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優しいクワガタ
俺は堂堂と屋敷に入った。
堂堂としていたのは理由がある。
確信していたのだ、ここには誰も住んでいないだろうと。
明らかに何十年は人が住んでなかっただろうと思われ、ぼろ屋敷であった。
俺はこの大きな屋敷を歩いて探した。
勿論、布団がある部屋を探していたのだが、見つけた部屋は布団があったが、布団には誰かが寝ていた。
そう、これが少女との出会い出会った。
少女は誰かから連れられて来たのだろう。手と足にきつくロープで縛りつけられ身動きが出来ないようにさせられていた。 しかも、衣服は着ていなかった。
俺は寝ている少女に話かけた。
大丈夫か?
少女は目を閉じたまま返事した。
私、家に帰りたい。早くしないとあいつらの中間が戻って来ちゃうの お願い助けて!
俺は返事を返す前に落ちてたタオルを掴み、それを少女をくるませ、6本の足でしっかり抱くように掴み空へと飛んだ。
できるだけ遠くに、そして見つからない所へ。
少女は何か喋っていたが、俺は無視して飛び続けた。
少し離れた所に公園があり、その隣に林があった。
そこに下り立ち俺はやっと少女に話かけた。
びっくりさせてごめんね 俺、見た目クワガタだけど元は人間なんだ。
少女は逃げ出すと思ったがそうしなかった。
笑顔でありがとうクワガタさん と言ったのだ。




