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レベル1の『〇〇』 〜あなたが選ぶ転生物語〜  作者: 矢部夏 泡太
金と欲望の街 ゴールドラッシュ編

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第146話 『命を懸けろ』

「High!!」


ディーラーがカードをめくる。


『9』


「おめでとうございます。」


チャリン。


ゴールドが増える。


ユーマはガッツポーズ。


「よっしゃぁぁぁ!!」


リリム。


「また勝った!」


レイ。


「二連勝か。」


ロキ。


「運だけはあるな。」


ユーマは笑いが止まらない。


「簡単じゃねぇか!」


「よーし!」


「もう一回!!」


ディーラーは静かにカードを配る。


『4』


ユーマ。


「High!!」


『7』


「おめでとうございます。」


三連勝。


ユーマ。


「見たかぁぁぁ!!」


「俺には才能がある!!」


レイ。


「やめろ。」


ロキ。


「引き時だ。」


セフィ。


「これ以上は危険です。」


ユーマ。


「大丈夫だって!」


「今なら負ける気がしねぇ!!」


ディーラー。


「続けられますか?」


ユーマは積み上がったゴールドを見る。


「もちろん!」


「全部賭ける!!」


レイ。


「馬鹿。」


ディーラーがカードをめくる。


『10』


ユーマは笑う。


「勝ったな。」


「Lowだ!!」


ディーラー。


「承知しました。」


カードがゆっくりとめくられる。


『0』


沈黙。


ディーラー。


「Low。」


「おめでとうございます。」


ユーマ。


「ほら見ろ!」


「余裕だ!」


リリム。


「すごい!」


ユーマは完全に調子に乗っていた。


「もう一回!!」


「全部だ!!」


レイ。


「やめろ。」


ロキ。


「嫌な予感しかしねぇ。」


セフィ。


「ユーマさん。」


「引き際です。」


ユーマ。


「次で十万だ!!」


「いくぞ!!」


ディーラー。


『6』


ユーマ。


「High!!」


カードがゆっくり開く。


『2』


静寂。


ディーラー。


「Low。」


チャリン。


ゴールドが全て回収された。


ユーマ。


「…………。」


ディーラー。


「所持金。」


「ゼロゴールドです。」


ユーマ。


「うそだぁぁぁぁぁ!!!!」


頭を抱える。


床に崩れ落ちた。


レイ。


「馬鹿。」


リリム。


「だから言ったじゃない!」


ロキ。


「才能あるな。」


セフィ。


「地下帝国一歩手前ですね。」


ユーマ。


「ぐぬぬぬぬ……。」


レイは袋を開く。


「俺、一万。」


ロキ。


「一万。」


リリム。


「私も一万。」


ユーマ。


「ゼロ。」


全員で。


三万ゴールド。


ユーマ。


「あと九百九十七万ゴールド……。」


レイ。


「普通にやってたら一生無理だ。」


ユーマ。


「どうすりゃいいんだよ……。」


その時だった。


「兄ちゃん。」


一人の男が近付いてきた。


ボサボサ頭。


無精髭。


酒臭い息。


いかにも怪しい。


ユーマ。


「誰だ?」


男はニヤリと笑う。


「あんた。」


「強いのか?」


ユーマ。


「まぁ。」


「それなりにな。」


男の目が光る。


「だったら。」


「いい勝負がある。」


ユーマ。


「勝負?」


「ついて来な。」


男の後を歩く。


しばらく進むと。


歓声が聞こえてきた。


「うおおおおお!!」


「倒せぇぇぇぇ!!」


「金だぁぁぁぁ!!」


目の前には。


巨大な金網。


円形のリング。


周囲には何百人もの観客。


札束ならぬ。


ゴールドコインを握り締め。


叫んでいた。


リングの中では。


二人の男が血まみれで殴り合っている。


ユーマ。


「なんだこれ……。」


男は笑う。


「ファイトベットさ。」


「この中で。」


「何でもありの戦いをする。」


「観客は。」


「どっちが勝つか。」


「好きな方へベットする。」


ユーマ。


「なるほど。」


男は続ける。


「リングに上がる奴にも賞金が出る。」


「仲間は。」


「仲間へ全額ベット。」


「勝てば一気に増える。」


ユーマ達はリングを見る。


レイ。


「なるほどな。」


ロキ。


「強さまで商品か。」


男は苦笑した。


「正直よ。」


袋を見せる。


中には。


わずかなゴールドしか入っていない。


「俺も。」


「かなり所持金がやばい。」


「次負けたら。」


「地下帝国だ。」


少しだけ笑う。


「だから。」


「必ず勝てる奴を探してた。」


ユーマ達を見る。


「兄ちゃん達。」


「見た瞬間分かった。」


「ただ者じゃねぇ。」


「頼む。」


「勝ってくれ。」


「俺の人生。」


「預けてもいいか?」


ユーマは男を見る。


そして。


ニヤリと笑った。


「いいぜ。」


拳を鳴らす。


「勝ちゃいいんだろ。」


男の顔が明るくなる。


「本当か!?」


ユーマ。


「ああ。」


「俺が出る。」


レイ。


「なら。」


袋を取り出す。


「俺はユーマに全額。」


ロキ。


「同じだ。」


リリム。


「私も!」


セフィ。


「皆さん。」


「本当に大丈夫ですか?」


ユーマは親指を立てた。


「任せろ。」


「俺が。」


「一気に百万ゴールドにしてやる!!」


実況の声が会場中へ響いた。


「さぁ始まりましたぁぁぁぁ!!」


「次なる挑戦者はぁぁぁ!!」


「謎の新人!!」


「ユーマァァァァァァ!!!!」


大歓声が。


リングを揺らした。

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