第2話 百戦錬磨と一騎当千
お疲れ様です。
今回も楽しんで書かせていただきましたw
これからの展開を楽しみにしていただければと思います^^
今後とも頑張りますっ!
それでは、第2話をお楽しみ下さい。
OP曲 【光と闇の狭間で】
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『間違いない・・・。
あいつが・・・カミノ・ユウトだ』
ユウナギに向けられたその鋭い眼光に呼応するかのように、
悠斗もまた反射的にユウナギに対して鋭い眼光を向けた・・・。
するとユウナギの前に居たヲグナが声を挙げた。
「さぁ、ユウナギ君?」
眼前に居る神達を前にヲグナに挨拶を促されたユウナギは、
『はぁ~』っと溜息を吐きながら挨拶をした。
「・・・えっと~、ユウナギです。
ども・・・です」
そうユウナギが面倒臭そうに頭を下げながら言い、
顔を上げた瞬間だった・・・。
ユウナギのすぐ横に居たヲグナの顔が盛大に引き攣った。
その身体から滲み出る不穏な空気を感じたユウナギが、
ヲグナを見ると『あっ、ヤベっ』と声に出たのだった。
ユウナギは内心『ヤベェーっ!絶対また怒られる』と、
顔を顰めていたが、その思いは歩いて来る男によって打ち消された。
「・・・ユウナギさんでいいんだよね?」
そうぎこちなく尋ねて来たのは悠斗だった・・・。
眼前に居る悠斗を見たユウナギは、
顔を引き攣らせながらもこう思っていた・・・。
(こいつが・・・カミノ・ユウト?
近くで見ると・・・まだガキじゃねーか?
それになんつーか~・・・よ?
見た目・・・正直、女かと思ったぜ?
ってか、こいつ・・・本当に男なのかよ?
こいつが、神達や鬼達・・・。
そしてあの暴力師匠・卑弥呼やミラーズが信頼を寄せる・・・?)
そう思った瞬間だった・・・。
突然ユウナギは両手で自分の頭を抱え込み、
『だぁぁぁぁぁっ!?まっ、まじかぁぁぁっ!?』と、
絶叫と言っても過言ではない程の大声を張り上げたのだった・・・。
悠斗はそんなユウナギの姿に『なっ、何っ!?』と慌てると、
真面目な表情を向けながら言った。
「えっ!?な、何っ!?ユウナギさんっ!?
あ、頭が痛いのかっ!?
そ、それとも・・・あっ、は、腹かっ!?
腹が痛いのかっ!?」
慌てつつもそう言い始めた悠斗に、
ユウナギは思わず『何でだよっ!』と突っ込んだ。
「頭を押さえてんのにっ!
どーして腹って話になんだよっ!?」
『・・・あっ』と、思わずそう声を挙げたユウナギに、
満面の笑みをユウナギへと向ける悠斗は、
右腕を上げながら言った・・・。
「初めまして、ユウナギさん。
俺の名は神野悠斗・・・宜しくですっ!」
真っ直ぐと悠斗の視線はユウナギへと向けられると、
ユウナギは『なっ、何だよこいつ?え、笑顔が眩し過ぎて・・・』と、
そう思っていた時だった・・・。
突然どこからか『ガチャ、ギィィィっ!』と言う、
扉が開かれる音が響き、ユウナギはその音の方へと視線を向けた。
すると、そこには妖艶な笑みを浮かべ、
ユウナギに対してウインクして見せるミラーズが居り、
またその後ろにはユウナギも『神界のラボ』で知り合ったばかりの、
『五鬼神』のうちの3人が居たのだった・・・。
「ミ、ミラーズ?
そ、それに・・・お前ら?」
驚きの余りそう呟いたユウナギに向かってミラーズは駆け出すと、
神々や鬼達・・・。
そして悠斗が居る前でも関係なく2人は抱き締め合うと、
ミラーズは強引にユウナギの唇にキスをしたのだった・・・。
『おっ、おまっ!?』と・・・。
ミラーズの行動を予測出来なかったユウナギが、
慌てて引き剥がそうとするも、ミラーズは決して離れなかった。
ユウナギもまた内心で『まぁ~、いっか』と思った時だった・・・。
突然ユウナギの背後から『あのさ~?』と・・・。
悠斗の気だるそうな声が挙がり、2人はキスを中断すると、
不満げな悠斗に対し視線を向けた・・・。
すると悠斗は『ふんっ!』と、不満げな声を挙げながら、
視線を落とすと、皆がその悠斗の視線の先を追った・・・。
そして視線を追った結果、
そこには未だに握手をする為に上げらた右手があった・・・。
ユウナギとミラーズは揃って『あっ』と声を零すと、
ミラーズはユウナギから離れ、悠斗の手を握り握手をした。
『えっ?』と・・・。
戸惑う悠斗にミラーズは首を傾げながら言った。
「・・・あ、あれ?
ユウト君は私と握手がしたいんじゃ?」
『どう勘違いしたらそうなるんだよ?』と・・・。
内心ユウナギがそう思っていると、悠斗が声を挙げた。
「・・・いやいやいや、ここはミラーズさんじゃないでしょ?
どー見ても・・・ユウナギさんに向けられた握手だよね?」
そう言った悠斗にミラーズは『あら、やだ♪』と照れてしまうと、
頭を『ボリボリ』と掻きながらユウナギが不機嫌そうな顔を向けた。
そんなユウナギに悠斗は『ん?』と首を傾げると、
ユウナギは『ボソっ』と呟いた。
「そんなにこの俺様と握手がしてーのかよ?」
その瞬間だった・・・。
ユウナギは一瞬にして悠斗の差し出された右手首を掴むと、
有無を言わさずに関節を極めにいった・・・。
(フっ、いくらてめーが強いって言ってもよ?
不意打ちだとどうよ?)
ユウナギは内心で『決まったな?』と思った瞬間だった・・・。
突然ユウナギの視界が反転し、
『ドサっ!』と音を立てながら天井を見上げたのは、
ユウナギの方だった・・・。
「・・・はぁ?え、えっ?
あ、あれ?」
唖然とそう声を零したユウナギを覗き込むように、
悠斗が顔を見せると『大丈夫?』と心配そうにそう言った。
「あ、あぁ・・・。
つーか・・・俺はどうなって?」
そう呟くように言ったユウナギに悠斗は説明した。
「突然だから驚いちゃってさ?
ごめん・・・ユウナギさん。
手首を極めに来たそのユウナギさんの手首を掴んで、
ただ投げただけなんだよ」
「・・・へっ?
て、手首を極めにいった俺の手首を極めて・・・。
な、投げ・・・た?」
「う、うん。
あっ、でもさ?
ちゃんと勢いを殺したから痛くはなかったでしょ?」
そう笑顔を向けた悠斗に、
ユウナギは『お、おう』としか答えられなかった。
ほんの一瞬の出来事にユウナギは未だに信じられず、
瞬きを数回した後、
悠斗が『ん・・・』と言いながら右手を差し伸べて来た。
ユウナギは『チっ!』と舌打ちしながらも、
悠斗の差し伸べた手を掴むと立ち上がった・・・。
『ったくよ・・・』と・・・。
バツが悪るそうにそう呟いたユウナギは、
周りへと視線を向けた時、
ミラーズを始め『はぁ~』と溜息を吐いているのが見て取れた。
だが、ノーブルの創造神・ラウルだけは違っていた。
険しい表情を浮べながら悠斗を見ていたのだが、
それは悠斗への嫌悪ではなかった・・・。
(・・・悠斗君は母親を失ってから、
父親が新らたに娶った後妻・・・。
『加奈子』によって常日頃から、我々が想像を絶するほどの、
『虐待』を受けていた・・・。
当初は泣いたり喚いたりしたそうだが、
やがて彼は自分の心を殺し、その虐待に対しても、
平然と過ごすようになっていった・・・。
だから、今のユウナギ君とのやり取りは、
悠斗君にとっては日常茶飯な事なのだが・・・)
ラウルはにこやかにユウナギに口を開くその姿に、
幼少期の出来事を思い返しながら『クっ!』と呻いたのだった。
そんなラウルの呻きに隣に座るミスティは視線を向けたが、
何も声を掛ける事無くスルーしつつも、
双眼を閉じ何かをしているようだった・・・。
そしてまんまと返されたユウナギは、
『なぁ~?カミノ・ユウト?』と声を挙げた。
『・・・何?』と、返した悠斗に、
ユウナギは『へっへっへっ♪』と笑ったのだった・・・。
するとユウナギの様子を見ていたミラーズが、
鋭い眼光をユウナギに向けながら言った。
「ダ、ダメよっ!リョウヘイっ!?」
『チっ!』
「・・・貴方の考えている事くらい私にはすぐにわかるわっ!
此処は『神界』なのよ?
少しは場を弁えなさいっ!」
そう怒りを滲ませながら言ったミラーズに、
ユウナギは『けっ!』と吐き捨てながら言った。
「・・・止めんなよ?
俺とこいつはこれから組むんだろうが?
ならよ?
こいつの実力ってヤツを知って置かねーとよ?」
不敵な笑みを浮かべながらそう言ったユウナギに、
ミラーズは『それでもダメよっ!』と声を荒げた。
するとユウナギは眼前に居る神や鬼達を見渡しながら言った。
「てめーらはこいつの実力ってのを知ってんだよな~?
だけどよ~?
俺は・・・カミノ・ユウトってヤツの実力を知らねーんだよ?
こいつに俺の相棒が務まるのか?
そして俺はこいつに命を預けられるのか?
そこんところを知っておかねーとよ?
てめーらの『依頼』ってヤツが全う出来るかどうかもわからねーだろうが?」
不敵な笑みを浮かべながらそう言い放ったユウナギに、
ミラーズは『クっ!』と意味有りげに呻いたのだった。
『さぁ~、どうするよ~?』と・・・。
神々を嘲笑うかのようにそう言い放つと、
『ん?別にいいけど?』と、悠斗がそう言ったのだった・・・。
突然言い放たれたその悠斗の声に、
ユウナギは『えっ?』と唖然としていると、
悠斗は腕を組み『確かにそうだよね?』と口を開いた。
そんな悠斗にラウルは『ちょっ、ちょっと悠斗君っ!?』と・・・。
ソファーから立ち上がりながらそう声を挙げると、
悠斗は肩を回し手首を回し・・・。
屈伸運動をしながらラウルに言った。
「・・・確かにユウナギさんの言っている事は正しいよ?」
「・・・悠斗君?」
「・・・これから自分の命を預けるんだからさ?
そりゃ~気になるよね?
流石は『元・勇者』ってだけあって、その判断は正しいよ?」
身体を動かしながらそう言った悠斗に、
唖然としたユウナギは心の中で呟いていた・・・。
(なっ、何なんだ・・・こいつは?
俺がメチャクチャな事言ってるってのに・・・
こ、こいつは・・・。
カミノ・ユウトは平然と言ってのけやがるっ!?
こ、こいつはどれだけの修羅場を?)
悠斗のその冷静な物言いに、ユウナギは背中に冷たいモノが走った。
そんな悠斗を見ながらユウナギはラウルに尋ねた。
「なぁ~、ラウルさんよ~?
・・・こいつがそう言ってんだぜ?
勿論・・・いいよな~?」
ユウナギの問いにラウルは『ちょっと、話し合わせてくれ』と、
そう頼むと、ユウナギは『あぁ、好きにやってくれ』と言って、
身体を動かす悠斗へと視線を向けた。
すると悠斗は楽しげにユウナギに近付くと、
『ユウナギさん?』と声を掛けて来た。
(こ、こいつっ!?
恐れとかってねーのかよっ!?
こんなに楽しげな顔をしやがってっ!?)
笑みを浮かべる悠斗にそんな感想を思っていると、
悠斗は口を開いた。
「・・・なぁ、ユウナキさん?」
「なっ、何だよ?」
「・・・素手でやる?
それとも武器有りでやる?」
『はぁっ!?』と・・・。
悠斗の話にユウナギは目をひん剥いた・・・。
「お、お前・・・この俺と今からやり合うんだぞ?
どうしてそんなに楽しげなんだよ?」
そう尋ねたユウナギに悠斗は笑みを浮かべると言った。
「・・・えっ?
だってさ?
『勇者』と戦えるんだよ?」
「・・・は、はぁ?ゆ、勇者だぁ~?」
「だって、ユウナギさんって『元・勇者』なんだよね?
魔王・・・倒したんだよね?」
「ま、まぁ~そうだけどよ?」
悠斗の話にユウナギの頭の中は『?』で埋め尽くされていた。
(こ、こいつ・・・ま、まじで頭大丈夫なのかっ!?
元とは言え、俺は勇者だった男だぜ?
いくらノーブルで戦って来たからと言って、
『魔王』を倒している俺とてめーとでは、
天と地ほどの差があるだろうがよ?
こいつは本当に一体何を考えているんだよ?
わからねー・・・。
こいつの事がまじでわからねーぜ・・・)
顔を盛大に引き攣らせながらそう考えていた時だった・・・。
ラウルがユウナギの名を呼ぶとこう言った。
『・・・話し合った結果、
素手での模擬戦ならと言う事で許可をしよう』
そうラウルが提案すると、
ユウナギは拳を手の平に『バチンっ!』と打ち着けると、
肩をぐるぐると回し身体を動かし始めた・・・。
そんなユウナギ鋭い眼光で見ていたミラーズに、
陣が声を掛けた・・・。
「ミラーズ姉さんよ~?」
「・・・ん?陣?何よ?」
「あんたは・・・どう見る?」
陣の『ニヤけ』顔を覗かせその意図を察したミラーズは、
『フフっ』と笑うと、悠斗を見つめながらこう返した。
「・・・決まってるわ。
ユウト君が勝つわ・・・」
すると陣は『な~るほど』と薄く笑みを浮かべると、
その双眼を赤くしながら、悠斗とユウナギを見ると、
『へぇ~』っと、関心したようにこう言った。
「・・・ユウナギのヤツ、
ほんの少しの間見ねーだけで、また強くなってんな~?」
陣にそう言われたミラーズだったが、
そんな事は今更言われなくても分かっていた・・・。
(さっき抱き着いたのは別にそうしたかったからじゃないわ。
リョウヘイの力の強さを違和感なく調べる為でもあるの。
でもね?陣・・・。
さっき私は間違えた振りまでして、
わざと彼の・・・手を握った時、全て分かったわよ?
ユウト君は確かに・・・)
そう考えていた時・・・。
陣が『ははっ』と笑いながらこう言った。
「・・・パワーだけなら、ユウナギが圧倒的だな?」
そう言った陣にミラーズは『フフっ、それだけ?』と尋ねると、
陣は『ニヤけ』ながらも双眼を閉じ、静かに頭を横に振った。
「んにゃ~・・・それだけじゃねーよ。
悠斗の強さは『魔を狩る者』として戦って来た・・・。
聞けば『死神・南雲じぃさん』に、
ガキの頃から鍛え上げられていたらしいな?
だが本当の悠斗の凄さは『総合的な強さ』じゃねー。
あいつの強さは・・・その『神速』にある」
そう言い切った陣にミラーズは、
真剣な眼差しを悠斗に向けながら言った。
「確かに、ユウト君のスピードは並外れているわ。
それに『総合面』でも・・・ね?
それに対しリョウヘイの強さは・・・。
いえ、リョウヘイの魅力はその大胆さとパワーにあるわ。
だけどね?
当たれば・・・って話。
リョウヘイには強者達と戦って来た経験があるけど、
それは彼・・・ユウト君も同じよ?
『百戦錬磨』のリョウヘイと『一騎当千』のユウト君・・・。
その結果なんて、火を見るより明らかよ」
そう言い切ったミラーズに陣は『だな~?』と納得すると、
ミラーズは『でもね?』と続けた・・・。
「・・・リョウヘイはただで転ばない男よ?
数々の難敵をただ武力を以て挑んだだけじゃない。
リョウヘイの強さの源は・・・その頭脳よ。
戦況を常に見て臨機応変に対応して行く・・・。
彼の強さは本能で戦っていない事。
だから正直に言わせてもらうと、
現状、ほんのわずかの差で・・・ユウト君の勝利となるはずよ」
薄く笑みを浮かべ、だらだらと身体を動かすユウナギを見ながら、
ミラーズはそう言ったのだった・・・。
そんなミラーズに陣はこう言った。
「・・・そうかい?」
「・・・えっ?」
陣の言葉に驚きミラーズは隣に居る陣に視線を向けると、
双眼を閉じていた陣の目が開き、
その視線の先に居る悠斗を見ながら薄く笑みを浮かべた。
「・・・流石はミラーズ姉さんだ。
本当によ~く見てるぜ」
「・・・陣?」
「だがな~ミラーズ姉さんよ~?」
そう言った陣の双眼は再び赤く染まりながら、
冷汗を浮かべ始めた・・・。
「ちょっ、ちょっと・・・陣っ!?」
陣の様子に気づいたミラーズは心配そうな声を挙げたが、
ずくにその陣の見せた表情の意図を察すると、
慌てて悠斗へと視線を向け『・・・まさか?』と声を挙げた。
「あぁ~・・・やっと気づいたかよ?」
そう言った陣は悠斗に鋭い眼差しを向けながら言った。
「・・・あいつは・・・悠斗は化け物だ。
これが『特異点』ってヤツか?ってよ、まじで怖いぜ。
悠斗とユウナギの勝負は間違いなく・・・。
神野悠斗の圧勝だ・・・。
これ以上の結果は・・・ねーよ?」
そう言い切った陣の額には汗が浮かび、その視線の先に居る悠斗の身体から、
得体の知れない力を感じていたのだった。
(な、何なんだよ?
悠斗の身体から『バチバチ』とした『緋色の火花』が飛び散ってんのはよ?
こ、これから一体どんな戦いが始まるってんだよ?)
そう思いながら陣の拳は硬く握られるのだった・・・。
そして・・・。
身体をほぐし終えた2人は互いに向き合うと静かに構えた時だった・・・。
突然この空間に『神界の門』が姿を現すと、
『ガチャっ!』と扉が開け放たれ、
中から姿を現したのは『武神・カロン』だった・・・。
そして皆がカロンの登場に唖然としていると、
悠斗は『カ、カロンっ!?』と声を挙げた・・・。
「よぉ~ユウト~♪
土偶だな?」
『ニヤけ』ながらそう言ったカロンに悠斗は『はぁ~』っと溜息を吐いた。
「・・・土偶ってお前さ~?
それは『奇遇だな?』だろ?
って言うか・・・そんな事はどうでもいいんだよ?
どうしてお前が此処に?」
そう言った悠斗にカロンは『ニヤけ』ながら、
その視線をミスティへと向けた・・・。
するとその視線に気づいた悠斗がミスティに尋ねた。
「・・・どうしてこいつを呼んだのさ?」
そう尋ねた悠斗にミスティは『クスっ』と笑うと、
カロンを見ながら口を開いた。
「・・・だってね?
こうなっちゃうんだろうな~って、予測出来ていたもの♪」
そう言いながらウインクをして見せたミスティに、
悠斗は顔を赤らめながら『なっ、何だよっ!もうっ!』っと、
声を荒げたのだった・・・。
そんなやり取りを腕を組みながら見ていたユウナギは、
『ったく・・・早くしろよ』と悪態を付くも、
未だに顔を赤くしながら怒る悠斗を見て、
『・・・面白れ~ヤツだな?』とも思っていたのだった。
するとカロンは『事情はミスティから聞いてるぜ~?』と言いながら、
悠斗とユウナギの前へと来ると、笑みを浮かべながらこう言った。
「・・・今から戦うんだよな?」
そう言ったカロンに悠斗は『まぁ、模擬戦だけどね?』と返答すると、
カロンは『よしっ!わかったっ!』と言いながら、
手を『パンっ!』と叩き鳴らすと提案を口にした。
「この俺が・・・。
武神・カロンが審判してやるぜ~♪」
その提案に悠斗とユウナギは『きょとん』としたものの、
ユウナギは『へっへっへっ♪』と笑い、
下からカロンを見上げるようにこう言った・・・。
「ありがてぇ~ぜ~?
カロンさんよ~?
こっちからしてみりゃ~ありがてぇ~話だぜ?」
そう言ったユウナギにカロンは厳しめの視線を向けると、
『へへっ』と笑いながら続けた。
「・・・こいつと俺とどっちが上か?
ちゃ~んと審判してくれるヤツがいねーと、
どうにも・・・な?」
ユウナギの自信満々な物言いにカロンは『任せろ』と返答すると、
背中を向け踵を返すと、先程まで居た位置へと戻って行ったのだった・・・。
そんなユウナギの背中を見ながらカロンは、
『フっ』と笑いながらこう思っていた。
(・・・ユウトを舐めてると痛い目見るぜ?)
そう思っていたカロンは向き直るユウナギをじっと見つめ、
品定めをするかのように見回した。
(・・・ユウナギ。
元・勇者で冥界と深淵の力を使い、
それどころか・・・異形の力まで使う男・・・。
口が悪く自意識過剰で頭脳明晰・・・。
だが・・・本当のこいつの姿は仲間を誰よりも大切にし、
その仲間達の能力を遺憾なく発揮させるその統率力・・・か?
クックックっ!
あの御人が言っていたヤツが、こうも間近で見られるとはな~?
確かに・・・『器』としては申し分ないだろう。
今までの戦果やその力・・・確かに『特異点候補』として申し分ねーな?)
カロンはユウナギを見つめそう考えていると、
『おいっ!カロンっ!?』と、悠斗が顔を引き攣らながら声を挙げた。
カロンは『おっと、いけねーっ!』と慌てると、
対峙する2人の間に移動した。
そんな2人を見たカロンは少し下がると声を挙げた。
「・・・これよりユウトとユウナギの模擬戦を開始するっ!」
カロンの声に2人が同意を示す頷きをして見せると、
カロンは口角を上げながら声を張り上げた。
『・・・始めっ!』
不敵な笑みを浮かべ悠斗を見据えるユウナギと、
無表情のまま静かに構えた悠斗の対比に、
この場に居た者達は『ゴクリ』と喉を鳴らす中、
神々に選ばれた2人の模擬戦は切って落とされたのだった・・・。
ED曲 【太陽と月の刻】
https://www.mureka.ai/ja/song-detail/XuDv1BqTrmVrk7AP7cXziZ?is_from_share=1&song_title=%E5%A4%AA%E9%99%BD%E3%81%A8%E6%9C%88%E3%81%AE%E5%88%BB&singer=%E7%B7%8B%E8%89%B2%E7%81%AB%E8%8A%B1
ってな事で・・・。
今回の第2話はこんな感じとなりました。
楽しんでいただけましかね?w
これから本格的にこの2人は戦いの中に身を投じますので、
応援のほどを宜しくお願いします^^
ってなことで、緋色火花でした。




