宝箱と 恋の再契約
ザブザブザブ、ジャバジャバジュバ。
晴れ渡る 青空の下、絶好の 洗濯日和にして まさに その 真っ最中である。
木々に 張り渡した 紐に、次々と 洗い物を 干していく。
♬風よ 風よ 誘いしは
花のかほり 鳥の詩音
心満たす この 想い
いつの日にか 届かん
心地よい風が そっと 頬をなで、干した布地のすそを 翻し去っていく。
祖国再建にのりだしたものの、まだまだ 人手不足の上 問題は山積みだ。
国事は ラドヴィクスが担当し、各機関の立ち上げから 他国との交渉まで
幅広く 担当している。
荒くれ者を 統率していただけに 人の扱いには たけており、
情も細やかで 辛抱強く 事を 進めていっている。
(王の器ね、本人は 全く 気づいていないようだけど。
自分の恋に関しては ヘタレなんだけど、気持ちは 真っ直ぐなのよね。)
干した洗濯物を 眺めつつ ぼーっとしてたら、突然 当たりに響く 凄まじき 音が。
グウウキュルキュルキュル~ッッッン。
「サロちゃんでしょ、いいのよ つまみ食いしても。
お腹 すいたでしょう?」
振り返ると、バスケットをもって つったっている 乙女が一人。
「見つかっちゃったあ、ごめ~ん。
そろそろ お昼ごはんの じかんだす♡
一緒に 食しましょう」
サロちゃんはの料理は、素朴だが 素材を生かした もの。
乏しい食材でも おいしく 仕上げるから 評判もいい。
なんでも おいしいごはん目当てで 輿入れした前科があるらしいけれど・・・。
とりあえず それぞれで 役割分担を決めた。
食事は サロちゃん担当で、わたしは 洗濯と 怪我の治癒を 担当している。
ラーラは 隊を率いて 警備と治安を 担当している。
建物は 月神殿の遺跡を 利用している。
けっこう 大きくて 頑丈だから、
今 ここにいる人数くらいなら 余裕で 暮らせる。
もう少したてば、婚約者からの 物資が到着し、
街の 建設も 始まるだろう。
二人で お昼を食べているとき、ライラが 突然やってきて 告げた。
「アーニィ、お客さんだよ」




