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光と闇の狭間で・・・  作者: 緋色火花
第一章・堕天使の暴挙編
2/13

第2話 百戦錬磨と一騎当千

お疲れ様です。


今回も楽しんで書かせていただきましたw


これからの展開を楽しみにしていただければと思います^^


今後とも頑張りますっ!



それでは、第2話をお楽しみ下さい。

OP曲 【光と闇の狭間で】


https://www.mureka.ai/ja/song-detail/HKF9mvomaZAsGaxTBnPD5d?is_from_share=1&song_title=%E5%85%89%E3%81%A8%E9%97%87%E3%81%AE%E7%8B%AD%E9%96%93%E3%81%A7&singer=%E7%B7%8B%E8%89%B2%E7%81%AB%E8%8A%B1



『間違いない・・・。

 あいつが・・・カミノ・ユウトだ』


ユウナギに向けられたその鋭い眼光に呼応するかのように、

悠斗もまた反射的にユウナギに対して鋭い眼光を向けた・・・。


するとユウナギの前に居たヲグナが声を挙げた。


「さぁ、ユウナギ君?」


眼前に居る神達を前にヲグナに挨拶を促されたユウナギは、

『はぁ~』っと溜息を吐きながら挨拶をした。


「・・・えっと~、ユウナギです。

 ども・・・です」


そうユウナギが面倒臭そうに頭を下げながら言い、

顔を上げた瞬間だった・・・。


ユウナギのすぐ横に居たヲグナの顔が盛大に引き攣った。


その身体から滲み出る不穏な空気を感じたユウナギが、

ヲグナを見ると『あっ、ヤベっ』と声に出たのだった。


ユウナギは内心『ヤベェーっ!絶対また怒られる』と、

顔を顰めていたが、その思いは歩いて来る男によって打ち消された。


「・・・ユウナギさんでいいんだよね?」


そうぎこちなく尋ねて来たのは悠斗だった・・・。


眼前に居る悠斗を見たユウナギは、

顔を引き攣らせながらもこう思っていた・・・。


(こいつが・・・カミノ・ユウト?

 近くで見ると・・・まだガキじゃねーか?

 それになんつーか~・・・よ?

 見た目・・・正直、女かと思ったぜ?

 ってか、こいつ・・・本当に男なのかよ?

 こいつが、神達や鬼達・・・。

 そしてあの暴力師匠・卑弥呼やミラーズが信頼を寄せる・・・?)


そう思った瞬間だった・・・。


突然ユウナギは両手で自分の頭を抱え込み、

『だぁぁぁぁぁっ!?まっ、まじかぁぁぁっ!?』と、

絶叫と言っても過言ではない程の大声を張り上げたのだった・・・。


悠斗はそんなユウナギの姿に『なっ、何っ!?』と慌てると、

真面目な表情を向けながら言った。


「えっ!?な、何っ!?ユウナギさんっ!?

 あ、頭が痛いのかっ!?

 そ、それとも・・・あっ、は、腹かっ!?

 腹が痛いのかっ!?」


慌てつつもそう言い始めた悠斗に、

ユウナギは思わず『何でだよっ!』と突っ込んだ。


「頭を押さえてんのにっ!

 どーして腹って話になんだよっ!?」


『・・・あっ』と、思わずそう声を挙げたユウナギに、

満面の笑みをユウナギへと向ける悠斗は、

右腕を上げながら言った・・・。


「初めまして、ユウナギさん。

 俺の名は神野悠斗・・・宜しくですっ!」


真っ直ぐと悠斗の視線はユウナギへと向けられると、

ユウナギは『なっ、何だよこいつ?え、笑顔が眩し過ぎて・・・』と、

そう思っていた時だった・・・。


突然どこからか『ガチャ、ギィィィっ!』と言う、

扉が開かれる音が響き、ユウナギはその音の方へと視線を向けた。


すると、そこには妖艶な笑みを浮かべ、

ユウナギに対してウインクして見せるミラーズが居り、

またその後ろにはユウナギも『神界のラボ』で知り合ったばかりの、

『五鬼神』のうちの3人が居たのだった・・・。


「ミ、ミラーズ?

 そ、それに・・・お前ら?」


驚きの余りそう呟いたユウナギに向かってミラーズは駆け出すと、

神々や鬼達・・・。

そして悠斗が居る前でも関係なく2人は抱き締め合うと、

ミラーズは強引にユウナギの唇にキスをしたのだった・・・。


『おっ、おまっ!?』と・・・。


ミラーズの行動を予測出来なかったユウナギが、

慌てて引き剥がそうとするも、ミラーズは決して離れなかった。


ユウナギもまた内心で『まぁ~、いっか』と思った時だった・・・。


突然ユウナギの背後から『あのさ~?』と・・・。

悠斗の気だるそうな声が挙がり、2人はキスを中断すると、

不満げな悠斗に対し視線を向けた・・・。


すると悠斗は『ふんっ!』と、不満げな声を挙げながら、

視線を落とすと、皆がその悠斗の視線の先を追った・・・。


そして視線を追った結果、

そこには未だに握手をする為に上げらた右手があった・・・。


ユウナギとミラーズは揃って『あっ』と声を零すと、

ミラーズはユウナギから離れ、悠斗の手を握り握手をした。


『えっ?』と・・・。


戸惑う悠斗にミラーズは首を傾げながら言った。


「・・・あ、あれ?

 ユウト君は私と握手がしたいんじゃ?」


『どう勘違いしたらそうなるんだよ?』と・・・。

内心ユウナギがそう思っていると、悠斗が声を挙げた。


「・・・いやいやいや、ここはミラーズさんじゃないでしょ?

 どー見ても・・・ユウナギさんに向けられた握手だよね?」


そう言った悠斗にミラーズは『あら、やだ♪』と照れてしまうと、

頭を『ボリボリ』と掻きながらユウナギが不機嫌そうな顔を向けた。


そんなユウナギに悠斗は『ん?』と首を傾げると、

ユウナギは『ボソっ』と呟いた。


「そんなにこの俺様と握手がしてーのかよ?」


その瞬間だった・・・。


ユウナギは一瞬にして悠斗の差し出された右手首を掴むと、

有無を言わさずに関節を極めにいった・・・。


(フっ、いくらてめーが強いって言ってもよ?

 不意打ちだとどうよ?)


ユウナギは内心で『決まったな?』と思った瞬間だった・・・。


突然ユウナギの視界が反転し、

『ドサっ!』と音を立てながら天井を見上げたのは、

ユウナギの方だった・・・。


「・・・はぁ?え、えっ?

 あ、あれ?」


唖然とそう声を零したユウナギを覗き込むように、

悠斗が顔を見せると『大丈夫?』と心配そうにそう言った。


「あ、あぁ・・・。

 つーか・・・俺はどうなって?」


そう呟くように言ったユウナギに悠斗は説明した。


「突然だから驚いちゃってさ?

 ごめん・・・ユウナギさん。

 手首を極めに来たそのユウナギさんの手首を掴んで、

 ただ投げただけなんだよ」


「・・・へっ?

 て、手首を極めにいった俺の手首を極めて・・・。

 な、投げ・・・た?」


「う、うん。

 あっ、でもさ?

 ちゃんと勢いを殺したから痛くはなかったでしょ?」


そう笑顔を向けた悠斗に、

ユウナギは『お、おう』としか答えられなかった。

 

ほんの一瞬の出来事にユウナギは未だに信じられず、

瞬きを数回した後、

悠斗が『ん・・・』と言いながら右手を差し伸べて来た。


ユウナギは『チっ!』と舌打ちしながらも、

悠斗の差し伸べた手を掴むと立ち上がった・・・。


『ったくよ・・・』と・・・。


バツが悪るそうにそう呟いたユウナギは、

周りへと視線を向けた時、

ミラーズを始め『はぁ~』と溜息を吐いているのが見て取れた。


だが、ノーブルの創造神・ラウルだけは違っていた。


険しい表情を浮べながら悠斗を見ていたのだが、

それは悠斗への嫌悪ではなかった・・・。


(・・・悠斗君は母親を失ってから、

 父親が新らたに娶った後妻・・・。

 『加奈子』によって常日頃から、我々が想像を絶するほどの、

 『虐待』を受けていた・・・。

 当初は泣いたり喚いたりしたそうだが、

 やがて彼は自分の心を殺し、その虐待に対しても、

 平然と過ごすようになっていった・・・。

 だから、今のユウナギ君とのやり取りは、

 悠斗君にとっては日常茶飯な事なのだが・・・)


ラウルはにこやかにユウナギに口を開くその姿に、

幼少期の出来事を思い返しながら『クっ!』と呻いたのだった。


そんなラウルの呻きに隣に座るミスティは視線を向けたが、

何も声を掛ける事無くスルーしつつも、

双眼を閉じ何かをしているようだった・・・。


そしてまんまと返されたユウナギは、

『なぁ~?カミノ・ユウト?』と声を挙げた。


『・・・何?』と、返した悠斗に、

ユウナギは『へっへっへっ♪』と笑ったのだった・・・。


するとユウナギの様子を見ていたミラーズが、

鋭い眼光をユウナギに向けながら言った。


「ダ、ダメよっ!リョウヘイっ!?」


『チっ!』


「・・・貴方の考えている事くらい私にはすぐにわかるわっ!

 此処は『神界』なのよ?

 少しは場を弁えなさいっ!」


そう怒りを滲ませながら言ったミラーズに、

ユウナギは『けっ!』と吐き捨てながら言った。


「・・・止めんなよ?

 俺とこいつはこれから組むんだろうが?

 ならよ?

 こいつの実力ってヤツを知って置かねーとよ?」


不敵な笑みを浮かべながらそう言ったユウナギに、

ミラーズは『それでもダメよっ!』と声を荒げた。


するとユウナギは眼前に居る神や鬼達を見渡しながら言った。


「てめーらはこいつの実力ってのを知ってんだよな~?

 だけどよ~?

 俺は・・・カミノ・ユウトってヤツの実力を知らねーんだよ?

 こいつに俺の相棒が務まるのか?

 そして俺はこいつに命を預けられるのか?

 そこんところを知っておかねーとよ?

 てめーらの『依頼』ってヤツが全う出来るかどうかもわからねーだろうが?」


不敵な笑みを浮かべながらそう言い放ったユウナギに、

ミラーズは『クっ!』と意味有りげに呻いたのだった。


『さぁ~、どうするよ~?』と・・・。


神々を嘲笑うかのようにそう言い放つと、

『ん?別にいいけど?』と、悠斗がそう言ったのだった・・・。


突然言い放たれたその悠斗の声に、

ユウナギは『えっ?』と唖然としていると、

悠斗は腕を組み『確かにそうだよね?』と口を開いた。


そんな悠斗にラウルは『ちょっ、ちょっと悠斗君っ!?』と・・・。

ソファーから立ち上がりながらそう声を挙げると、

悠斗は肩を回し手首を回し・・・。

屈伸運動をしながらラウルに言った。


「・・・確かにユウナギさんの言っている事は正しいよ?」


「・・・悠斗君?」


「・・・これから自分の命を預けるんだからさ?

 そりゃ~気になるよね?

 流石は『元・勇者』ってだけあって、その判断は正しいよ?」


身体を動かしながらそう言った悠斗に、

唖然としたユウナギは心の中で呟いていた・・・。


(なっ、何なんだ・・・こいつは?

 俺がメチャクチャな事言ってるってのに・・・

 こ、こいつは・・・。

 カミノ・ユウトは平然と言ってのけやがるっ!?

 こ、こいつはどれだけの修羅場を?)


悠斗のその冷静な物言いに、ユウナギは背中に冷たいモノが走った。


そんな悠斗を見ながらユウナギはラウルに尋ねた。


「なぁ~、ラウルさんよ~?

 ・・・こいつがそう言ってんだぜ?

 勿論・・・いいよな~?」


ユウナギの問いにラウルは『ちょっと、話し合わせてくれ』と、

そう頼むと、ユウナギは『あぁ、好きにやってくれ』と言って、

身体を動かす悠斗へと視線を向けた。


すると悠斗は楽しげにユウナギに近付くと、

『ユウナギさん?』と声を掛けて来た。


(こ、こいつっ!?

 恐れとかってねーのかよっ!?

 こんなに楽しげな顔をしやがってっ!?)


笑みを浮かべる悠斗にそんな感想を思っていると、

悠斗は口を開いた。


「・・・なぁ、ユウナキさん?」


「なっ、何だよ?」


「・・・素手でやる?

 それとも武器有りでやる?」


『はぁっ!?』と・・・。


悠斗の話にユウナギは目をひん剥いた・・・。


「お、お前・・・この俺と今からやり合うんだぞ?

 どうしてそんなに楽しげなんだよ?」


そう尋ねたユウナギに悠斗は笑みを浮かべると言った。


「・・・えっ?

 だってさ?

 『勇者』と戦えるんだよ?」


「・・・は、はぁ?ゆ、勇者だぁ~?」


「だって、ユウナギさんって『元・勇者』なんだよね?

 魔王・・・倒したんだよね?」


「ま、まぁ~そうだけどよ?」


悠斗の話にユウナギの頭の中は『?』で埋め尽くされていた。


(こ、こいつ・・・ま、まじで頭大丈夫なのかっ!?

 元とは言え、俺は勇者だった男だぜ?

 いくらノーブルで戦って来たからと言って、

 『魔王』を倒している俺とてめーとでは、

 天と地ほどの差があるだろうがよ?

 こいつは本当に一体何を考えているんだよ?

 わからねー・・・。

 こいつの事がまじでわからねーぜ・・・)


顔を盛大に引き攣らせながらそう考えていた時だった・・・。


ラウルがユウナギの名を呼ぶとこう言った。


『・・・話し合った結果、

 素手での模擬戦ならと言う事で許可をしよう』


そうラウルが提案すると、

ユウナギは拳を手の平に『バチンっ!』と打ち着けると、

肩をぐるぐると回し身体を動かし始めた・・・。


そんなユウナギ鋭い眼光で見ていたミラーズに、

陣が声を掛けた・・・。


「ミラーズ姉さんよ~?」


「・・・ん?陣?何よ?」


「あんたは・・・どう見る?」


陣の『ニヤけ』顔を覗かせその意図を察したミラーズは、

『フフっ』と笑うと、悠斗を見つめながらこう返した。


「・・・決まってるわ。

 ユウト君が勝つわ・・・」


すると陣は『な~るほど』と薄く笑みを浮かべると、

その双眼を赤くしながら、悠斗とユウナギを見ると、

『へぇ~』っと、関心したようにこう言った。


「・・・ユウナギのヤツ、

 ほんの少しの間見ねーだけで、また強くなってんな~?」


陣にそう言われたミラーズだったが、

そんな事は今更言われなくても分かっていた・・・。


(さっき抱き着いたのは別にそうしたかったからじゃないわ。

 リョウヘイの力の強さを違和感なく調べる為でもあるの。

 でもね?陣・・・。

 さっき私は間違えた振りまでして、

 わざと彼の・・・手を握った時、全て分かったわよ?

 ユウト君は確かに・・・)


そう考えていた時・・・。


陣が『ははっ』と笑いながらこう言った。


「・・・パワーだけなら、ユウナギが圧倒的だな?」


そう言った陣にミラーズは『フフっ、それだけ?』と尋ねると、

陣は『ニヤけ』ながらも双眼を閉じ、静かに頭を横に振った。


「んにゃ~・・・それだけじゃねーよ。

 悠斗の強さは『魔を狩る者』として戦って来た・・・。

 聞けば『死神・南雲じぃさん』に、

 ガキの頃から鍛え上げられていたらしいな?

 だが本当の悠斗の凄さは『総合的な強さ』じゃねー。

 あいつの強さは・・・その『神速』にある」


そう言い切った陣にミラーズは、

真剣な眼差しを悠斗に向けながら言った。


「確かに、ユウト君のスピードは並外れているわ。

 それに『総合面』でも・・・ね?

 それに対しリョウヘイの強さは・・・。

 いえ、リョウヘイの魅力はその大胆さとパワーにあるわ。

 だけどね?

 当たれば・・・って話。

 リョウヘイには強者達と戦って来た経験があるけど、

 それは彼・・・ユウト君も同じよ?

 『百戦錬磨』のリョウヘイと『一騎当千』のユウト君・・・。

 その結果なんて、火を見るより明らかよ」


そう言い切ったミラーズに陣は『だな~?』と納得すると、

ミラーズは『でもね?』と続けた・・・。


「・・・リョウヘイはただで転ばない男よ?

 数々の難敵をただ武力を以て挑んだだけじゃない。

 リョウヘイの強さの源は・・・その頭脳よ。

 戦況を常に見て臨機応変に対応して行く・・・。

 彼の強さは本能で戦っていない事。

 だから正直に言わせてもらうと、

 現状、ほんのわずかの差で・・・ユウト君の勝利となるはずよ」


薄く笑みを浮かべ、だらだらと身体を動かすユウナギを見ながら、

ミラーズはそう言ったのだった・・・。


そんなミラーズに陣はこう言った。


「・・・そうかい?」


「・・・えっ?」


陣の言葉に驚きミラーズは隣に居る陣に視線を向けると、

双眼を閉じていた陣の目が開き、

その視線の先に居る悠斗を見ながら薄く笑みを浮かべた。


「・・・流石はミラーズ姉さんだ。

 本当によ~く見てるぜ」


「・・・陣?」


「だがな~ミラーズ姉さんよ~?」


そう言った陣の双眼は再び赤く染まりながら、

冷汗を浮かべ始めた・・・。


「ちょっ、ちょっと・・・陣っ!?」


陣の様子に気づいたミラーズは心配そうな声を挙げたが、

ずくにその陣の見せた表情の意図を察すると、

慌てて悠斗へと視線を向け『・・・まさか?』と声を挙げた。


「あぁ~・・・やっと気づいたかよ?」


そう言った陣は悠斗に鋭い眼差しを向けながら言った。


「・・・あいつは・・・悠斗は化け物だ。

 これが『特異点』ってヤツか?ってよ、まじで怖いぜ。

 悠斗とユウナギの勝負は間違いなく・・・。

 神野悠斗の圧勝だ・・・。

 これ以上の結果は・・・ねーよ?」


そう言い切った陣の額には汗が浮かび、その視線の先に居る悠斗の身体から、

得体の知れない力を感じていたのだった。


(な、何なんだよ?

 悠斗の身体から『バチバチ』とした『緋色の火花』が飛び散ってんのはよ?

 こ、これから一体どんな戦いが始まるってんだよ?)


そう思いながら陣の拳は硬く握られるのだった・・・。



そして・・・。


身体をほぐし終えた2人は互いに向き合うと静かに構えた時だった・・・。


突然この空間に『神界の門』が姿を現すと、

『ガチャっ!』と扉が開け放たれ、

中から姿を現したのは『武神・カロン』だった・・・。


そして皆がカロンの登場に唖然としていると、

悠斗は『カ、カロンっ!?』と声を挙げた・・・。


「よぉ~ユウト~♪

 土偶だな?」


『ニヤけ』ながらそう言ったカロンに悠斗は『はぁ~』っと溜息を吐いた。


「・・・土偶ってお前さ~?

 それは『奇遇だな?』だろ?

 って言うか・・・そんな事はどうでもいいんだよ?

 どうしてお前が此処に?」


そう言った悠斗にカロンは『ニヤけ』ながら、

その視線をミスティへと向けた・・・。


するとその視線に気づいた悠斗がミスティに尋ねた。


「・・・どうしてこいつを呼んだのさ?」


そう尋ねた悠斗にミスティは『クスっ』と笑うと、

カロンを見ながら口を開いた。


「・・・だってね?

 こうなっちゃうんだろうな~って、予測出来ていたもの♪」


そう言いながらウインクをして見せたミスティに、

悠斗は顔を赤らめながら『なっ、何だよっ!もうっ!』っと、

声を荒げたのだった・・・。


そんなやり取りを腕を組みながら見ていたユウナギは、

『ったく・・・早くしろよ』と悪態を付くも、

未だに顔を赤くしながら怒る悠斗を見て、

『・・・面白れ~ヤツだな?』とも思っていたのだった。


するとカロンは『事情はミスティから聞いてるぜ~?』と言いながら、

悠斗とユウナギの前へと来ると、笑みを浮かべながらこう言った。


「・・・今から戦うんだよな?」


そう言ったカロンに悠斗は『まぁ、模擬戦だけどね?』と返答すると、

カロンは『よしっ!わかったっ!』と言いながら、

手を『パンっ!』と叩き鳴らすと提案を口にした。


「この俺が・・・。

 武神・カロンが審判してやるぜ~♪」


その提案に悠斗とユウナギは『きょとん』としたものの、

ユウナギは『へっへっへっ♪』と笑い、

下からカロンを見上げるようにこう言った・・・。


「ありがてぇ~ぜ~?

 カロンさんよ~?

 こっちからしてみりゃ~ありがてぇ~話だぜ?」


そう言ったユウナギにカロンは厳しめの視線を向けると、

『へへっ』と笑いながら続けた。


「・・・こいつと俺とどっちが上か?

 ちゃ~んと審判してくれるヤツがいねーと、

 どうにも・・・な?」


ユウナギの自信満々な物言いにカロンは『任せろ』と返答すると、

背中を向け踵を返すと、先程まで居た位置へと戻って行ったのだった・・・。


そんなユウナギの背中を見ながらカロンは、

『フっ』と笑いながらこう思っていた。


(・・・ユウトを舐めてると痛い目見るぜ?)


そう思っていたカロンは向き直るユウナギをじっと見つめ、

品定めをするかのように見回した。


(・・・ユウナギ。

 元・勇者で冥界と深淵の力を使い、

 それどころか・・・異形の力まで使う男・・・。

 口が悪く自意識過剰で頭脳明晰・・・。

 だが・・・本当のこいつの姿は仲間を誰よりも大切にし、

 その仲間達の能力を遺憾なく発揮させるその統率力・・・か?

 クックックっ!

 あの御人が言っていたヤツが、こうも間近で見られるとはな~?

 確かに・・・『器』としては申し分ないだろう。

 今までの戦果やその力・・・確かに『特異点候補』として申し分ねーな?)


カロンはユウナギを見つめそう考えていると、

『おいっ!カロンっ!?』と、悠斗が顔を引き攣らながら声を挙げた。


カロンは『おっと、いけねーっ!』と慌てると、

対峙する2人の間に移動した。


そんな2人を見たカロンは少し下がると声を挙げた。


「・・・これよりユウトとユウナギの模擬戦を開始するっ!」


カロンの声に2人が同意を示す頷きをして見せると、

カロンは口角を上げながら声を張り上げた。


『・・・始めっ!』


不敵な笑みを浮かべ悠斗を見据えるユウナギと、

無表情のまま静かに構えた悠斗の対比に、

この場に居た者達は『ゴクリ』と喉を鳴らす中、

神々に選ばれた2人の模擬戦は切って落とされたのだった・・・。



ED曲 【太陽と月の刻】


https://www.mureka.ai/ja/song-detail/XuDv1BqTrmVrk7AP7cXziZ?is_from_share=1&song_title=%E5%A4%AA%E9%99%BD%E3%81%A8%E6%9C%88%E3%81%AE%E5%88%BB&singer=%E7%B7%8B%E8%89%B2%E7%81%AB%E8%8A%B1



ってな事で・・・。


今回の第2話はこんな感じとなりました。


楽しんでいただけましかね?w


これから本格的にこの2人は戦いの中に身を投じますので、

応援のほどを宜しくお願いします^^



ってなことで、緋色火花でした。

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