1.知らない世界の話
新しい設定がバンバン出てきますですのでちょっとでもこの世界観を知っていただくきっかけになればなと思います読んで面白いって人がいたらまじで凄いです。しかも長いです。これが駄目だったら次回は面白くできると思うのでそちらもぜひよろしくお願いします。
___誰この人?
いきなり怪異を殺したかと思えば僕を見て突然泣き始めた。
よくわからないけど泣いてるのは多分僕のせいだから声をかける。
「あっあの、大丈夫ですか?」
「えっ?」
一瞬よくわからないと言った顔をしてこちらを見る。同時に
「人が倒れてるぞっ」
おそらく通行人の誰かだろうか、かなり大きい声を上げたから人が集まってきたのかもしれない。どうしようとおろおろしていると
「やばっ、瑠雨行くよ」
と言われた。行くと言われてもどこに?そう思った瞬間、腰が抜けて座り込んでいたはずの自分の体が浮いた。いや、浮いたというより抱えられたという方が正しいかもしれない。こんな華奢な体のどこに男性を持ち上げられるだけの腕力があるのだろうか。しかし、そんなことを考えている暇もなく、彼女は壁から壁に飛び移ってあっという間に屋根の上まで来てしまった。そこから足を止めることなく一軒家の上を駆けては飛び移りを繰り返した。速度は僕が全力で走った時よりも遥かに高くて、風を受けて息をするのが精一杯だった。
暫く飛び続けて途中から風が強すぎて目を瞑っていたからどこにいるのかわからなかったが途中で止まったようだ。僕はゆっくりと目を開ける。
「瑠雨、交通系持ってる?」
「えっいっいや持ってない...けど」
突然問われても軽く放心してしまっていて、反応が少し遅れしまった。
「じゃあ私の貸すからこれで通って」
別に言われて通りにする必要など微塵もないのだが、生憎と地理が弱くてここがどこだかわからない。仕方なく言われた通りにすることにした。
そのまま少女について行って駅のホームまで来た。駅名がわかればよかったが僕にはよくわからない地名で、どうやらここは最寄り駅ではないようだ。そしてなんだか周りが僕達のことを避けているような気がした。なんでだろうとおもって自分を見てハッとした。千切れた襟、地面に引きずられたことで白く汚れたスラックス、途中で脱げたであろう片方しかない靴、そしてなにより制服の色であまり目立ってはいないが返り血がついている。これじゃ避けられるどころか通報されてもおかしくない。そういえば少女はどんな格好をしているのだろうかと見たところ大分変わった格好をしていた。所謂ロリータ・ファッション?っぽいフリルやリボンにタックが大量についた服でそこに明らからに飾りのエプロンをつけている。先ほど持っていた杖はもう手元にはなかった。彼女が変わった格好をしているというのがわかり視線を服から彼女の顔に戻す。服をじらじら見るのは少し変態地味た行動だが初めてみたら皆な同じ行動をすると思うのでセーフである。
「何見てんの?」
少女が不思議そうにこちらを除いてきた。ピンクにツインテールのそこそこ長い髪が揺れた。
「不思議な格好だと思って...」
「アンタもしかして...」
何を言おうとしたかはわからないが同時に電車が大きな音を立てながら近づいてきた。だからその先の言葉はわからない。
そして電車が止まって僕たちは電車(地上線)に乗り込んだ。
___視線が痛いっ
物珍しさと不信感で電車という空間で暇を持て余してる彼らの恰好の的になった。
それから暫くは緊張と不安で生きた心地がしない。
『次は渋谷、渋谷。』
アナウンスが聞こえてくる。いつの間にかどうやら渋谷まで来ていたらしい。
「瑠雨降りるよ。」
いきなり言われるものだから多少慌ててしまった。大量に乗ってくる人混みを割ってなんとか外に出る。
靴が半分脱げているから凸凹した地面が痛かった。言われるがまま改札を出て、彼女の後ろをついていく途中から半分靴を履いてるのが気持ち悪くてどこかの信号で脱ぎ捨てた。
「ちょっまって...」
そういっても待ってくれなかった。僕より小さいのに歩くのが早くてちょっと小走りにならないとついていけなかった。僕だってそこそこ運動神経いいのになと思ったけれど先程の動きを見れば自分より動けるのは当然かとも思う。
それから彼女は暫く大通りを歩くと、車一台がぎりぎり通れるか通れないかの細い裏道に入った。ちょっと歩いた所で立ち止まる。そこには裏道にあるにしては綺麗な建物があった。最近できたのかとも思ったけどそれにしては所々に古びた痕跡があるつまりただ掃除しただけ、なのかもしれない。
立ち止まって建物を眺めていたら彼女が建物に外付けされている階段を登っていたことに気がついた。ここで見失っては帰り方がわからない。今更気がついたが先ほど鞄を落としてしまったらしく僕は住んでいる場所から大分離れたよくわからない土地に身一つで来てしまったらしい。残念なことにポケットを確認してもスマホがなかった。歩いて帰るにしてもこの足じゃ限界だ。そして不思議なことに彼女に抱きかかえられてから肩の痛みがまったくないのも気になる、ちゃんと話してこれがどういうことだか説明してほしい。だから僕は彼女に必死についていった。
階段を登り初めておそらく二階の入口で彼女は立ち止まった。その扉は事務所とかでよく見る感じのものだった。彼女は無言でその中に入っていく、
「おっおじゃまします」
一応知らないところだからということで彼女の後を追いゆっくり扉を開けた。
「喪模?おかえり、あらお客さん?」
見た目に反して少し狭めの室内には向かい合うような形でソファーがおいてありそこには二人の人影があった。その中の一つが僕に言った。
「誰って忘れたの?よく見て」
それを言ったのは短髪の少女だった。その少女はおいてあったメガネを掛けて僕を見て、凄く驚いた顔をした。
「「瑠雨!?」」
反対側に座っていた男性___少年も声を張り上げた。メガネを掛けた少女が近づいて来る。僕は反射で後ろに下がった。
「今までどこに言ってたのですか?でも本当によかった。彼らに連れて行かれてそれから二年間探し続けて見つからなくて、もう死んだかもって...」
僕の前でまた知らない誰かが涙を流した。流石に申し訳なくなってくる。僕は重い口を開けた。
「あの!僕...その記憶がなくて、貴方達が誰だか全くわからないんです。ごめんなさい」
一瞬なにを言ってるかわからないという顔をしてそのあとすごく悲しそうな顔になった。そんな中喪模はやっぱりという顔をしたいたからもしかしたら先程の会話で感づいていたのかもしれない。
___今言うのはまずかったかな...。
確かにもし二年間姿を消してたやつが記憶なしで帰ってきたら悲しくもなるのかもしれないと思いなんとか言葉を言おうとしたところ、別の声で遮られた。
「瑠雨、お前俺のことも覚えてないのか?」
若干チャラい感じの少年で見たところ年齢は同い年くらいだろうか。
「ごめんなさい」
「喪模、こいつどこで拾ってきたんだよ」
「林上のあたり、口裂け女の報告上がってたから一応様子見に行ってたらそいつに引きずられてた。」
___報告、ってことはあそこに口裂け女が居たって知ってたってことか?
「そんなことはいいから、取り敢えず一旦座ってください。その足だと足がとても痛いでしょ?」
短髪の少女が優しく言ってくれるでも、その目から哀れがにじみ出ていてちょっと気まずかった。確かに足は痛かったから、甘えることにした。
「嗚呼、そうだ、瑠雨アンタ右肩折れてるでしょ?病院行ってもどうせ戸籍ないんだから幽羅に見てもらったら?」
なぜ自分に戸籍がないことが知られているかはわからないが恐らく昔の馴染みだったらしいのでそのへんは知っているんだろう。この国では命に関わる病気や怪我だけは戸籍がなくても医療手当が受けられる。しかしただ骨を折っただけでは補助金などでず大量に金を請求されるだけだ。それでいうとなぜ奨学金が通ったのかは謎だがもしかしたら誰かが慈悲の心でどうにかしてくれたのかもしれない。
「わかった、瑠雨ごめんちょっと折れてる方の肩見せていただいてもよろしいですか?」
「えっ脱げってこと?」
それはちょっと嫌だなと思っていたら
「大丈夫誰も気にしねぇから」
と言われて服を脱がされてしまった。
「うわっめっちゃ腫れてる。」
喪模と呼ばれた彼女が嫌そうな顔をした。自分みてこれはひどいなと言えるぐらいには腫れていたし内出血で真っ青だった。
「大丈夫です。ワタクシそういうの得意ですから!」
得意そうにそういうと両手を僕の方にかざした。位置的に首が痛かったから見るのをやめたかったけどなんだか彼女の手のひらからでたなにかが光って見えて時計?の針みたいなのが現れて僕は心底驚いた。
「わぁ!?」
驚いて立ち上がったが途端に肩が痛くなる。
「動いちゃ駄目ですよー。」
軽く笑いながらもう一度手をかざした。時計の針みたいななにかが反時計回りに回転してもう一度針が重なったとき僕の肩は完全に元通りになっていた。
「魔法...?」
そう疑問形にいうと3人は顔を見合わせた。あれもしかしたら違ったのかもと思うけれど初めて見たんだから魔法だって思ってもしかたないだろう。すると喪模が
「魔法なんてあるわけないでしょ?今のはただの能力、知らないの?この世の人っていうかこの国では誰もが特殊能力、その人にしかない力を持ってるの。まぁ力に強弱はあるしほとんど持ってない人がほとんどだけど...」
なんで知らないの?なんて言われても知ってるわけがない今まで生きていて、いや二年くらいしか記憶はないけれどそんな話聞いたこともない。
「えっじゃあ僕の友達も?」
もしかして青花がよく僕のことを助けたり僕のことをわかってくれるのはそういう能力があったのかもしれないと思ったがじゃあ何故教えてくれなかったのだ。
「さぁ言ったでしょ?ほとんどの人間は持ってないのだから私はわからない。」
不思議そうに喪模は言った。そうして僕をじっと見たあと思い出したかのように手を叩く。
「てかあんたその服じゃ帰れないでしょ?昔__あんたの知らないあんたが着てたやつあるから着て。」
確かにあの格好で近所をうろつくわけにも帰るわけにもいかないな。そう考えて貰った服を着た。なんだか妙にしっくりくる。なんだか装飾がじゃらじゃら付いていてまるでゲームに出てくる主人公みたいだ。ついでに靴もついてきてよかった、裸足で帰るわけにはいかないからありがい。そして何故かサイズがぴったりなのはやはり同一人物だからだろうか着終わったら案内された奥の部屋から出て先ほどいた場所まで戻った。
「なんか瑠雨でかくなったか?」
面白そうに少年は言った。
案内された奥の部屋から出てくると3人はソファーに座って待っていた。
少年は笑いながら言う。
それを見ながら寂しそうに喪模は言った。
「やっぱりそれ見ちゃうと瑠雨だなって、でもアンタはわからないんだもね。」
そう僕は彼らの知っている瑠雨ではない。だからだけどれど今当たり前かのように言われたのが結構衝撃だった。
「すみません、ていうか僕本当に記憶がなくて、口裂け女みたいなあれはなんなんですか?そもそも貴方がたは誰なんですか?」
一瞬空気が冷めた。そしてワンテンポおいてから
「「「あー」」」
そういえばそうだったな感凄いな...
「お前説明しろよ」
「えー疲れるのでワタクシはちょっと...」
「アンタだけなにもしてないんだからアンタがやりなさいよ」
「えっまじ?あ゛ーもう面倒くさいなぁ、おい、ちょっとお前底座れ」
説明役を押し付け合ったかと思えば今度はいきなり機嫌が悪くった、ちょっとだけ怖いと感じでしまうが話しぶりからして彼らは仲がいいのだろう。
僕は言われた通り彼の反対側のソファーに座った。彼はやれやれと言った具合で口を開く。
「で、まずお前、いや、瑠雨が見たものは怪異と呼ばれているものだ。これは文字通り人外的な化物や理に反した現象のことを言う。その中でも人外と一括りにと言っても色々いるが...」
「知ってます。僕よく見るので、妖怪とか幽霊的なやつのことですよね?」
一応僕が呼んでいた名前で合っていたようだ。
「嗚呼、それもあるがこの世に存在していけないなにかを指す言葉でもあるんだ。」
「存在してはいけないなにか?」
よくわからないという顔をすると横から声がした。
「そうです、それを私たちは忌者と呼んでいます。そんな彼らがここの世界で現れる形では最近だと都市伝説と呼ばれていていることが多いですかね。」
「つまり僕が出会った口裂け女は...本物?」
「まぁ詳しく説明するとややこしくなるし取り敢えずはそう思っていていいんじゃない?」
じゃあつまり僕がこれまで出会ってきた彼らは全部本物...他の人にも見えていたしやっぱりただの幻覚じゃないんだ。
「ていうか瑠雨って記憶を無くしてても幽霊見えるんだな」
「それはどういうことですか?」
もしかして怪異の中でも見えるものと見えないものがいるのだろうか。情報量が多すぎて覚えきれる気がしない。
「別に敬語じゃなくていい、忌者は普通の人間にも見えるが幽霊や妖怪なんかは自分で見せようとしない限り一般人には見えない。さっきの発言でそいつらが出てきたってことはよほどやつらに気に入れられてるかそういう人間かの二択だ。」
「へぇ...。」
まぁただいるって感じで見えてたってことは恐らく見えるだけなんだろうけど、人混みだと現れることが少ないのは単純に彼らがそう言うのが苦手なだけなんだろうか。あるいは本当に気に入られているのかもしれない。そう考えるとちょっと怖いな。
「忌者や怪現象系の怪異は確実に人を殺そうとしている。なぜそうしているのかはわからないが、お前が出会った都市伝説はお前を殺そうとしていた。違うか?」
「よくわかんないど多分、」
殺す気があったかはわからないがあの場面で命の危機を感じたのは確かであのままだったら僕は死んでいたと思う。
「怪異が人間を拐っていく方法として彼らは都市伝説を使ってコンタクトを取ろうとしてくる。行方不明とか変死体とかそういうのは大体都市伝説の仕業だ。たまに自殺とかだって彼らの仕業の時がある。彼らは放って置くと...」
つまり都市伝説が本当にあるんじゃなくてその怪異達が都市伝説として化けてくるってことなのだろうか。そう考えるとよく自分は今まで死ななかったなと関心してしまう。僕が平和に暮らしていたのはある意味運がよかったのだろう。
「放っておくと?」
そして彼は当たり前かのように言い放った。
「現世が滅ぶ」
「??」
いきなり話が飛びすぎではないだろうか。人が死ぬことと世界?が滅ぶことになんの関係がるんだ。僕がぐるぐる考えているとパンっと勢いよく音がなった。
「はい、話が壮大になってきたからあの口裂け女がなんだったかっていう説明は終わり!」
喪模が立ち上がってはいはい、と言いながら手を叩いた。よくわからない話が多すぎて正直半分も理解できていないが今僕に話せることはきっとすべて話したのだろうか。あとで家に帰ったらちゃんと考えよう、そうとなったら次の質問だ。
「じゃあ君たちは誰?」
そういった瞬間彼らの口元が緩んで得げにニヤッと笑う。
ガタッと音を立てて喪模は椅子に座り足を組んで得意げに言う。
「私達はそういう怪異を倒す仕事をしてる半人外」
「は?」
得意げに言われてもなんのことだかさっぱりだ。それよりもその格好で足を組んでわざとらしくふんぞり返っていてそのギャップで吹き出しそうである。
「だーかーら、アンタが遭遇した都市伝説をボコる仕事をしてるってわけ」
よくわからないという顔をしていると彼女は不満げに繰り返した。
都市伝説をボコる...?そもそも都市伝説って倒せるのか、そう思った時僕は思い出した。
____彼女が魔法の杖みたいなので口裂け女の頭かち割ってたな。
見てしまったからには信じるしか道はない。よくわからないことは放っといて、僕が遭遇したのは怪異の中の都市伝説でそれを倒す仕事をしている彼らに助けられたってことでそして彼らは人間ではないということ。
「だから僕を助けてくれたの?」
「うーんだからっていうかまぁ、人を助けることは当然としてもそういうことになるのかなぁ?」
「瑠雨、貴方も記憶を無くす前はワタクシ達と一緒に仕事をしていたんですよ」
「僕もその怪異を、その、殺してたってことか...」
なんだか人じゃなかったとしても人型をしてものを殺すのはなんとなく嫌でそれを昔の自分は平気でやっていたと考えると少し嫌な気分になる。でも見た感じ殺さなければ殺されるんだろうし、もしかしたら対峙していたき相手はすでに人を何人も殺していたのかもしれない。しかし、それもそうだがあの恐ろしいやつら相手に武器を持って立ち向かうことができるのは凄いと思う。そして人外思い出しても恐ろしいあの口裂け女と同じような存在だと言われても実感がわかない。
「というか、君たちと一緒に仕事してたってことは僕も人間じゃなくてその、半人外ってやつなの?」
「そうだよ?」
何をいってるんだ、当たり前だよといってるように聞こえた。
「やっぱり記憶無くしても体は同じだから幽霊見えたのかな?」
流石にもう驚かないと決めた。確かにそうだと思った。特になにかされるわけでもないのに幽霊が見えたのも全く運動していないのに異様に運動神経がいいのもそう言われれば納得がいく。
彼らだけなら兎も角自分まであんな化物と同じ部分があるとわかるとなんだか気持ち悪い。すると後ろから両肩にポンッと手を置かれた。
「大丈夫だって、人外なんて大して珍しくないんだから」
一応元気づけてはくれてるみたいだ。
「ありがとう、ところで貴方の名前は?」
「嗚呼、俺?俺は露忌で、瑠雨の隣にいるのが幽羅」
幽霊...どこかで聞いたことがある名前だな、
そう思っていると露忌は自分の腕時計を確認して
「おっと大分時間経っちまったな。瑠雨、お前そろそろ帰ったほうがいいんじゃないか?」
え?と思って壁に掛けてある時計を見ると時間はもう八時をまわっていた。
いろんな話をしたせいだろうか時間が経つのは早いなと思う。
「帰りますっ」
僕が急いで帰ろうとすると鞄を持っていないことを思い出した。
「僕、鞄無くて...」
そういうと喪模があっといって僕に鞄を投げてきた。どこから出したんだと言いたかったがそれはもしかしたらさっき言ってたなにかの能力なのかもしれない。僕は慌てて鞄の中身を確認した。交通系、スマホ、財布、全部無事。スマホも割れることなく元気にSNSの通知を投げてきた。すると知らない連絡先からの通知があったことに気づく。
「あれ、誰だろ」
「それ、ここの連絡先、なんかあったら呼んで助けるから、絶対連絡して」
いつの間に設定したのかはわからないがまぁ助けてくれるんだったらいいだろうか。しかし色々話してくれたとはいえまだ信用はできない。取り敢えずもう関わらないようにしようと思った。勿論僕の過去の知り合いだから本気で怪しんでるわけじゃないけれど話が壮大すぎるし僕にはよくわからない世界の話だ。これからも普通に生きてきたいからそういうのは気にしていたくない、それと、もしか関わってしまったらもう戻れない気がした。
僕はそそくさと入口まで移動した。すると幽羅がついてくる。
「瑠雨、ワタクシはまた貴方と一緒に働けることができると祈ってます。」
「でも、僕は...」
「ふふっ大丈夫ですよ。きっと貴方はまたここに来る」
一瞬、一瞬だけ彼女の瞳が真っ黒に渦巻いた気がした。気の所為だと思いたい。
それから彼らに別れを告げて外に出た。
皆な確信があるようにまたねと言って僕を送り出した。
事務所を出て階段を降りる。建物から出てさっき居た場所を見上げる。
「異変解平社?」
窓ガラスには白い文字でそう書かれていた。なんとなく記念に残したくなって写真を取る。そのままスマホで自宅まで帰る経路を出した。今いるのが渋谷だから林上まで半蔵門線で一本だ。
そして僕は歩き出す。
しかしこれで平穏な日々に戻れるほど人生は甘くない。
この日を期に僕の日常はどんどん崩れていった。
呼んでくださって本当っにありがとうございます。まだ書き方未熟なところが多いのでアドバイスをお願いします。数ある作品の中で呼んでみようと思ってくださってしかも最後まで呼んでくださって本当に嬉しいです。次は多分もうちょっと面白いと思います。良ければ次もよろしくお願いします。




