AC STORY
どこかの会議室。
眼鏡の男性「試験戦闘の突破率は?」
半眼の女性「半分程です」
眼鏡の男性「それは多いな。さすがは熟練者たちと言えるか」
半眼の女性「はい。こちらの想定以上でした」
二人の会話の直後に、白衣の男性が入室してきた。
眼鏡の男性「彼らはどうだ」
白衣の男性「容体は安定しています」
眼鏡の男性「そうか。では今回で、Tルートに乗った者はいるか」
半眼の女性「3名います」
眼鏡の男性「ほう。3名もいるのか」
半眼の女性「はい」
白衣の男性が席に座る。
白衣の男性「23番。51番。96番でしょうかね?」
半眼の女性「そうです。よくお分かりで先生」
白衣の男性「まあ。それが私のお仕事ですからね」
眼鏡の男性「どういうルートを辿ったんだ?」
半眼の女性が手元の資料をめくった。
半眼の女性「23番と51番は天才型でした。三ルートを辿らずに、試験突破したので、Tルート継続であります」
眼鏡の男性「そうか。ん、96番は? 天才型ではないのか」
半眼の女性「はい。それが・・・」
眼鏡の男性「なにかあったのか?」
半眼の女性「はい。T3ルートを進んでいるらしく。とんでもない状態です」
眼鏡の男性が席から勢いよく立ち上がった。テーブルの足に膝を打つ。
眼鏡の男性「いてっ!? あ、あのルートを進んでいるだと」
半眼の女性「はい。世にも珍しいルートを見つけています」
眼鏡の男性「まさか、96番は知っていたのか。黄龍麒麟拳の存在を。あれは我が社が、世界を構築した際に作った秘拳・・・それにこの時点で魔王にも会ったわけだな」
半眼の女性「はい。三ルート飛ばしから彼女を見つける。T3ルートの王道でした。それにあの娘にも会っていますよ。最難関試験にも挑戦し、そして勝ちました」
眼鏡の男性「馬鹿な。どうやって見つけたんだ。あのルートはほとんど見つけられないはず!? ま。まさかの出来事だな」
眼鏡の男性の膝の痛みが薄まると、会議室の扉が開いた。
明るい女性「はいはい。うちが来ましたよ」
眼鏡の男性「遅い! 会議は始まっているんだぞ」
明るい女性「ごめんね。資料を作ってたから、遅れちゃった。許してちょ。てへ!」
眼鏡の男性「ちっ」
明るい女性「舌打ちは勘弁。これ見て機嫌直してよ」
明るい女性が資料集を提出した。
眼鏡の男性「これは?」
明るい女性「かねてよりの配信です」
眼鏡の男性「なに? こんなに早くに放送システムを構築したのか」
明るい女性「うん。先生。容体は大丈夫そうなんですよね」
白衣の男性「今のところは無事です」
明るい女性「なら事故がないのなら、配信しましょう。遂に開かれる禁断の扉! 的な宣伝をしますんで」
明るい女性は自分の席には座らずに立ち続ける。両手を広げて楽しそうにしている。
眼鏡の男性「・・・そうだな。様子を窺いつつ、その計画も始めるとしよう。我々も新たなステージに進もうか」
眼鏡の男性の言葉に、全員が頷いた。




