氷の魔鉱石7
日の出から少し経った頃、門から来客を知らせる鐘の音が響いた。
契約農家の配達がいつも通りの時間にやってきたのだ。働き者め。
門を開けると、契約農家で働いている少年が笑顔で立っていた。
「おはようございます。今日の分のミルクと卵をお持ちしました」
「おはよう、ダミアン。随分と元気だな」
「今日は休みなんです。この配達が終わったら首都に行って久々に友人と会う予定です」
「あら、それは楽しみね」
卵を受け取ろうと近づくと、ダミアンがふと首を傾げた。
「お二人とも何だか今日は元気がないですね。大丈夫ですか?」
「ええ、ちょっと寝不足なだけよ。ありがとう」
「昨夜はミホが寝かせてくれなかったもんでな」
シヴァの言葉にダミアンが顔を赤くした。
(・・・絶対変な想像された)
夫婦になったと言っても、私達はまだ体の関係を持っていない。
毎日クタクタになるまで働いているし、何よりまだ心の整理がついていないから。
「ちょっと、誤解を招くような言い方しないでよ。昨夜は色々あって首都まで行ってたの。さっき帰ってきたばかりなのよ」
「ああ、そうだったんですか。大変でしたね」
「ああ。それで今から休むつもりだ。悪いが明日の配達はキャンセルだ。明後日からまた頼む」
「わかりました。それじゃ、失礼します」
卵とミルクを無事に回収すると、私達は家に帰ってベッドに倒れ込んだ。




