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翌朝。
桃太郎たちは朝からみんなで都の端の町に出かけました。町に着いたころにはお昼近くになっていました。街道は大勢の人が行き交い、立ち並んだ商店からは呼び込みの声が飛んでいます。
シェリーは体の色を薄く薄く、透明に近いほどにしてしまって、人々から見えないようにしています。
「ずいぶん器用なことができるな」
と桃太郎が感心しました。
「うん、透明少女。これでほとんどの人にはわたしが見えないんだよ。和尚さんには見つかっちゃったけどね」
シェリーが言いました。
「じゃあ始めるか」
とアレキサンダーがギターを取り出し、ジャカジャカと鳴らし始めました。それに合わせてコペルニクスが羽を振って踊り、べルナドットもぴょんぴょんステップを踏みました。
猿が楽器を弾き犬や雉が踊るのを人々は面白がって眺めました。
桃太郎はアレキサンダーの前にお椀を置いて
「さあさあ皆さんお立合い!お猿のアレキサンダーによる路上ライブです!」
と呼び込みをしました。
アレキサンダーがギターを弾き終えると観衆がお椀におひねりの小銭を入れてくれました。アレキサンダーは得意な気分で歯を剥いてニヤリとしました。そして次の曲、次の曲とギターをかき鳴らしました。
「くくく・・・自分たちを滅ぼすのに使われる軍資金を自分たちで支払うとはな。これはアイロニーに満ちた喜劇としか言い様がない」
桃太郎は昏い微笑みをその顔に浮かべました。そんな桃太郎に透明のシェリーはあきれ顔です。




