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第6巻 第5章 アレスの出張結界(4)

最初に異変に鼻を利かせたのは、アステリアの中央広場で噴水の縁を拭っていた老清掃人だ。四十年、同じ石畳、同じ水の匂い、朝の光の角度まで覚え込んだ男。彼にとってこの仕事は街の呼吸の一部で、磨き終えた縁が指へ返してくる滑らかさに、いつも小さな満足を見つけていた。その指から、布が落ちる。


水面に小さく輪。


風はない。子供たちはまだ学校へ向かう時間前で、誰も水を跳ねさせていない。


「……おや」


彼は膝を伸ばし、水柱に目を伏せる。白い糸のようにまっすぐ立つはずのそれが、一瞬だけ身を崩す。制御され尽くしたはずの流れが、見えない掌で押されたかのように軌道を逸れた。老清掃人は胸元の護符を握り、「気のせいじゃない」と小声で確かめ、空へ目を上げる。


薄水色のガラスの天蓋――星屑が散った絹に似た滑りが、いつもなら朝の光にやわらかくきらめく。その内部に、黒い細線。


「あんた、どうした。顔色が」


近くの露店の主人が、果物籠を抱えたまま声をかける。老清掃人は手を伸ばして彼の肩を掴み、指先で空の一点を示した。


「あそこだ。見えるか」


「……いや、なにも――いや、待て。見える。筋だ、黒い筋が……」


細さは髪の毛の先のよう。しかし確かに在る。誰も触れられないはずの空に、初めて刻まれる傷。


「鐘だ」老人は息の隙間で言う。「鐘を鳴らせ」


露店主が固まる。「鐘? 時刻じゃない、まだ」


「警鐘だ!」老人は布を拾いもせず背を反らす。「警鐘を!」


声が広場へ流れ、露店主の視線が空へ引かれたまま、彼は隣の店へ叫ぶ。「おい! 鐘楼へ走れ!」


「どうしたの?」


買い物籠の女が足を止め、見上げ、指先から籠が滑り落ちる。果物が転がり、子供が拾おうとして母に手を引かれる。誰もが空を見る。細かった線は、二本、三本。老清掃人が護符ごしに掌の汗を感じた時、広場の片隅から固い靴音が走る。


「鐘楼へ誰か走れ!」


「もう走ってる!」


短い息のやり取り。そして、鐘は狂い始めた。


ガァン――ガァン――ガァン――


不規則な衝撃が青銅を震わせる。平時の優雅な時報とはまるで違う。鐘撞き役の手が震えている音だ。三度、四度、五度――数は乱れ、音は重なる。


「結界が裂ける!」

「子供を先に! 抱えて!」

「神殿の地下だ、急げ!」


通りごとに人が溢れ、靴を片方しか履いていない女が寝間着の老婆を引いて駆け、パン屋の親父は焼きたての一斤を抱えたまま道の真ん中で足を止め、次の瞬間また走る。子供が泣き、犬が吠え、馬車の馬が脚を振り上げ御者を振り落とす。


整列した街灯の列、季節ごとに植え替えられた花壇。整えられたものほど踏みにじられる速度は早い。街の線は、足音の乱れに従って崩れ、黒いものが空で広がる。


「見ろ、また」


誰かが指差し、何人もの首が同じ方向へ揺れた。不意に蜘蛛の巣のような模様。ヒビは天蓋全体へ素早く広がり、黒く、毒々しく、脈を打つみたいに太さを変える。交差点で薄片が剥がれた。紙吹雪のように軽いが、色は夜よりも深く、降る。


破片が花に触れれば、花は瞬時に落ちる。木の葉が静かに色を失い、石畳は触れた場所から黒く焦げる。


「……これは、何だ」


議事堂の階段に膝をついた白髭の老人が、書物からしか知らない言葉を吐く。「災いの息吹。書で読んだ通りの匂いがする」


「アレス様はどこだ!」


群衆の中から若い男の声。「あの方なら直す!」


「そうだ、あの結界が崩れるはずがない!」


「誰か呼べ、結界師様を!」


「あの塔、いつも光ってるのに……見ろ」


皆が塔の方角を仰ぐ。水晶の尖塔は光を失い、くすみ、青ざめている。塔は息を止めたかのようだ。主が深く眠っているのか、それとも――。


「塔が黙っている……」


誰かが言葉を落とす。


「なら、今は自分たちで動くしかない」


衛兵隊長ガロンが剣を掲げて通りに声を叩きつけた。「地下へ! 神殿の地下聖堂へ! 老人と子供が先だ! 押すな、押すな、走ると転ぶぞ!」


「隊長、こっちも詰まってます!」若い衛兵が振り返る。「角で押し合いが始まって――」


「隊を二つに割れ。片方は広場から回れ。お前は手を離すな」


ガロンは汗に塩の味を感じながら前へ出る。「大丈夫だ、順番だ。踏むな、踏むな!」


母親が泣き叫ぶ赤ん坊を抱え、その背に祖母が手を伸ばす。少年が妹の手を引き、妹は人形を落とし、屈んだ途端波に呑まれて姿が消える。


「ミナ! ミナ!」


少年が名前を裂けた声で何度も呼ぶ。ガロンは舌打ちして群衆の流れへ身体を滑らせ、人々の肩と肩の間を肘で割り、倒れた少女を抱き上げる。小さな腕は冷たく、人形の片腕はとれていた。


「兄ちゃんの所へ戻す。泣かないで、こっちを見ろ」


ガロンの腕で、少女の目が震え、涙が頬を伝う。彼は目線を空へ上げる。黒い網目がさらに濃く焼き付く。骨の奥で、音のない軋みが続く。巨大なものが内と外から押されているような――。


そして、空が呻いた。


ぐぉぉぉぉ……。


竜の咆哮でも、巨人の唸りでもない。もっと低く、皮膚の内側に氷を差し込まれる感触。人々は耳を塞ぐ。膝が崩れ、その場で笑い出す者さえいる。正気という線が滑る。


「……魔王」


誰かが喉の奥で形にする。息が言葉を押し出す。「復活する」


「嘘だ、伝承の話だろ」


「音が、胸に……」


「走れ、走れ!」


東区の市場で光が揺れたのはほぼ同時。結界の破片が麻布に触れ、黒い炎の糸が生まれる。普通の火とは違い、水をかければ色が濃くなる。井戸から汲んだ水が蒸発して冷たい匂いを返すだけだ。


「屋根を壊せ! 梁を落とせ!」


火消し組合の男たちが鳶口を振り、木材が割れる音、布が燃える臭い。彼らの背で別の破片が落ち、新しい炎が生まれる。


「水じゃ消えない! 砂は? 布で覆え!」


「覆ったら火が布を食った、見ろ!」


炎が生き物みたいに布の隙間から舌を伸ばす。街並みの規則は、延焼の速度が計算できるだけに、計算が恐怖を正確に告げた。


「半刻だ……半刻で東区が飲まれる」


火消し頭が煤だらけの顔で呟き、周囲の男が唇を噛む。


「うちの子が……!」


泣き声。誰かの子供。母親の名は煙の向こう側へ呑まれて見えない。火消し頭は鳶口を捨て、子供を抱いた。腕の中を震える小さな体が動いている。抱き上げたからといって、この子をどこへ連れていけばいい――その答えがない。


「隊長、外へ逃がすしか――」


「外は森だぞ」火消し頭は首を振る。「外なら死ぬ。ここでだって、わからんが……森よりはまだ」


アステリアの外は死の森。瘴気、魔獣、形を持たない呪い。結界がなければ人は一刻も持たない。逃げ場はない。整えられた空間の中で閉じ込められ、その空間ごとゆっくり潰される。


「神殿の地下へ! 扉を開けている!」


衛兵が声を張る。「押さないで!」


大通りの隅で、白髭の老人は若い僧と肩を寄せた。僧が書物を抱え、震える指でページを押さえる。


「師よ、記されている通りなのでしょうか」


「通りだ」老人は息を整える。「記述よりもひどい。臭いが濃い」


「アレス様は……」


「呼べ。だが塔の光を見たか。淡い。主が応えぬ時は、我々が時間を買うしかない」


「買うって、どうやって――」


「人を地下に落とすことだ。階段を広げろ」


塔の方角を見上げる人々の間に、不安と祈りが混ざる。水晶の尖塔は静かで、風が通っていないような顔。青に近い白い光が薄くなる。近くで見れば、硝子の表面に指先の冷たさが映るだろう。しかしここからはただ、色の調子が変わっただけに見える。


「……隊長、こっちで押し合いが」


ガロンは少女を兄に渡し、少年の額に手を置く。「しっかりしろ。妹のお守りになれ」


「はい……ありがとうございます」


ガロンは短く頷き、剣を鞘へ半分戻す。金属が革に擦れて、乾いた音がした。空はまた呻く。ぐぉぉぉぉ……。耳を塞いでいても届く。胸骨へ擦り付けられる音。


「笑ってるやつが出た」若い衛兵が低く言う。「目が空っぽだ」


「殴るな。縛れ。呼吸だけは守れ」


命令する声の後ろから、叫びが上がる。「魔王だ」「魔王が来る」「祈れ」祈る老人の指が数珠へ触れて、木の玉が小さな音を重ねる。


東区は燃え、西区では喧嘩が始まる。強面が誰かの肩を押し、押された方が怒鳴り、別の誰かが間に手を入れようとし、殴られ、手が引いた瞬間に他の手が伸びる。南区では老人たちが石段に膝をついて、祈りの言葉を口の中で転がす。


「神は見ておられる」


「見ているなら止めてくれ」


「あれは人の領分ではない」


「なら、なぜここに居た」


問答にならない問答。祈りは祈りになる前に煙へ混ざり、鐘の音はまだ続く。ガァン――ガァン――。


水晶の尖塔の最上階では、別の静けさがある。床板は夏でも冷たく、足の裏がそれを記憶している。アレスはベッドに横たわる。銀色の髪が枕へ流れ、睫毛が短く震え、その発端を見分けるのは難しい。深い眠りなのか、意識が途切れているのか――傍らの者にも断じる材料は少ない。


エララが膝をついている。竜姫の瞳は鱗のような虹彩を持ち、薄い光を自ら放す。窓の外へ視線を滑らせると、黒の網目の下で人々が蟻のように動くのが見える。彼女の聴覚は鐘を拾い、悲鳴を拾い、火の爆ぜる音まで拾う。


「……うるさいね」


息のような声。彼女はベッドの縁の木目を指先でなぞる。冷たい爪が木へ触れるたび、薄い霜が舞う。爪は望めば街を裂ける硬さを持っている。少し前なら、彼女はそれを迷わず使っただろう。アレスへ近づくものが煩わしかった頃は。


彼女は立ち上がるように腰を上げ、窓へ歩く。足音は静かなリズムを保つ。外では結界の天蓋が黒に沈み、ヒビの境目が軋むたび、部屋の空気も僅かに揺れる。


「あなたの手が描いたものだね、あれは」


振り返る。眠る結界師の顔へ視線を置く。汗が額の線をつたって耳の近くへ落ちる。彼の精神は結界と結ばれている。結界が破られるたび、彼はその裂け目を内側で感じる。だから彼女は眠りの布を厚くした。これ以上、その痛みに触れさせないために。


「アレス様、」と呼びかけかけて、彼女は一度唇を閉じる。呼び慣れた二文字を飲み込み、代わりに空気へ語る。


「君の街ね。君を呼ぶ声が足もとまで響いている」


ベッドの縁に座り直し、彼の手の甲へ指を置く。体温は低くも高くもなく、ただ、人間のそれだ。彼女は微笑む。その微笑みは音もなく、部屋の隅へ薄い氷の筋を走らせる。


「名前を呼ぶ声の多さを、君はどう扱ってきたんだろう」


窓の外で、ぴしり、と音。陶器が割れるような澄んだ響きが街を走る。今までのヒビとは質が違う。根幹へ手が届いた音だ。群衆の悲鳴が一段上がる。


「……時間が、ないね」


エララは囁く。目の奥に、迷いの影が滑り込む。今まで彼女を占めていた烈しい感情とは違うものだ。誰にも彼を近づけたくないという熱とは別の、手のひらへ落ちた温度。彼女は言葉ではなく息を吐く。吐いた息が冷え、ベッドの端で白くほどける。


「起こすべきかどうか、君に問いたいけれど」


彼女はそれを問わない。代わりに指先を彼のこめかみへ軽く置く。氷の薄膜が一瞬だけ光り、すぐ消える。眠りは深まる。彼女の肩がわずかに落ちるのだ。


「今は眠っていて。あれは痛い」


彼女の声は柔らかく、言葉の間に間を置く。言い終えると彼女は窓へ戻り、両の掌を硝子へ当てる。冷たさが皮膚を刺す。その向こうに、東区の煙、西区の騒ぎ、南区の祈りが繋がる。


「塔の明かりが薄い」下界で誰かが言う。「アレス様……お願いだ」


「神殿の扉、次の列まで空けろ!」ガロンの声。「階段で座るな、腰を止めると詰まる!」


「うちの酪屋、燃えた!」


「こどもが見つからない!」


「ここを離れると、森へ出るんだぞ!」


「森は駄目だ!」


言葉が石にぶつかって跳ね返り、また言葉にぶつかる。鐘楼の鐘は回数を数えるのをやめ、ただ鳴る。ガァン――ガァン――。火の爆ぜる音は乾いた破裂の連続で、煙の甘い匂いが鼻へ貼り付く。砂を投げても、炎は砂を食べる。


「隊長、腕が……」


「冷水に漬けろ。井戸の水が駄目なら、地下へ走れ。聖堂の石は冷たい。体をそこで冷ますんだ」


「聖堂に入れてくれるのか」


「今は誰でも入れる。扉は開けっぱなしだ」


祈りの場が避難の場になる。南区では老人たちが祈る。


「主よ、息を一つ止めてください」


「止まらないなら、わしらの心を軽く」


「軽くするな、重くして逃げる力を」


祈りは揺れる。言葉の形は同じでも、声の重さが違う。誰もが空の亀裂を見て、その亀裂がこちらへ降りて来るのか喉の奥で問う。


「アレス様は……」若い僧が白髭の老人へ言う。「起きられるでしょうか」


「起きられる。起きられるが、今ではないかもしれない」


「では、どうすれば」


「時間を稼ぐ。階段だ」


白髭の老人はそこから動かない。目は空へ、指は数珠へ。数珠の玉が汗で少し滑る。滑った玉が音を立てる。


水晶の尖塔の上で、エララは目を閉じる。まぶたの裏に黒い網が映り、彼女の耳へ空の唸りと鐘の音が同時に届く。彼女は薄く笑う。笑みは短く、冷たい。部屋の隅に置かれた水差しの水面が凍り、その氷にひとつ、ひびが走る。彼女は気にしない。


「君に聞かれたい話題が山ほどあるのに」


言葉を床へ落とす。拾う者はいない。アレスの呼吸だけが、部屋の空気を少し動かす。彼女はその動きへ耳を寄せる。銀の髪が光を吸い、少しだけ返す。睫毛の端がわずかに震える。肌の色は淡く、血の流れは静か。彼女はその静けさを保持する側になることを選ぶ。


「アレス様、起きないで」


今回は呼びかけの名を使った。自分の言葉に自分で頷く。頷きの途中で外からまた、音。


ぴしり。


空の根元の何かがさらに割れた。部屋の硝子がわずかに鳴り、床板の下で冷たいものが走る。彼女は片方の手をすっと上げる。指の間から薄い氷霧が漏れる。微笑みは薄いまま。視線は窓の向こうの街へ置かれ、心はベッドの上へ。


下界の声は続く。「東区がだめだ」「西区からこっちへ来るな」「南は祈りだ」「神官が扉を開けた」「押すな」「泣くな」「名前を呼べ」「ここだ」「こっちだ」


「ほら、ここにいて」「手を握れ」「大丈夫だ」「息をしてる」「目を開けて」


ガロンの声が、群衆の多言の中でも輪郭を持つ。「老人と子供が先だ。誰か、灯りを持て。火が来る前に先へ進め」


「隊長、灯りなんて――」


「火に飲まれる前に足元を見せるんだ。踏むな」


火消し組合の男が子供を抱いて走る。「泣くな、ここだ。ここで待つ。待てば扉だ。扉の向こうは石だ。石は冷たいぞ」


「冷たいの?」


「冷たいのが今はいい」


黒い炎が笑っているように見える、と誰かが言い、別の誰かが「炎が笑うか」と返す。返しながら走る。声を投げ、受け取り、また投げる。奇妙な均衡は保たれている。ほんの少しの間だけ。


水晶の尖塔の部屋では、エララの視線がアレスの指へ移る。指は美しい線を描いている。彼女はその指先に自分の指先を重ねる。触れる。離す。触れる。離す。何度か同じ動作を繰り返し、最後に手を置いたまま彼女は目を閉じる。


「君がこの街を描いた時、何を考えたの」


密やかな問い。彼女の指の間から冷たいものが漏れ出し、床の上で薄い模様を作る。模様は瞬時に消える。彼女は足先でその痕を確かめ、指先で空の向こうをなぞる。


「君の目で見れば美しい。彼らの目でも美しい。私は……」


言いかけて、言葉を滑らせる。滑らせた先に笑いがあり、その笑いは誰に向けたものでもない。彼女はゆっくり立ち上がる。部屋の空気が彼女の動きを見守るように少し沈む。


「起きたら叱っていいよ。今は眠って」


彼女の声が消える頃、遠くで新しい音。


ど、く、ん。


音は深く、重い。心臓の鼓動が結界越しにまで届く。街のすべての胸が同じタイミングでぴくりと跳ねる。老人も子供も、走る足も、祈る唇も、皆が一瞬だけ動きを失う。


ど、く、ん。


「聞こえたか」ガロンが言う。「走れ。階段まで」


「聞こえた」


「聞こえた」


複数の声が重なり、重なったまま動く。階段へ身体が流れ、石が冷たさを返す。冷たさは今だけ味方だ。祈りはまだ続く。数珠の音が弱く混ざる。


水晶の尖塔の上で、エララは目を眇める。耳が次の音を待つ間、彼女はアレスの額に手をやり、何も言わない。息だけが動く。彼女の手は冷たく、彼の肌は温い。重なった箇所で、その違いが小さな世界を作る。彼女はその世界を壊さない。


ど、く、ん。


遠い森の最も深い場所で、心臓が鼓動した。復活は形になりつつある。障壁は軋み、街は押し合い、祈りは途切れず、鐘楼は鳴りやまず、炎は笑ったように見え、涙は乾かない。扉は開けられ、石は冷たい。


この庭は、もうすぐ、終わろうとしている。

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