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<EP_027> 世界の果て

「なんだ、ここは!?」

通り抜けた先で、超硬チタン合金の上に降り立つ。

今までと逆さまに立つことになるのだが、そんなことは些細なことだった。

見上げたジェイムズの目には光が格子状に走っている空が広がっていた。

「まるで、ホログラムデッキじゃないか……」

ジェイムズは、そんな感想を抱く。

遠くに小さな白い柱が天井に向かって伸びているのが見えた。

(あれが、世界の終点……)

ジェイムズは柱へと歩き出した。


柱は半透明のチューブのように天井に向かって伸びている。

ジェイムズがチューブに触るとチューブの一角が開き、チューブの内部が光った。

チューブに入ると、チューブが閉まり、床が上昇していく。

下を見ると大きなキューブが見えた。


(これが、俺が生きていた世界……)

世界が作り物であったことに改めて驚くとともに、ジェイムズは天井を見上げた。

天井を突き抜け上昇が止まると、再びチューブの一角が開き、目の前には銀色に鈍く光るハッチ。

(ここが終点。この先には何があるんだ)

ハッチは触れると微かな音ともに開いた。


「な、なんだここは!」

ハッチの外に出たジェイムズを迎えたのは、漆黒の闇と荒野だけ。

天を仰ぐと、巨大な水の星が見える。

巨大な惑星を見た瞬間、フラッシュバックが起こった。


点滅する非常灯が照らす薄暗いブリッジでジェイムズは目を覚ます。

首を回して見渡すと、ブリッジ内のいたるところで火花が飛びかっており、ブリッジ内には鉄の臭いと硝煙、ゴムの焼ける臭い。

メチャメチャになった操縦コンソール付近にはデスタ少佐、ヴォーグ中佐が倒れており、その全身は焼けただれている。

隣にはラフォーン中尉が倒れており、首にコンソールから飛んだ破片が突き刺さっていた。

艦長席に座っているリカルドは微動だにしていなかったが、良くみるとリカルドには首が無く、リカルドの首は目の前に転がっていた。


ジェイムズが凄惨な状況に顔を引き攣らせていると、3つの光る球がブリッジ内に現れた。

光球は、会話するかのように集まる。

光球の一つがジェイムズに気づいたように近づいてくると、光球は二足歩行の人型へと変化する。

光の人間の手が伸びてきたところでジェイムズの意識は再びブラックアウトした。


フラッシュバックが収まり、ジェイムズは再び見知らぬ惑星を見つめる。

「そうか、全てを思い出した。スター・エンデバーは天の川銀河の中心部に向かって探索を進めていた。その途中でハビタブル・ゾーンに位置する、この惑星を発見して調査のために近づいたんだ。そして、惑星に近づくと見知らぬ機影が接近してきて、俺たちの船は動けなくなったんだ」


近づいてくる謎の機影からビームが発射されると、それまで順調に動いていたスター・エンデバーは動きが取れなくなった。

舵は利かず、エンジンは動いているのに、反対方向の敵機影へと引き込まれていく。

リカルドはエンジンをフルパワーにして脱出しようとするが、ラフォーンやジェイムズがどれだけエンジンの出力を上げようとしても、振り切ることはできなかった。

エンジンは臨界に達し、敵機影の引っ張る力と脱出しようとする力に耐えきれなくなって爆発を起こした。

ブリッジにラフォーンとジェイムズが集まっている時、敵機影からのトラクタービームが強化され、やがてブリッジ内で爆発が起きたのだ。


「そうだ……あの爆発で乗組員は全員死亡。俺だけが生き残ってしまったんだ。しかし、ここはいったいどこなんだ」

頭上に輝く惑星と周囲の荒野を見渡しながら呆然と立ち尽くすジェイムズに背後から声がかけられる。

「ゼロ。全てを思い出してしまったのね」

そこには、ほのかに輝くアリスがいた。

アリスはいつものように微笑みを浮かべて、じっとジェイムズを見ている。

「アリス……?いや、違う。お前は誰だ!」

アリスの姿をした者はジェイムズの声に眉をハの字に動かした。

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