4.知るかよここが何だろうと
はぁ…思いっきりぶっとばされた。
何か途中で何百回も頭打った気がする。
大丈夫かな俺、いろいろ。
異世界にとぶ夢を見たり。
「…うっ」
何か吐き気がする。
「大丈夫か」
「いや、全然…」
大丈夫じゃない。
何だこいつ。
いきなり俺を巻き込みやがって。
「心の中でなら、いくらでも私を罵っていろ。…ただ」
ディオさんは、こっちを見ない。
「口に出した瞬間に、すべて消し炭になる事、覚悟しろ」
「…っ」
何だこの人…
きっと文章じゃ分からないと思うけど、すごい威圧だ。
「ここは『ユース』」
「ユース…」
…とか言われたって全然分かんないけど。
大体ここどこだ。
「ユース」
「それは分かってます」
これ全てがユースとか、言わないよな?
「これだけじゃない」
そりゃそうでしょう。
こんな城の中だけが世界なんて、思ってませんから。
「…行くぞ」
「はい?」
これ以上俺をどこに連れていくつもりだ。
「…喋っていい」
「?何をですか」
「普通に、だ」
それは、敬語じゃなくていいって意味か?
…そりゃそうだな。
この脳内での罵りは口に出してはいけない事になってる。
「それじゃ遠慮なく」
ありのままの俺でって事?
「そういう事だ」
まだ会って10分も経ってないだろ。
何でそんなに打ち解けなきゃなんないんだよ…こんな奴と。
「大体俺、あんたの事知らないよ」
「…知りたいか」
ディオ(さん)は、口の端を吊り上げてわらった。
(よく考えたらものすごく気持ち悪い笑い方だ。)
「なら全部教えてやる…あとでな」
「今は駄目か」
「今はな、まだ昼だ」
…ちょっと待て。
なんで今が昼なんだ、夜だろ。9時半。
そして何で今は駄目だ。
「現実逃避するな」
「…それ俺に言ってんの?」
「じゃなきゃ誰に言う」
何が現実逃避だよ。
これを現実じゃないと思わないで、何だと思えってんだ。
ひどい展開ですね…(他人事)




