8.ディオの正体(大した事ないけど)
整理したら、異世界に飛ばされちまったレモイ。
(まぁこの世界に戻ってきてるだろうけどな。)
だが何と、ディオが自分について説明してくれるみたいだ。
さっきまでの話と違うじゃねーか、このやろー。
「とりあえずだ、お前には私の色々を説明しないとな」
「…やっぱ説明してくれるんだ」
説明しないと進まないだろとディオは、面倒くさそうに言った。
「まぁ全ては語らない」
「あー…」
「言葉では表せない事もあるからな」
…って、そっちかよ!(純粋に、言いたくない事があるんだろうと思ってたのに。)
「そっちの方は夜にでも、教えてやるが」
「…いや、いい」
永遠に知りたくない、そんな事。
どうせアレとか、コレとか、ソレだろ。
「そうだ、アレだ」
「…早く進めてくれ」
あーそうだよ、どうせ俺には予想がつくよ。
普通の男子高校生でも少しは興味あるだろうけど。
せめて普通でいたら、相手は女だったはずなのに(待て、止まれ俺の思考。)
「私はディオ・ネルサス」
「ふーん」
はっきり言って俺は、名前には興味無かった。
(はっきり言わなくてもそうなんだけどな。)
「…この世界、『ユース』の魔王だ」
「……は?」
こいつが。
「お前が魔王?」
「そうだ、魔王っぽいだろ」
言われてみればな…魔王っぽい気もする(自己チューな辺り特にな。)
てか、いくらカテゴリに『魔王』を入れたからって、ここでの登場はかなり強引だろ。
(しかも何かよくある展開のような気がするし。)
「他にも覇王、人王などが居る」
「…他にもいんのか」
王好きだな、この世界。
「神王とかな」
何と神々しいお名前。
ていうかそいつ、神なのか?
「魔王は魔物の王、人王は人間の王、神王は神に愛されし王、覇王は孤高の王」
「待て…『神に愛されし王』って事は、神王は神じゃないのか?」
「あぁ。ほとんどが人間と魔物の合成種だ」
合成種っていうなよ、ハーフって言え。
「人間と魔物は憎み合っている…当たり前の話だろう?」
「…あぁ…」
そうだ、よくある展開だ。
人間側に加担する話だって、魔物側に加担する話だって、俺は知っている。
だがどの物語も最後には、結局仲直りするんだよ。うまくいくんだ、平和になるんだ。
「ところが今回はそうはいかない」
「…は?」
ディオは笑った。
「私は人間と慣れ合うつもりは、ない」




