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光と闇の狭間で・・・  作者: 緋色火花
第一章・堕天使の暴挙編
10/14

第10話 敵・襲来

お疲れ様です。


んー・・・。

微妙に治りきらない・・・orz


油断せず直したいと思います^^



それでは、第10話をお楽しみ下さい。

OP曲 【光と闇の狭間で】


https://www.mureka.ai/ja/song-detail/HKF9mvomaZAsGaxTBnPD5d?is_from_share=1


~ 翌朝・早朝 ~


※ BGM【early morning training α】


https://www.mureka.ai/ja/song-detail/Vx9cSN3Skz2TMtxNDSnVmt?is_from_share=1



『タッタッタッタっ!』と・・・。


いつもと変わらず悠斗はリード星でも走っていた・・・。


通常であれば擬体である悠斗は走る必要はないのだが、

悠斗にとってはこれが日常であり、

晴れていようが雨が降ろうが、そして雪が降ろうが関係なく、

悠斗は黙々と修練を続けていた・・・。


入念にストレッチを終えた悠斗は、

そのまま立ち上がると何をするでもなく、

ただその場所に突っ立っていた・・・。


だが、悠斗はただ突っ立っている訳ではなかった。


この星の自然の息吹を感じ取り、温度や湿度・・・。

そして周囲の気配を読み解く事によって、

悠斗は『五感』を研ぎ澄ませていたのだった・・・。


そして『よしっ!』と呟くように声を挙げた悠斗は、

この擬体の癖を掴む為、『気道』の修練へと進んで行くのだった・・・。



そしてその頃・・・。


ユウナギは『んんーっ!』と大きく背伸びをすると、

隣で寝ていたはずの悠斗が居ない事に気付いた・・・。


(あいつ・・・いつの間に?)


そう思いつつ時計を確認すると、

AM4時50分を示すところだった・・・。


(確かこの星の1日は22時間・・・だっけか?)


「全く・・・」


ボヤくように呟いたユウナギは、頭を『ボリボリ』と掻きながら、

動きやすい服装に着替えるとテントを出た・・・。


すると少し離れた所で悠斗が訓練をしている様子が伺えた・・・。


そんな悠斗の後姿を見たユウナギは、

『あれが悠斗の朝練って訳か?』と呟くと、

身体を少しほぐした後、軽く走り始めた・・・。


『ハッハッハっ!』と、リズミカルな呼吸をしながら、

ユウナギが走っていると、修練をしている悠斗がユウナギを見ながら、

『ユウナギさん、おはようございます』と挨拶をしてきた。


ユウナギは内心『律儀なヤツめ♪』と薄く笑って見せると、

軽く手を挙げ『おいっス~♪』と返答すると、

笑顔を一瞬見せた悠斗は再び修練を再開したのだった・・・。


軽いランニングを終えたユウナギが本格的なストレッチを終える頃、

悠斗は一段ギアを上げた修練を行っていた・・・。


『はっ!はっ!はぁぁぁっ!』と・・・。


気合いの入った声を挙げる悠斗を見ていたユウナギは、

腕を組み少しの間、その修練を静観していた・・・。


(・・・悠斗の身体のキレが半端ねーな~?

 流石は『古武術』を極めた男だな?

 動きが俺が知っているスポーツの比じゃねーぜ)


ユウナギは観察しながらも自分自身も身体を動かし、

次第にそのトレーニングにも熱が入り始めた・・・。


汗が『ポタポタ』と乾いた地面に落ち、

ふと『はぁぁ~』っと息を吐いた時、

ユウナギは自分が汗だくになっている事に気付いた・・・。


そんな自分にユウナギは『はははっ』と苦笑した。


(・・・思い出すよな~?

 野球で大会が迫るにつれて、早朝練習から汗だくになった時の事をよ?

 まさに・・・『ザ・青春』って感じでさ~?)


苦笑しながらも悠斗の影響で一段ギアを上げた時だった・・・。


『バサっ!』とテントの幕を上げ、

『ふわぁぁ~』と大きなあくびしながらオーダーが出て来た。


そんなオーダーにユウナギは『チっ』と軽く舌打ちすると、

時計の針はAM8時を過ぎていたのだった・・・。


その事に気付いたユウナギは『げっ!』と声を挙げると、

ユウナギと悠斗の存在に気付いたオーダーは、

不機嫌そうに口を開いた・・・。


「こんな朝早くから訓練?

 下等な人族達は日々鍛えないと強さの維持も出来ないなんてね~?」


オーダーの嫌味にユウナギが顔を引き攣らせ、

『て、てめー・・・いい加減にっ!』と声を挙げた瞬間だった・・・。


『ヒュンっ!』と・・・。


ユウナギの顔のすぐ横を何かが掠めると、

『ガツっ!』と偉そうにしていたオーダーの足元に、

鈍く光るナイフが突き刺さっていた。


※ BGM【silent fury】


https://www.mureka.ai/ja/song-detail/XFC9b9zCAhgJ1yiG6H1x7U?is_from_share=1



ユウナギが咄嗟に振り返り修練をしているはずの悠斗を見た時、

その背中が『ゾワっ』と寒気が走った・・・。


「・・・ゆ、悠斗?」


そう声を挙げたユウナギの言葉が聞こえていないのか、

悠斗は驚き口をパクパクとさせているオーダーを睨みつけていた。


『ジャリっ』と・・・。

一歩を踏み出した悠斗はオーダーに向かって言った。


「・・・昨日からいちいちお前は五月蠅いよね?」


その言葉にオーダーはあからさまに不機嫌な表情を浮べたが、

次の瞬間、悠斗から溢れ出る『赤銅色の鬼の気』に、

『ヒィィっ!』と腰を抜かし地面に尻もちを着いた・・・。


怯えるオーダーに構う事無く、歩みを進めながら言った・・・。


「・・・人の努力を神が笑うのか?」


『っ!?』


「・・・神と言っても所詮は『人の上位互換』だと俺は思ってる。

 神は無敵じゃない・・・万能じゃない・・・。

 人には手に入らない力があるが、それはまた神も同じだ。

 ただ命が無限だと言うだけだ・・・」


そう怒りを露にした悠斗は鋭い眼差しを向けると、

ユウナギの隣で足を止めながら言った。


「・・・だが、神でも殺す事は出来る」


『っ!?』


悠斗の物騒なその物言いに流石のユウナギも、

戸惑いながら『お、おい、悠斗?』と声を掛けたが、

悠斗から溢れ出る『赤銅色の気』に触れた瞬間、

ユウナギは『熱っ!?』と声を挙げながら距離を取った・・・。


(なっ、何なんだ・・・この熱さは?)


ユウナギが『赤銅色の鬼の気』を見ていると、

『あっ、ごめん』と素直に謝罪した悠斗に『へっ?』と、

間抜けな声を挙げた・・・。


すると悠斗は頭を掻きながら『あはは』と笑うとこう言った。


「たま~に・・・あるんだよね?」


「な、何が・・・だよ?」


「俺の鬼の気がやたらと熱くなったりするって事がさ?」


悠斗の言葉にユウナギは『ま、まじか?』と尋ねると、

『うん♪』と無邪気に言ったその笑顔に、

一気にユウナギの気が緩んだのだった・・・。


だが、そんな悠斗を見た時だった・・・。


ヲグナやラウル・・・。

そしてミラーズが悠斗に関して言っていた事を思い出した。


(・・・た、確か、こいつは仲間が傷ついたりするのを嫌うが為、

 自ら死地に・・・単独で・・・)


その事を思い出してユウナギは『ったくよ・・・』と、

俯き苦笑いを浮かべるとこう思っていた。


(悠斗のヤツは俺の事を仲間だと・・・ちゃんと思ってくれてんだな?

 だからこいつは俺がオーダーに言われた事に対し怒りを露に?

 何だか・・・こそばゆいぜ♪)


『へっへっへっ』と自笑気味にに笑ったユウナギは、

胸の中が温かくなるのを感じると、

『やいっ!てめーっ!悠斗ぉぉっ!』と声を張り上げながら、

傍に居た悠斗の背中に飛びつき、

そのままヘッドロックをかましたのだった・・・。


『痛いっ!痛いってばぁぁぁっ!』と・・・。


朝から悠斗の嫌がる声が、このリード星の荒野に響いたのだった。



遅い朝食を食べた後・・・。


※ BGM【彷徨う荒野】


https://www.mureka.ai/ja/song-detail/4JJzRZr746EcK11MHZeBLJ?is_from_share=1



テントを収納し終えた悠斗達は移動を始めた・・・。


暫く歩いていた時、ユウナギは周囲を見渡しながら言った。


「なぁ~?この辺りに山とか川とかってねーのかよ?」


そんなボヤきに悠斗は気にならないのか、

『さぁ~?』とだけ言い、黙々と歩いていた・・・。


そんな悠斗にユウナギは『あのな~?』と、苦言を呈した。


「おい、悠斗~?

 ただこう闇雲に歩いていたってよ~?

 この星の住民達はおろか、敵さんだって出て来ねーだろうがよ?」


そう言ったユウナギに悠斗は先頭を歩きながらも、

『確かに・・・』と呟いた。


そんな時だった・・・。


こんな荒れ果てた地を歩き慣れないオーダーは、

悠斗達の後方・・・。

およそ100ⅿほど離れた場所を『ゼェゼェ』と息を荒げ歩いていた。


オーダーはスキルを使い聴力をアップさせ、

2人の会話を聞いていた時・・・。


『あっ!忘れていたわっ!』と、声を張り上げた。


オーダーの声が聞こえたユウナギは、

悠斗に『ちょっと待ったっ!』と声を挙げ足を止めると振り返った。


ユウナギの視線の先には両手を膝に着け息を荒げるオーダーが、

恨めしそうに睨んでいた事が見て取れた。


「ったく・・・何なんだよ、あの駄女神様はよ~?」


そう呟いた時だった・・・。


『ゼェゼェ』と息を荒げたオーダーから念話が流れて来た。


{・・・ヲグナ様からこの星の地図を預かっています}


その瞬間・・・。


ユウナギはあからさまに不機嫌な表情を浮べると、

『てっ、てめーっ!?』と声を張り上げた。


悠斗はそんなユウナギの隣に来ると、

『どうかした?』と尋ねると、ユウナギが苛ついた原因を説明した。


「なっ?なっ!?・・・むっ、むかつくだろっ!?」


顔を引き攣らせながらそう言ったユウナギに、

悠斗は『・・・そう?』と首を傾げると、

オーダーに向かって歩き始めたのだった・・・。


「お、おいっ!?悠斗っ!?」


そう声を掛けるも悠斗は『行くよ~』と言ったっきり、

後ろを振り返る事もなく戻って行った・・・。


ユウナギはそんな悠斗に『ぽかーん』と口を開けたまま呆れ、

『う、嘘・・・だろ?』と肩を落とし後を追い始めながら、

悠斗の背中を見ながら呟いた・・・。


「あ、有り得ね~・・・・まじでよ?

 つーか・・・。

 お、俺にはあいつが・・・。

 悠斗の事が全くわからねぇ・・・」


『がくっ』と項垂れながら後を追い、

息を荒げるオーダーの下に踊り付くと悠斗は『どうしたんだ?』と尋ねた。


するとオーダーはマジックボックスの中から『一枚の地図』を取り出すと、

それを悠斗に手渡した・・・。


「・・・これがこのリード星の?」


悠斗が何度か目を『パチパチ』と瞬きをしていると、

追い付いたユウナギは『どうした?』と尋ねた。


悠斗が『これなんだけどさ?』と・・・。


苦々しい表情を浮べながら地図を手渡されたユウナギは、

その地図を見て『はぁ?』と顔を顰めた。


地図を持つユウナギの手が、

ほんの数秒の間で『ブルブル』と震え始めると、

オーダーに向かって声を荒げた。


「・・・て、てめー?

 これはこの星の世界地図じゃねーかぁぁぁっ!?」


『っ!?』


突然怒声を発したユウナギに驚いたオーダーが何か言い始めようとした時、

更にユウナギは苛立ちを露にしながら言った。


「・・・俺達が欲しいのは周辺の地図なんだよっ!?

 一体どうやって、この世界地図から現在地を探せってんだよっ!?」


そう怒声を発したユウナギに、オーダーは何か言いたそうにしていたが、

言葉を挟む暇もなく捲し立てるユウナギに何も言えずに居た・・・。


そんなオーダーに悠斗が何かに気付くと、

突然ユウナギを背後から羽交い絞めにしながら口を手で押さえた。


『ふがっ!ふがぁぁぁっ!』と・・・。


ユウナギが暴れる中、

悠斗はユウナギを押さえながら尋ねた。


「・・・何か言いたい事があるんだろ?」


そう言った悠斗にオーダーは唖然としながらも、

『コクリ』と頷くと口を開いた。


「その世界地図に魔力を流せば、

 この周辺地図に変わるはずよ?」


オーダーの説明に悠斗は『おぉ~♪』と声を挙げる中、

ユウナギもまた『ピタリ』と動きを止めると、

羽交い絞めしていた悠斗を振り払い『ったくよ…』と言いながら、

その地図に魔力を流した・・・。


するとこのリード星の世界地図が、

ユウナギの魔力に反応すると、その地図の内容を一変とさせた。


ユウナギがその地図の変化に『まじか?』と声を挙げ、

現在地を確認しようとした時だった・・・。


突然悠斗がユウナギの肩を掴みながら声を挙げた。


「・・・ユウナギさん、敵だ」


「・・・はぁ?」


『ほら・・・あそこ』と言って、

指し示した上空には『黒い翼』を羽ばたかせ、

こちらに向かって来る一団が迫って来ていた・・・。


※ BGM 【enemy raid α】


https://www.mureka.ai/ja/song-detail/PWH3oVuRGrubJK7M8Uozxx?is_from_share=1



ユウナギは『チっ!』と舌打ちをしつつも、

隣に居る悠斗を見た時、目を細めた・・・。


(こ、こいつ・・・。

 俺には全く感知出来なかったってのに、

 悠斗は気付いたのか?)


そう考えていた時・・・。


悠斗が鋭い眼差しを上空へと向けながら言った。


「・・・ユウナギさん、来るよ?」


『チっ!』と、再び舌打ちをしたユウナギは、

視線を滋上空へと向けると、悠斗に言った・・・。


「・・・やるぜっ!悠斗っ!」


ユウナギのその声に悠斗は『了解』と、

慌てる事無くそう返すと、悠斗はユウナギに尋ねた。


「・・・ユウナギさんは飛べるの?」


悠斗のそんな質問にユウナギは戸惑いつつも『あ、あぁ』と答えたが、

悠斗は『ふむ・・・』と言いながらユウナギを見ると口を開いた。


「・・・省エネでいこうか?」


「・・・はい?」


首を傾げ訝しげな表情を浮べたユウナギに、

悠斗は『いいから、いいから♪』と言いながら、

マジックボックスから『黒鞘の刀』を取り出すと、

『シュっ!』と抜刀しながら数歩前へと出た。


「お、おい・・・悠斗?」


戸惑うユウナギの声を背で受けながら、

悠斗は『まぁ~、見ててよ?』とそう返答すると、

抜いた刀を空に向かって突き上げた瞬間、

『コォォォォっ!』と、突然呼吸音を変えながら、

その身体から魔力を溢れさせた・・・。


「・・・新技・・・いくよ?」


(なっ、何だっ!?

 悠斗のヤツ・・・一体何を?)


そう考えながらもユウナギは様子を伺っていると、

悠斗は上空に向かって突き上げた刀を『くるっ』と回し、

刀の柄を『トンっ!』と叩きながら言った。


『・・・白鷲流・魔導気・空震(くうしん)っ!』


その瞬間・・・。


悠斗の頭上を中心に大気が大きく震えた・・・。


『ブゥイィィィン』と言う奇妙な音を放ちながら、

大気の震動波が波紋のように広がったのだった・・・。


『なっ、何だそりゃ~っ!?』と、驚きの声を上げねユウナギを他所に、

悠斗は『カチン』と納刀し、身構えながら言った・・・。


「・・・行くよ?ユウナギさん」


その瞬間・・・。


※ BGM 【疾走する気道】


https://www.mureka.ai/ja/song-detail/68UV3W84jb1YvhgQgk9vNW?is_from_share=1



『ダダっ!』と駆け出した悠斗に、

ユウナギは『・・・お、おいっ!』と声を挙げ、

上空を見上げたると・・・。


そこには波紋上に広がった大気の波が襲い掛かり、

飛んでいた者達を全て飲み込み、

全ての敵を落としていたのだった・・・。


「・・・ま、まじかよ?」


そう呟いたユウナギだったが、次の瞬間身構えると、

『ダダっ!』と一気に駆け出しながら悠斗に向かって吠えた。


「てめーっ!こらぁぁぁっ!悠斗ぉぉぉっ!?

 俺様の分も残しておけよぉぉぉっ!?」


納刀し駆け出し悠斗は速かった・・・。


あっという間に背中から黒い羽根を生やす者達に接近すると、

『ヒュンっ!ヒュンヒュンヒュンっ!』と風を切り裂く音を響かせ、

『カチン』と納刀した瞬間・・・。


敵は『ブッシャァァァっ!』と真っ赤な鮮血を宙に舞わせた。


その様子を見ながらユウナギは『ゾクっ!』と、

背中に冷たいモノが走ったが、

躊躇わず剣を抜くと『はぁぁぁっ!』と一撃で2名の敵を倒した。


ユウナギの様子を見た悠斗は、笑みを浮かべながら言った。


「・・・さっすがユウナギさん・・・やるじゃん♪」


悠斗の満面の笑みに何故か照れて待ったユウナギは、

やや顔を赤らめながら『お、おうっ!』と答えていた。


悠斗達との距離はおよそ10ⅿ・・・。


黒い羽根を生やした者達が頭を振りながら立ち上がると、

怒りの形相で悠斗とユウナギを睨みつけながら言った。


「何者かは知らんが我らは、

 このリード星の創造神『レグルス様』より、

 貴様達・・・『異物』を取り除く為に来たのだっ!

 我らが世界の支配者となる為にはっ!

 貴様達『異物』が邪魔なのだっ!」


そう言った男に悠斗とユウナギは顔を見合せると、

肩を竦める悠斗に対して、ユウナギは顔を『ヒク』つかせながら言った。


「・・・い、異物だぁ~?

 どこのザコどもかは知らねーが・・・。

 俺を・・・俺達を『異物』と呼んだてめーらは、

 その命を以って償わせてやるぜぇぇぇっ!」


『たかが人族風情がいきがるなぁぁぁっ!』と・・・。


ユウナギの怒声に敵はそう怒鳴り返した時だった・・・。


悠斗がユウナギの肩に手を置くと、

2人を囲む敵達を見渡しながらこう言った・・・。


「・・・最低でも1人は残しておいてね?

 全員殺っちゃうと・・・情報が入らないからさ?」


そう言った悠斗にユウナギは目を『シバシバ』とさせ、

とても迷惑そうに口を開いた。


「わ、わかってるっつーの。

 い、今丁度・・・いい感じで熱い戦いが~って感じだったよな?」


ユウナギの言葉に悠斗は言い争っていた男に視線を向けると、

『そう?』とそう答えた。


敵の男はぎこちなく首を傾げた時、

ユウナギは『て、てめー悠斗?』と聲を震わせながら声を荒げた。


『だぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!

 てっ、てめーは空気ってもんが読めねーのかぁぁぁっ!?

 い、今から多勢に無勢の戦いがだなっ!?』


そう悠斗に向けて怒声を発したユウナギに、

『・・・おぉ~♪』と何故か悠斗から楽しげな声が返って来ると、

ユウナギは『がくっ』と項垂れながら言った・・・。


『ったくよ~?

 てめーは・・・本当に昔からよ~?

 前もそうだったよな~?

 深淵の地でよ~?』


頭を押さえつつそう言ったユウナギに、

悠斗は『えっと~・・・前って?』と困惑気味に尋ねた。


するとユウナギは『えっ?あ、あれ?』と、

激しく困惑すると眉間に皺を寄せながら自分の発言を思い返していた。


(・・・お、俺は悠斗に一体何を言って?

 む、昔・・・から?

 それに・・・深淵の地・・・って?)


そう考えていた時・・・。


黒い羽根を生やした男が『貴様らぁぁぁっ!』と声を張り上げた。


「貴様達『異物』はどこぞの神々にそそのかされっ!

 我が偉大なる『レグルス様』の野望を阻もうとっ!」


そう声を張り上げた男の声に、悠斗は両耳を塞ぎ、

『うるさっ』と顰めっ面をしていた・・・。


それからも男は長々と講釈を垂れた後、

悠斗とユウナギに『ビシっ!』と指を突きつけながら言った。


「・・・と、言う事でっ!

 貴様達『異物』はっ!

 我らの力を以って・・・」


ドヤ顔でそう言おうとした瞬間・・・。


『チっ!』と舌打ちをしたユウナギは突然姿を消した。


今まで悠斗の隣に居たはずのユウナギが消えた事に、

男は『あっ、あれ?あいつは?』と声を挙げた時だった・・・。


『シュっ』と男の眼前に姿を現したユウナギは、

突きつけられていた男の人差し指を掴み、

躊躇う様子を見せる事無く『黙れっ!』と・・・。

怒りの形相を浮かべながら『ボキっ!』と折ったのだった。


『ぐぎゃぁぁぁぁっ!?

 いっ、痛いっ!痛いぃぃぃぃぃぃっ!』


余りの痛さにその男は地面を『ゴロゴロ』と転げ回り、

つんざくような悲鳴を上げていた・・・。


その男の泣き叫ぶ声に『イライラ』が頂点に達したユウナギは、

『うるせぇぇぇぇっ!』と声を荒げながら、

その身体から紫色の冥界の力を放出すると、

悠斗に向かって声を張り上げた。


「やるぞぉぉっ!悠斗ぉぉぉっ!」


その怒声に悠斗は『フフっ』と笑うと、

取り囲んだ者達を見ながらこう言った・・・。


「・・・ほいほい♪」


そう言った瞬間・・・。


取り囲んでいた者達の表情き引き締まり、

各々が持つ武器を構えた瞬間、

悠斗は『コォォォォっ!』と呼吸音を変えながら刀を抜いた。


『・・・神野流・剣術・烈風』


『ググっ!』と身を構えた瞬間駆け出し、

体術で左右に身体をブラしながら、

囲んでいた者達・・・3人の間をすり抜けて行った。


その間『ヒュンヒュンヒュン』と、

小気味良い風切り音が響き渡った後・・・。


『ザザっ!』と足元から土煙を上げながら止まった悠斗は、

『ヒュンっ!』と刀を振った時だった・・・。


『ビチャっ!』と真っ赤な鮮血が、

この乾いた荒野の大地に音を立て付着すると、

『ブシャァァァァっ!』と・・・。

3人の男達の脇の下から真っ赤な鮮血が吹き出したのだった・・・。


『・・・フ、フガっ?』と・・・。


声にならない声を挙げた瞬間、

地面に『ドサっ!』と倒れた男達は何もする事も出来ず死を迎えた。


悠斗は『カチン』と納刀すると、

地面を転がり悲鳴を上げ泣きじゃくる男を見ていたユウナギに言った。


『・・・後は任せていいんだよね?』


笑みを浮かべながらそう言った悠斗に、

背中を向けたままのユウナギは答えた。


「・・・あぁ、全部いただくぜ?」


※ BGM【Hero's Demon Poison】


https://www.mureka.ai/ja/song-detail/CLHieTjgznahkcfwPsu6xJ?is_from_share=1



悠斗の攻撃に他の者達はショックで何も言えず固まっていると、

ユウナギは『はぁぁぁぁっ!』と・・・。

身体から紫色の冥界の力を放出させながら言った。


「・・・一気にぶっ潰すっ!

 悠斗・・・風向きに気を付けろよ?

 はぁぁぁっ!」


「えっ!?まじでっ!?」


「貴様らを俺の部下である、

 『シシリーの魔毒』であの世に逝きやがれぇぇぇっ!」


そう声を挙げながら真上に跳躍したユウナギは、

空中で一回転すると両腕を真下に居る者達に向けてかざした。


「・・・『コローシヴ・デーモン・フュームっ!」


そう声を挙げた瞬間・・・。


ユウナギのかざされた両手から、

紫色の毒々しい『球』が『バシュっ!』と射出されると、

地面に直撃した瞬間、『ボンっ!』と大きく弾け、

辺り一面紫色の煙りが立ち込めた・・・。


ユウナギは魔法を射出した反動を利用し、

風上へと着地すると紫色の煙りの中で、

『うぎゃぁぁぁっ!』と断末魔の悲鳴を上げる、

敵達を見ながら言った・・・。


「・・・それは腐食性のある魔毒の煙りだ。

 身体が溶け魔毒で苦しみながらあの世に逝きやがれっ!」


そう言ったユウナギは『チっ!』と、

不機嫌そうに舌打ちしながら視線を悠斗へと向けると、

『あ、あれ?あいつは?』と声を挙げた。


すると悠斗が『こっちこっち~』と言う声に視線を向けると、

そこには『あはは』と笑いながら、

『ズルズル』と気絶している敵の1人を引きずって来る悠斗の姿があった。


そして『ドサっ!』とユウナギの下に放り投げた悠斗は言った。


「・・・ユウナギさん?

 俺・・・言ったよね~?

 敵の情報を知りたいから、少なくても1人はってさ?」


悠斗の言葉にユウナギは『あっ』と言葉を零すと。

『・・・あははは』と笑って誤魔化したのだった。


『全く・・・』と・・・。


呆れる悠斗はユウナギに言った。


「これで少しは情報も入るし、

 どう動くか考えられるようになったね?」


『・・・あぁ、そうだな?』と、返答したユウナギと悠斗は、

気絶した男を引きずりながら、

オーダーの下へと戻って行ったのだった・・・。



ED曲【太陽と月の刻】


https://www.mureka.ai/ja/song-detail/XuDv1BqTrmVrk7AP7cXziZ?is_from_share=1



ってな事で・・・。


今回のお話はこんな感じとなりました。

楽しんでいただけたでしょうか?


これからの展開もお楽しみにw



ってなことで、緋色火花でした。

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