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桃太郎はへとへとに疲れて地面に座り込むと、そのまま後ろに寝っ転がり大の字になりました。
ご飯、と聞いて動物たちが集まりました。喜一は僧坊に行くと饅頭をいくつも持って戻ってきました。そしてみんなで本堂の中で饅頭を食べました。シェリーは幽霊だからご飯を食べないので、ポルターガイストで木魚をポコポコ鳴らしたりおりんをチーンと鳴らしたりして遊んでいました。
剣術訓練でへとへとに疲れていた桃太郎は
「少しお昼寝」
と言って寝てしまいました。動物たちも桃太郎の周りに集まって一緒にお昼しました。
喜一は胡坐をかいて湯呑でお湯を飲みながら
「パパとママはシェリーの病気が治るように頑張っているよ」
とシェリーに言いました。シェリーは喜一の正面に可愛らしく横座りしています。
「和尚さんがパパを将軍様に紹介してくれたんですね」
「将軍様がまだ少年だった頃、ワシが剣術を教えてあげたのだ。だから桃太郎は将軍様の弟弟子ということになる」
「和尚さんは凄いですね」
「まさか弟子が将軍様になるとはワシも思わなかったがね。縁というのは不思議なものだ」
喜一は湯呑を床に置いて、シェリーを見つめると
「パパとママに伝えたいことはあるかね?ワシが代わりに話してあげるが」
と言いました。
シェリーは少し考えてから首を横に振りました。
「今は、なにも。こうして魂が体から離れているのを知ったらパパとママは悲しんでしまう。だってこれは、良くない状態だから」
「君はとても賢い女の子だ」
「前はもっと夢を見ているみたいにぼんやりだったのに、幽霊でいることに少しずつ慣れてしまって、今は頭がはっきりしていて…わたし…」
シェリーの気持ちが暗い、悲しい方向へ行こうとしているのを喜一は遮るように
「シェリーの病気が治るよう、ワシも御仏にお祈りをしよう」
と優しい顔で言いました。




