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ももレヴォ  ~桃太郎が世界に対し革命を目論むお話~  作者: 有限よしみ


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9-9

べルナドットはショックを受けて思わず木の枝を口から落としました。

「ごめんね。でも明日になったら遊んであげるから。もう遅いから、わたしおうちに帰るね」

シェリーは優しくべルナドットを撫でてから山小屋を出て行きました。桃太郎たちも眠ることにしました。

囲炉裏にわずかに残った火種が山小屋の中を少しだけ照らしています。動物たちはスヤスヤと眠っていました。

桃太郎は一人、眠れずにいました。桃太郎は仰向けに天井を見ながら、今朝の出来事を思い出しました。それはべルナドットがシェリーに「シェリーは桃ちゃんのお母さんみたいだね」と言った時の事です。桃太郎は天井に向かって両手を伸ばし、何かを抱き寄せるような仕草をしました。でもそこには何もありませんし誰もいませんでした。桃太郎の両腕はただ、自分の体に掛けているムシロを虚しく抱きしめました。

山小屋の外ではお月様が優しく世界を照らしています。山小屋のすぐそばで、美しい着物を着た女性が立っていました。彼女の体は半透明に透けています。その女性は幽霊でした。幽霊の女性は目を瞑って両手を合わせお祈りをしていました。そのそばでシェリーは静かに彼女を見上げて悲しそうな顔をしています。

幽霊の女性は目を開くとシェリーに優しく微笑みかけました。

「シェリーさん、いつもありがとう。あなたと動物たちがいてくれるから、桃太郎は寂しい思いをしないでいられるのです」

幽霊の女性が言いました。

シェリーは悲しい顔のまま黙って頷くのでした。



第9話 おわり

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