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山小屋の中、シェリーが自分の病気の事をみんなに話しました。
「そうか。病気を治すために大陸から来たんだな」
とナクラは言いました。
「うん。パパとママはわたしの病気を治すために、何もかも捨ててこの国に来たの。鬼の角から作られる薬、鬼の妙薬がわたしの病気を治すことができるからよ」
シェリーは言いました。
桃太郎は両手で自分の顔を覆い隠しています。彼の肩が時々、しゃくりあげられました。
「桃ちゃん、泣いてるのか?」
アレキサンダーが桃太郎に聞きました。
「泣いてませんけど?僕は生まれてから一度も泣いたこととかありませんけど?顔面を防御する練習をしているだけですけど?」
桃太郎は強がりました。
「いやいや、生まれた時くらいは泣くだろうよ」
アレキサンダーはあきれました。
「誰かの為に涙を流す。美しいことだと思いますけどね」
コペルニクスが言いました。
「僕は怖いことがあったらすぐ泣いちゃうよ。だって怖いんだもの」
ベルナドットは無意味に泣きました。
「泣いてないったら・・・」
桃太郎は顔を左手だけ顔に残したまま、右手をナクラに伸ばしました。泣き顔が半分覗いています。
「あなたの、角を、くださぁい」
と桃太郎は涙声で言いました。
ナクラは慌てて
「ちょっと待って!すまぬ、鬼の角は無理やり引っこ抜くことはできない。そんなことをしたら鬼は死んでしまう。鬼は大人になるときに角が生え代わる。だから俺たちは生え代わりで抜けた角を薬として大事に取ってあるんだ。俺のはまだ生え代わらないのだ」
と言いました。




