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ナクラは静かに桃太郎の右手を両手で取って握りしめました。ベルナドットは桃太郎の足にぺったりひっつきましたし、アレキサンダーは桃太郎の背中をさすり、コペルニクスは桃太郎の肩にとまって頭に優しく体をすりつけました。
「優しくされると、逆にどうしていいかわからなくなる・・・」
桃太郎は震えました。
アレキサンダーは歯をむいてニヤリと笑顔になりました。
桃太郎一行は街道を進みました。やがて向こうに田畑と粗末な家々が見えました。桃太郎は地図を確認して
「この村を過ぎたらしばらく何もないみたい」
と言いました。
「あまり長く人目に触れるのは避けたい。さっさと通り過ぎて山で野宿をしよう」
ナクラが言いました。
桃太郎たちは村に到着しました。
桃太郎たちが左右に田畑を見ながら村の中に進んでいくと、向こうから数人の男達がこちらに足早にやって来るのが見えました。そして男達は桃太郎たちの目の前まで来ると、行く手を阻むように立ちはだかりました。
「なんだ!?」
桃太郎はいつでもバールを取り出せるように柄を握りました。ナクラも背中の金棒の柄に手をかけています。
「まってくれ!俺たちはこの村の者だ。あんたたち、兵法者と山伏なんだろう?」
男達の一人が進み出て言いました。彼はこの村の若者で、小太りで愛嬌のある丸い顔をしています。
桃太郎はナクラと視線を交わしてから
「そうだが?」
と男達を見回しました。どの男も武器は手にしておらず、確かにただの村人の様です。




