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アレキサンダーは力之助の背中をポンッと軽く叩いて歯を剥いてニヤリとしてみせました。
力之助は桃太郎たちに
「俺たちは田畑の中にある広場に祠がある。そこにカエル妖怪のビスマルクはいるのだ」
と言いました。
「ビスマルク。ずいぶん立派な名前だ」
桃太郎は感心しました。
「ビスマルクは巨大なカエルで、人間のように二本足で歩くんだ。槍を持っている。そして妖術を使う。雨雲をぶつけてきたり、口から凄い勢いの水鉄砲も撃ってきたりするのだ。本当に恐ろしい奴だ」
力之助は表情を曇らせながら言いました。
桃太郎たちは妖怪のいる祠に到着しました。
田畑に囲まれた広場に、村人たちによって作られた小さな祠がありました。その祠の前にカエル妖怪のビスマルクはいたのです。
ビスマルクは地面にムシロを敷いた上に胡座をかいて座っていました。彼の目の前にはおにぎりや団子や焼き魚や煮物などなど、たくさんの食べ物が置かれています。ビスマルクは食欲旺盛にそれらをパクパクと食べていました。
ビスマルクの胸の辺りに丸い小さな鏡が紐でさげられていました。それこそが村人達がビスマルクを宿らせてしまった鏡です。
力之助はビスマルクに
「ビスマルク!お前の悪事もこれまでだ!ここにいらっしゃる桃太郎さん達がお前を懲らしめてやる!いや、ぶっつぶす!粉々にしてやる!」
と大声で言いました。そして、言い終わるなりくるりと踵を返して逃げ出したのです。他の村人たちも一緒に逃げました。彼らは離れた場所まで行き、遠巻きにこちらを見ています。




