宝箱と 恋の再契約
昼餉を 中断し、ライラの後に ついて行きながら 訪ねる。
「おきゃくさんて 誰?
まさか、インケン婚約者じゃナイでしょうね・・・
あのブラコン、まさか 援助物資を ケチったんじゃ ないでしょうね。
もし そうだったら」
「違うよ、アーニィ。
いいえ、アニィアングレイシア様。
口の周りの 食べかす、お取り下さい!
せっかくの気品が 台無しですから」
「・・・・・・・・・」
気品?そんなもの とっくの昔に 捨てちまったよ。
プライドだって 同じこと。
そんなもん 持っちゃいナイから、国の再建費用を ブラコン兄ちゃんに せびりにいったのに。
それに 自分はー
「初めてお目にかかります、我が 親愛なる 巫女姫殿。
その節は 孫娘の命をお救いいただき ありがとうございました」
頭を垂れ ふかぶかとお辞儀をするその人は、
私の正体をばらした人の 関係者のようだった。
どうやら お孫さんも 一緒にいるところをみると、体調は いいらしい。
さっと 姫君モードにきり変えて、のたまう。
「どうぞ 面を お上げ下さい。
遠路はるばる お越しいただき、感激です。
ところで、
まだ
お名前を 存じあげないのですが・・・」
旅の紳士は ひざまづいたまま 顔をすっとあげると、
引き締まった表情で 告げた。
「ウェルライド・マスキャバンと 申します。
お父君の 執政補佐官を させていただいておりました。
本当に 母君様に にておいでですね」
かあさまのことは 何にも 覚えてない。
だけど きれいなひとだったってことは 知ってる。
一座のみんなが 口を揃えて ほめていたもの。
だけど 知らないもんは しょうがないよね。
「残念ながら 母の顔は 覚えていないのです。
それはそうと、ご用件は?」
「実はー」




