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ガチャ士だけど、建国して魔王討伐します!  作者: 紫蘭


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8/9

第8話 激突 魔王×甘蔵 

この作品では、会話文の前に登場人物名を表記す形式を採用しています。

読みやすさを重視したこと、そしてこの物語ならではの世界観を表現する

ための工夫です。もしこの形式が合わないと感じた方は、そっとブラウザ

バックしてください。

 魔王の右腕を焼き裂いた信長と光秀の大技は、

 この窮地を脱し、反撃のきっかけを作った。


 だが、魔王ミッドナイトキングは焦げた腕を見下ろし、

 拳を握っては開き、指先に力が戻っているか確かめる。


魔王「うむ……見事な一撃だった。だが――。」


 次の瞬間、魔王の腕が淡い光に包まれ、元の形へと戻っていく。


甘蔵「うそんーっ!? 何それ、再生すんのかい!? ヤバイだろ!!」


 信長と光秀は、力を出し切った反動で膝をついていた。

 魔王が軽く腕を振っただけで、2人は、たやすく吹き飛ばされてしまった。


甘蔵「信長さんっ! 光秀さん!!」


光秀「甘蔵殿……ゲボッゲボッ。ここからいち早く逃げて、生き延びられよ……!」


 光秀が血を吐きながら言う。信長も続く。


信長「……甘蔵よ、そなたは逃げよ……」


甘蔵(こんなに頑張ってる人がいるのに、俺は逃げ出すのか。ふざけんな!)


〃 「ここで逃げたら、いけないような気がするんですううう!!」

 

 甘蔵は叫んだ。

 2人を置いて逃げる。そんな選択肢は最初から存在しない。


 魔王はその様子を見て、

 面倒くさそうにゆっくりとこちらへ近づいてくる。


魔王「……その気配。なるほど、貴様……ガチャ士か。厄介だな。」


 甘蔵の背筋に冷たい汗が流れる。バレてる。だが、もうやるしかない。


甘蔵「だったら……見せてやるよ。ガチャ士の意地ってやつを!」


 甘蔵は震える声でガチャ機を呼び出そうとする。

 しかし、空からガチャ機は降ってこない。


 髪の毛が……足りない。今の甘蔵の髪は8〜10センチほどで、

 ガチャを回すには僅かに短い。


甘蔵「くそっ……! やはり回せないっ……!」


 魔王が近づくたび、空気が重くなり、甘蔵は息が詰まった。


魔王「終わりだ、ガチャ士。」


 その瞬間、甘蔵の視界の端でステータス画面がちらついた。

 レベル2の時に読んだ説明欄――その下に、

 まだスクロールできる箇所があったのだ。


甘蔵「……えっ? まだ続きが……?」


 震える指でスクロールすると、そこには新たな情報があった。


【※ガチャ士は、2名の英雄を『()()()()』ごとに、

 “時間限定――英雄引換券:(シングル・チケット)”を獲得します。

 このチケットは任意のタイミングで使用可能。

 ※排出内容はすべてシークレット。】


甘蔵「……これだッ!!」

 

 甘蔵は嬉しさのあまり声を張りあげた。

 そして、チケットを手に入れた。


 魔王の表情が一瞬だけ曇る。

 第六感が、得体の知れぬ不快な気配を感じ取る。


魔王「貴様……何をする気だ?」


甘蔵「決まってんじゃん……! 今からガチャを回すんだよッ!!」


 甘蔵の前に、いつもとは違う重厚なガチャ機が現れた。

 金属の質感は鈍く光り、内部で何かが脈動している。

 この状況に緊張してガチャ機を回す指が震える。

 だが、迷いはない。ただ回すのみである。


甘蔵「来い……! スゲー英雄ッ!!」


 ガチャ機が回転を始めた瞬間、空気が震えた。

 

 魔王が一歩後ずさる。


 ガラガラガラガラガラ……ッ!

 コトンッ!


魔王「……この気配、まさか……!」


 カプセルが、 バチッ……バチバチッ……!

 と、今まで見たことのない光を放ち始める。


甘蔵「な、なにこれ……!」


 カプセルの光はさらに強くなり、 俺は思わず目を覆った。

 ――そして。パァァァァァァァァァァァン!!


 破裂音とともに、光が弾け飛んだ。その中心に――人影が立っていた。


 魔王は盛大に笑った。


魔王「面白い。“英雄”を呼ぶとはな。

   ガチャ士よ……貴様、やはり只者ではないな?」


甘蔵「いや、ただのごく普通の大学生さ!

   プラスで異世界初心者でもある!」


 だが、その姿はまだ光に包まれて見えない。


 光が、次第に収まっていく。

 ―― その人物の姿が、はっきりと現れた。


(だ、誰なんだ……? 俺が呼んだ“英雄”って……。)


 その人物は、ゆっくりと顔を上げて、


??「…………。」


 圧倒的な存在感を放ちながら、

 俺たちを見つめ返した。

 この英雄は一体?

ご覧いただきありがとうございます!

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