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レベル1の『〇〇』 〜あなたが選ぶ転生物語〜  作者: 矢部夏 泡太
金と欲望の街 ゴールドラッシュ編

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142/153

第142話 『欲望の街』

巨大な城門の前。


ユーマ達は立ち尽くしていた。


『人生を賭けろ』


『夢は叶う』


『楽園ゴールドラッシュ』


黄金に輝く文字。


ユーマは思わず呟く。


「なんか・・・。」


「すげぇな。」


商人は笑った。


「ようこそ。」


「ゴールドラッシュへ。」


ユーマ達は振り返る。


ユーマ。


「おじさん。」


「本当に助かった。」


商人。


「気にしないでください。」


「困った時はお互い様です。」


リリム。


「ありがとうございました!」


レイ。


「助かった。」


ロキ。


「借りは覚えておく。」


商人は笑う。


「その代わり。」


「生きて帰ってください。」


意味深な言葉だった。


ユーマ。


「?」


商人。


「では。」


「良い旅を。」


馬車は去っていった。


ユーマ達は城門へ向かう。


すると。


入口には妖艶な女性達が並んでいた。


露出の多い衣装。


美しい笑顔。


全員が受付嬢らしい。


ユーマ。


「うぉ・・・。」


リリム。


「きも。」


ユーマ。


「まだ何も言ってねぇだろ!」


受付嬢が微笑む。


「招待状を確認いたします。」


ユーマは懐からチケットを取り出した。


楽の番人が残した黄金の招待状。


受付嬢は確認すると。


笑顔になった。


「特別招待のお客様ですね。」


「おめでとうございます。」


ユーマ。


「お?」


受付嬢。


「特別ボーナスを進呈いたします。」


全員。


「ボーナス?」


受付嬢。


「レベル×1000ゴールドです。」


沈黙。


ユーマ。


「え?」


レイ。


「レベル×1000?」


ロキ。


「マジか?」


受付嬢。


「皆様レベル60ですね。」


計算する。


60000ゴールド。


ジャラジャラジャラ。


黄金のコインが袋に入れられる。


ユーマ。


「ろ・・・。」


「六万ゴールドォォォォォ!!」


飛び上がる。


リリム。


「やったぁぁぁ!!」


レイ。


「金持ちじゃねぇか。」


ロキ。


「しばらく遊べるな。」


セフィ。


「宿も取れますね!」


全員大喜びだった。


受付嬢達は笑顔で見送る。


「では。」


「ゴールドラッシュをお楽しみください。」


門が開く。


ゴゴゴゴゴ・・・


そして。


一行は街へ足を踏み入れた。


その瞬間。


全員が息を呑む。


黄金。


黄金。


黄金。


建物。


噴水。


街灯。


看板。


全部が輝いていた。


夜なのに明るい。


まるで街全体が宝石だった。


リリム。


「綺麗・・・。」


レイ。


「すげぇな。」


ロキ。


「金かかってんな。」


ユーマ。


「なんじゃこりゃぁぁぁぁぁ!!」


完全なお上りさんだった。


人通りも多い。


笑顔。


歓声。


音楽。


どこを見ても楽しそうだ。


ユーマ。


「最高の街じゃねぇか!!」


リリム。


「まずはご飯!!」


ユーマ。


「それだ!!」


全員。


「おーーー!!」


腹は限界だった。


真っ先にレストランへ向かう。


高級そうな店。


だが今は金持ち。


怖いものはない。


ユーマはメニューを開いた。


そして。


固まった。


ゴールドラッシュフルコース


100万ゴールド


沈黙。


ユーマ。


「・・・。」


リリム。


「・・・。」


レイ。


「・・・。」


ロキ。


「・・・。」


セフィ。


「・・・。」


ユーマ。


「桁間違えてない?」


店員。


「間違えておりません。」


ユーマ。


「マジ?」


店員。


「マジです。」


リリム。


「じゃあ安いの!」


店員。


「こちらですね。」


おにぎり


十万ゴールド


沈黙。


ユーマ。


「・・・・・・。」


リリム。


「・・・・・・。」


レイ。


「・・・・・・。」


ロキ。


「・・・・・・。」


セフィ。


「・・・・・・。」


ユーマ。


「ふざけんなぁぁぁぁぁぁぁ!!!」


店中に響いた。


店員は不思議そうな顔だった。


ユーマ達は店を飛び出す。


ユーマ。


「六万ゴールドで金持ちじゃなかったのかよ!!」


ロキ。


「むしろ貧乏人だな。」


レイ。


「金を稼ぐしかなさそうだ。」


ユーマ。


「どうやって!?」


レイ。


「聞いてみるか。」


一行は街のギルドへ向かった。


中には大勢の冒険者。


そして。


受付の奥には大柄な男。


ギルド長らしい。


ユーマ。


「金を稼ぎたい。」


ギルド長。


「全員そうだ。」


即答だった。


ユーマ。


「どうやって稼ぐんだ?」


ギルド長は笑う。


「働くもよし。」


「商売するもよし。」


「何かを売るもよし。」


ユーマ。


「じゃあそれでいいじゃん。」


ギルド長。


「甘いな。」


窓の外を指差す。


一行も振り返る。


そこには。


巨大な建物。


いや。


城だった。


光り輝く。


巨大なアミューズメント施設。


カジノ。


ギルド長。


「見えるか。」


「ゴールドラッシュ・グランドカジノだ。」


ユーマ。


「でけぇ・・・。」


ギルド長。


「この街ではな。」


静かに言う。


「金は働いて稼ぐもんじゃねぇ。」


「賭けて稼ぐもんだ。」


全員が黙る。


ギルド長はニヤリと笑った。


「ゴールドラッシュへようこそ。」


「ここは。」


「人生を賭ける街だ。」


巨大なカジノが夜空に輝いていた。

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