と歩く悠斗に声を掛けて来た・・・。


「なぁ~悠斗~?」


「・・・ん?」


「ちょい休もうぜ・・・」


そう言ったユウナギに悠斗は呆れながら振り返り、

『休むったってまだ・・・』と口を開いた時、

ユウナギが後ろを歩くオーダーを見るようにと、

親指で示唆したのだった・・・。


ユウナギ越しに見たオーダーは既に汗だくで、

ヘロヘロだった・・・。


そんなオーダーを見た悠斗は『はぁ~』っと、

溜息を零しながら『まじか?監視役なのに?』と渋い表情を浮べた。


そんな悠斗にユウナギは『な?』と苦笑して見せると、

悠斗もオーダーのそんな状態の中、歩かせる訳にはいかなかった。


「なぁ、オーダー?」


そう声を掛けた悠斗にオーダーは『はぁはぁ』と息を荒げながら、

『な、何よっ!?』と半ばキレ気味にそう返して来ると、

ユウナギは眉間に皺を寄せ呟いた・・・。


「・・・そんな状態で虚勢張れるって、

 ある意味すげーな?」


そう呟いたユウナギは悠斗の肩に手を乗せると、

『ってな事だから・・・休憩しようぜ?』と笑みを浮かべた。


「・・・何の収穫もないのに、もう休憩?」


そう不満そうに言った悠斗に、

ユウナギは肩を竦めながら『だからだよ?』と、

意味有りげにそう言った・・・。


ユウナギの意図を察した悠斗は『にゃるほど♪』と、

そう納得すると、ユウナギの後を着いて行った・・・。


ユウナギは荒野の一角に、バカでかい岩へと向かって歩くと、

周囲を見渡しながら『ここらでいっか?』と呟き、

マジックボックスを開いた・・・。


フラフラしながら後を着いて来るオーダーを気にしながらも、

悠斗はそんなユウナギを見ていると、

ユウナギはマジックボックスの中から、

幾つかの見慣れないモノを取り出した・・・。


「・・・ユウナギさん?

 これ・・・何?」


『ガラガラ』っと音を立て、

何かのフレームのようなモノを地面に置いて行くユウナギに、

悠斗がそう尋ねると、

ユウナギは『へっへっへっ』と笑みを浮かべながら言った。


「まぁ~、とりあえず組み立てっから、

 悠斗・・・ちょい手伝えよ?」


「・・・わかった」


ユウナギの指示の下、悠斗は地面に置かれたモノを組み立て始めると、

それはテントのフレームである事が分かった・・・。


「・・・多分、テントなんだろうけどさ?

 フレームだけなのか?」


不思議そうにそう尋ねた悠斗にユウナギは『ふふ~ん』と、

意味有りげに笑みを浮かべると、

手に持っていた幾つかの『魔石』を悠斗に手渡しながら言った。


「・・・悠斗。

 この魔石をフレームの窪みに取りつけてくれ」


ユウナギの指示に悠斗は『わかった』と頷くと、

『窪み、窪みっと・・・』と呟きながら、

手渡された『魔石』を窪みに取り付け始めた・・・。


ユウナギはそんな悠斗に微笑みながらも、

自らも『魔石』を取りつけ、

『よしっ!これでOKっ!』と満足そうに声を挙げると、

悠斗に『ちょい離れてろ』と指示を出した・・・。


ユウナギの指示に従った悠斗は、

少しわくわくした気持ちで見ていると、

ユウナギはフレームにある『スイッチ』のようなモノに触れた。


『カチっ!』と『スイッチ』が押された途端・・・。


フレームとフレームの間に透明な膜のようなモノが伸び、

それは一瞬にして『箱型のテント』のようなモノへと姿を変えた。


悠斗は『おぉ~』っと、少し声を挙げたが、

だが不安げにユウナギに尋ねた。


「・・・この日差しの中、

 このサラ〇ラップのようなテントの中に入ったら、

 いい感じで俺達・・・蒸されるんじゃないの?」


そう尋ねた悠斗にユウナギは『何でだよっ!?』と、

半笑いでそう言うと『まぁ~見てろって・・・』と言いながら、

再び『スイッチ』を押した・・・。


すると透明だった膜が突然銀色に変わると、

そのテントのようなモノの中は、一瞬にして光が遮られた。


ユウナギは首を傾げている悠斗に『もうちょい待ってろ』と言うと、

その箱型のテントの出入り口にある『スイッチ』を再び押すと、

出入り口を塞ぐように上から銀色の膜が降りた・・・。


そしてそれは一瞬だった・・・。


『プシュゥゥゥゥっ!』と、

蒸気のような音を立て、出入り口の擬色の幕が、

『フワリ』と揺らめいた時、

ユウナギはその幕を挙げながら笑みを浮かべ、

『お待ち~♪』と言って、中へ入るように促した・・・。


悠斗はユウナギに促されるまま中へと入った瞬間・・・。


「・・・す、涼しいぃぃぃっ!?

 ま、まじかーっ!?まじでかぁぁぁっ!?」


子供のようにはしゃぐ悠斗に、

それを見ていたユウナギは『あはははっ!』と笑った。


ユウナギもまたテントの中へと入ると、

『ふぅ~最高だな~♪』と声を挙げた時、

そんな2人をじっと睨みつけているオーダーに言った・・・。


「・・・いちいち睨んでんじゃねーよ?

 生真面目か?」


オーダーの姿勢にユウナギが苦言を呈したのも束の間、

ユウナギはオーダーに『とっととてめーも入れよ』と促した。


ユウナギは元々口が悪いので、悠斗は気にした様子も見せなかったが、

オーダーは『チっ!』と舌打ちをしながら言った。


「・・・か、借りだとは思わないわよっ!」


そう悪態つくオーダーにユウナギは肩を竦め、

『ヘイヘイ、そうですか~』と別段取り合わなかった。


暫くの間・・・。


強烈な日差しを避ける為、そのテントの中で過ごす中、

悠斗はミラーズからもらったマジックポーチの中から、

コーヒーを取り出すと、3人は喉を潤していた・・・。


すると悠斗はテントの中を見渡しながら言った。


「ユウナギさん?

 いつ、こんなモノを用意したのさ?」


その問いにユウナギは笑みを浮かべると言った。


「まぁ~最初にヲグナが俺ん所に来た後かな~?

 どうせロクでもない場所に行かされる事になるだろうと思ってな?

 色々と準備をしてきたんだよ」


そう答えたユウナギに悠斗は『へぇ~』と言いながら、

テントの中のあるモノを指差しながら尋ねた。


「ユウナギさん?

 あれ・・・何?」


「・・・ん?あれ?」


そう言いながら悠斗が指先を追ったユウナギは、

『あぁ~』と言いながら答えた。


「・・・一応、災害や天災にも備えてあるからな?

 それに魔獣や敵襲に備えても・・・な?」


そう言いながら笑ったユウナギに、

悠斗は『そっか~』と、まるで子供のように言った瞬間、

悠斗はその無邪気さを一変させ険しい表情になるとこう言った。


「・・・じゃ~、早速、その機能を活かせるね?」


『はぁ?』と・・・。


そう言ったのはユウナギだけではなかった。

奇しくもオーダーと同時にそう声を挙げた2人に、

悠斗は立ち上がりながら言った。


「・・・ユウナギさんは休んでてよ?

 俺がやるからさ♪」


そう楽しげに言った悠斗にユウナギは『気配察知』のスキルを使用すると、

こちらに向かって来る何かに険しい表情を浮べた。


「お、おい・・・悠斗?」


「・・・何?」


「・・・数は?」


ユウナギの問いに悠斗は『んー』と天井を見つめると、

ユウナギに視線を戻しながら『・・・10体かな?』とそう言った。


悠斗の言葉に『体?って何だよ?』と尋ねるとこう言った。


「・・・はっきりしないんだよね?

 人にしてはやや速度が速い気もするしさ?」


「・・・1人で大丈夫なのかよ?」


そう尋ねたユウナギに悠斗は笑顔を向けながら言った。


「・・・まぁ、大丈夫なんじゃね?

 あっ、それとさ?」


「・・・なっ、何だよ?」


「もし、このテントに隠蔽効果や障壁効果があるんだとしたら、

 それを使ってもらってもいいかな?」


そう言われたユウナギは一瞬驚いたが、

すぐに口角を上げながら『了解♪』と返した。


悠斗は『じゃっ!そう言う事で~♪』と・・・。

お気楽な感じでテントの幕を上げた時、

その表情は戦う男の顔となっていたのだった・・・。


そんな悠斗の顔を見たユウナギは、

『流石は武の男だぜ・・・』と、冷静な悠斗に舌を巻いた。


ユウナギは早速、テント内にあるいくつかのスイッチを押すと、

内部に取りつけられていたパネルにある、

アナログ的なメーターの針が一斉に起動した・・・。


オーダーはその様子を見て『な、何それ?』と、

思わず口を開くと、一瞬動きを止めたユウナギは、

すぐにバネルの操作に戻りながら言った・・・。


「悠斗の話を聞いてなかったのかよ?

 今、このテントを隠すための隠蔽と障壁を展開したんだが、

 このメーターに表示されているのは、

 その隠蔽や障壁を維持させる為の、

 魔石の魔力残存量が分かるようになってんだよ」


その説明に『凄いじゃない?』と思わず声を挙げたオーダーに、

ユウナギは一瞬『へっ?』と間抜けな声を挙げた・・・。


するとすぐに外部からの音が聴こえ始めた・・・。


『ドッドッドッドっ!』と・・・。


こちらに向かって来る幾つもの足音が地響きとなり、

その音から人ではない事があからさまにわかった・・・。


ユウナギは外に居る悠斗を心配し『大丈夫なのかよ?』と、

再びそう声を挙げた時、

『あっ・・・』と何かを思い出したユウナギは、

再びバネルを操作し始めながら言った・・・。


「ちょい魔力消費は増えちまうが・・・」


そう言いながらバネルを操作し、

『ポチっとなっ!』と言いながらボタンを押すと、

一瞬にして銀色の膜に映像が映し出された・・・。


『こ、これって?』と声を挙げたオーダーにユウナギは言った。


「実はな?この箱型テントにはな?

 四隅にカメラが内臓してあってな?

 それを使って内面に投影されてしるって訳だ・・・」


そう言いながらユウナギは悠斗の姿を見つめると、

再びバネルを操作し始め、カメラを上へと上昇させた・・・。


テント内では見る見るうちにカメラが上昇し、

大岩の上までカメラが移動し終わると、

テント内の内面に映し出されたのは、

四足歩行の『魔獣の群れ』だった・・・。


その光景に険しい表情を浮べたユウナギは、

すぐに悠斗に念話を送った・・・。


{悠斗っ!?まじで大丈夫なのかよっ!?

 う、牛・・・みたいな魔獣がっ!?}


その念話に悠斗はテントの方を見ながら、

『もしかして見えてる?』とどこか楽しげな様子を見せると、

ユウナギは『お、お前な~?』と呆れた声を挙げた。


そんなユウナギに悠斗はマジックボックスを開き、

その中から卑弥呼から刀の製造方法のレクチャーを受けた、

『鍛冶師・ベガ』が打った『黒鞘の刀』を取り出した。


その刀を映像で見たユウナギの目付きが変わると、

悠斗に念話を送るのを止め、見守る事にしたのだった・・・。


(ディバイン・ワールドじゃ~、

 悠斗とは素手での模擬戦だったからな~?

 だが、ミラーズ達の話じゃ~・・・悠斗の本当の強さは、

 刀を手にした時が本当の強さだって言ってたっけか?

 だからとは言って、あいつがヤバくなったら、

 俺も参戦するけどな?)


そう考えながらもユウナギは、

悠斗が手に持つ『黒鞘の刀』に釘付けだった・・・。


そして『ドドドドドっ!』と・・・。


地響きが大きくなった時、

悠斗は口角を上げながら構えた・・・。

 

土煙を上げ向かって来る魔獣の群れを見た時、

悠斗は『ん?』と視界の端に一瞬何かが見えたのだった・・・。


悠斗は視線を上げ、空を見上げた時、

『・・・あんな所に?』と言いながら笑みを浮かべた。


悠斗は構えを取り、刀の柄に手を添え俯くと、

『はははっ』と笑ったのだった・・・。


ユウナギ達から分からないように笑った悠斗は、

『・・・この星をこんなヤツらが?』と呟いた・・・。


そして顔を上げた悠斗の表情は苛立ちを見せていると、

『コォォォォっ!』と呼吸音を変えた・・・。


(・・・まだこの擬体は馴染んでないって言ってたから、

 まずはかる~く・・・行きますか?)



※ BGM 【荒野の気道】


https://www.mureka.ai/ja/song-detail/SH7seR1dFoE1p3G9qpZWAF?is_from_share=1&song_title=%E8%8D%92%E9%87%8E%E3%81%AE%E6%B0%97%E9%81%93&singer=%E7%B7%8B%E8%89%B2%E7%81%AB%E8%8A%B1



そう考えた瞬間だった・・・。


悠斗は一気に駆け出すと、

群れで迫って来る魔獣の群れの中に突っ込んだ。


その様子を見ていたユウナギは『バ、バカっ!』と声をあげはしたものの、

すぐに『・・・まじでか?』と唖然とした・・・。


悠斗は強引に突っ込んだのではなかった・・・。


『・・・神野流・気道・瞳術・・・』


そう呟いた瞬間・・・。


悠斗の擬体の双眼が『カシュっ!』と音を立て、

生身である悠斗の双眼が姿を現したのだった・・・。


開かれた擬体から見える悠斗の双眼が、

『ユラっ』と揺らめいた瞬間、

数頭の魔獣が勢いよく倒れ込み、地面を滑ったのだった・・・。


数頭の魔獣達が倒れ地面を滑る中、

悠斗は空いた場所を縫うように・・・。

そしてまるで『絹の糸』のように・・・。

しなやかに駆け抜けると、

『ズザザザザァァァっ!』と・・・。

土煙を巻き上げながら地面を滑った・・・。


魔獣達は『ドドドドっ!』と土煙を上げながら反転した時だった・・・。


4頭もの魔獣が反転と同時に『ピタリ』と動きを止めた。


他の魔獣達も仲間の様子にその動きを止めると、

悠斗は半分納刀されたその刀身が『ギラっ!』と光を放った瞬間、

『カシュっ!』と音を立て、擬体の双眼が元に戻った時、

悠斗は『カチン』と静かに納刀しながら言った・・・。


『・・・識狩り&絹の舞い』


その瞬間・・・。


4頭もの魔獣の首が『ズルっ』と粘着質な音を立て、

『ドサっ!』と地面に落ちた瞬間、

『ブッシャァァァァっ!』と真っ赤な鮮血が空に向かって吹き出した。


その様子を見ていたユウナギは頬を『ヒクっ』と引き攣らせ、

またオーダーに至っては口を開けたまま顔を引き攣らせていた・・・。


「・・・ま、まじ・・・かよ?

 ゆ、悠斗のヤツ・・・あ、あんなに強えーのかよ?

 も、模擬戦なんて・・・く、比べようも・・・。

 それに・・・いつ・・・斬ったんだ?

 全く・・・。

 俺の目でも全く・・・見えなかった・・・」


唖然としながらもそう言ったユウナギの言葉に、

オーダーは無意識ながら小刻みに頷いたのだった・・・。



『ヒュ~』っと、魔獣達と悠斗の間に熱い風が吹き抜けて行った。


悠斗はゆっくりと立ち上がりながら魔獣達を見つめると、

魔獣達は悠斗の視線から目を逸らしたのだった・・・。


そんな時だった・・・。


突然魔獣達の双眼が『カっ!』と見開かれ、

その目を血走りさせ始めた・・・。


悠斗はその様子に『・・・全く』と、

溜息を吐くと、右腕を真っ直ぐ上へと上げた・・・。


その様子にユウナギは『あ、あいつ一体何を?』と言葉を零す中、

突然悠斗の挙げられた腕が、

『カシャっ!カシャカシャカシャっ!』と音を上げるのと同時に、

中から現れたのは悠斗の生身の腕だった・・・。


その光景にユウナギは『はぁぁぁぁっ!?』と驚きの声を挙げ中、

悠斗は『ニヤリ』と笑みを浮かべると、

その生身を晒した腕から『赤銅色の鬼の気』が揺らめいたのだった。


そして生身の腕を上げたまま悠斗は言った・・・。


『・・・無理矢理従わせるなよっ!』と・・・。


怒声を挙げながら言った。


『堕ちろっ!

 鬼弾(きだん)っ!』


『バシュゥゥンっ!』


発射音と同時に悠斗の人差し指の先から『赤い弾丸』が発射されると、

赤い軌跡は真っ直ぐ伸び、上空で滞空していた何者かを打ち抜いた。


『ドシュっ!』と肉体を貫く音を立て、

『ど、どうして・・・』と言いながら、

それは地面へと真っ逆さまに落ちた。


『ドッシャァァアっ!』


頭から落下し砕け散った瞬間・・・。


魔獣達は何かから解放され、

その目も元へと戻ったのだった・・・。


魔獣達が悠斗を見つめ、

その様子から戦う意思が無い事が分かった悠斗は、

悠斗の瞳術によって意識を狩られ倒れている魔獣達の下へと行くと、

見ていた魔獣達も悠斗の後を追った・・・。


そして倒れている牛のような魔獣の横にしゃがみ込んだ時、

魔獣達は動きを『ピタリ無と止め、

その様子を伺っていたのだった・・・。


そんな様子を見せる魔獣達に悠斗は言った・・・。


「・・・何もしないよ?

 ただ、お前達の仲間を起こすだけだからさ?」


そう言いながら悠斗は『カシュっ!』と、

再び擬体の双眼を開き、生身の双眼を晒すと、

その双眼を揺らめかせ『コォォォっ!』と呼吸音を変えた。


そして倒れている2頭の両方に手を当てながら言った。


『・・・気道・活法術・喝っ!』


『ドンっ!』と言う波動が倒れている2頭の魔獣に打ち込まれると、

すぐに双眼を開き覚醒した・・・。


『ブォォォンっ!』と、咆哮したその2頭の魔獣は、

パニックでも起こしたのか、

悠斗の下からすぐに離れ駆け出した・・・。


するとその様子を見守っていた魔獣の中の1頭が、

『ブォォォォォンっ!』と咆哮すると、

仲間が上げるその方向に安心したのか、すぐに我に返ったのだった。



※ BGM【温かな光景】


https://www.mureka.ai/ja/song-detail/6buXUWMpBrzCzu6qqREa2h?is_from_share=1&song_title=%E6%B8%A9%E3%81%8B%E3%81%AA%E5%85%89%E6%99%AF&singer=%E7%B7%8B%E8%89%B2%E7%81%AB%E8%8A%B1



悠斗はその魔獣に向かって立ち上がりながら、

『コクリ』と頷くと、また魔獣もそれに応える様に、

『ブォンっ!』気と声を挙げた。


悠斗はその後も、同じように倒れた残りの魔獣達を起こすと、

いつの間にか悠斗はその魔獣達に囲まれ、

その大きな舌でベロベロと舐められていたのだった・・・。


「やっ、やめっ!?

 ヌっ、ヌメヌメしてベチョベチョじゃないかぁぁぁっ!?

 けっ・・・獣臭いんだってばぁぁぁっ!

 ユ、ユウナギさぁぁぁんっ!

 助けてぇぇぇぇっ!」


そう絶叫する悠斗に構う事無く魔獣達は感謝を表していたのだが、

それを見ていたユウナギは目を軽く閉じると再び開き、

『はぁ~』っと大きく溜息を零しながら言った。


「・・・何やってんだかな~?

 つーか・・・助ける訳ねーっつーのっ!♪」


その言葉にオーダーもまた『コクコク』と無言ながら同意をしていたのだった。


そんなオーダーにユウナギは口角を上げはしたものの、

その視線は魔獣達にビショビショにされた悠斗を捉えていた・・・。


そして次第に鋭くなる視線を向ける中、

ユウナギは『何だよ・・・?』と呟いた。


(・・・あの擬体はそもそも俺の擬体とは全くの別物だ。

 そもそも擬体ってのは、小スペースの亜空間の中に、

 生身を外敵から保護する為のもんだぜ?

 だが、あいつの・・・悠斗の擬体と根本から違っている。

 直接・・・生身に擬体を纏わせているのか?

 それってよ?

 つまり・・・『パワードスーツ』みたいなモノって事かよっ!?

 つーか・・・ミラーズ・・・。

 そんな話、俺は聞いてねーぞ?)


そう思いつつもユウナギの捉えた視線の先には、

魔獣達から逃げ惑う悠斗の姿があり、

その光景にユウナギは『あっはっはっ!』と笑っていたのだった。



ED曲『太陽と月の刻』


https://www.mureka.ai/ja/song-detail/XuDv1BqTrmVrk7AP7cXziZ?is_from_share=1&song_title=%E5%A4%AA%E9%99%BD%E3%81%A8%E6%9C%88%E3%81%AE%E5%88%BB&singer=%E7%B7%8B%E8%89%B2%E7%81%AB%E8%8A%B1


ってな事で・・・。


今回はこんな感じとなりました。


悠斗の擬体が利いていた話と全く違う事に、

ユウナギは戸惑いつつも、悠斗の姿に笑うユウナギでした。


次回も楽しんでもらえたら・・・と。



ってなことで、緋色火花でした。

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