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「じゃあ今すぐ大人になって!」
桃太郎はナクラに要求しました。
これにナクラは情けない顔になって
「それが出来たら俺はここにいない!俺と同い年の奴らはみんな角が生え代わって大人になった。なのに俺はずっと子供のままだ。みんなは俺を頭領の息子のボンボンだから甘ったれて、いつまでも子供でいるのだとバカにする。俺は悔しくて、鬼に悪さをする人間を懲らしめてやれば大人になれるだろうと思って、ここまで来たんだ」
と言いました。
「鬼に悪さをする人間がいるのですか?」
コペルニクスが聞きました。
「そうだ。鬼ヶ島と海を挟んで隣り合う国の武将、南条と言うやつだ。アイツの家来が俺たちの船を攻撃したり作物を奪ったりする。だから南条を懲らしめるためにここまで来たのだ。そうすれば悪さも止めさせることができるし、俺も大人になれると思って。だけど南条の屋敷に忍び込んだまでは良かったが、変な妖怪に邪魔されたんだ」
とナクラは説明しました。
「おのれ人間!環境破壊のみならず鬼たちをも困らせていたとは!」
桃太郎は両手の拳をブンブン振って怒りました。泣き顔があらわになっていますが、もう桃太郎自身も気にしてはいられなかったのです。
「俺は南条襲撃に失敗してお尋ね者になってしまった。国に戻りたいが簡単に帰れそうも無い」
ナクラは素直に身の上を語りました。
コペルニクスは羽で顎をなでながら
「ふむう。事情は分かりましたが、悪者をやっつけるのとナクラが大人になるのは別問題のような気がします。だって他の鬼の子たちは人間と戦わなくとも大人になっているのですよね?」
と言いました。




