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「シェリーといい鬼といい、もしかしたらお前は特別な役目を御仏から授かっているのかもしれない」
喜一は微笑しながら弟子の不思議を面白がりました。そして彼は桃太郎をそこに待たせると僧坊に行って、小さな布袋と筒状に丸めた紙を一枚持ってきました。
「少しだが路銀だ。旅の足しにすると良い。あとこれは街道をかいた地図だ」
喜一は布袋を桃太郎に渡しました。そして地図を広げました。地図にはいくつもの街道が記され、何かの印や町の名前などが書き込まれていました。
「この線が街道を示している。丸印は町、大きな丸は大きな町で、小さな丸は小さな町や村だ。鬼の少年はきっとこの海沿いの街道を来たのだろう。だが騒ぎを起こしたとなると、この道は危ない。奉行所も関所も多いからな。こちらの山沿いを行くのがいい。バツ印が関所だ。関所の番人にはお金を渡しなさい。この地図もやろう」
喜一は桃太郎に地図も渡しました。桃太郎は地図を見て
「もし関所で怪しまれたら?」
と聞きました。
「その時はあれやこれやとごまかすか…」
喜一はいったん言葉を止めてからニヤリとして
「力づくで強行突破さ」
と言いました。
「ではその時にはこの悪魔の武器で番人どもを打ち倒しましょう」
桃太郎はバールを喜一に見せました。
喜一はバールを手に取って
「釘抜きだな」
と言いました。
「お師匠、違います。これはバアル。悪魔の王の名前を冠した恐るべきウェポンです」
桃太郎は言いました。




