7-3
動物たちはシェリーの音楽が面白かったので桃太郎を中心にして周りを踊り歩きながら
「らん、らん、らん、オーレ!らん、らん、らん、オーレ!」
と一緒に歌いました。
桃太郎も立ち上がって動物たちと一緒に踊りながら歌いました。
一通り歌と踊りが終わると桃太郎がみんなに
「では今日は川の上流に、巨大な桃の木を探しに行こうと思います」
と言いました。
「うーん、しょうがないなぁ」
シェリーは桃太郎の考えが変わらなかったのがちょっと残念でした。
こうしてみんなで山を下りて麓の川に行きました。
川は都がある方向から流れてきます。
桃太郎たちは川沿いの道を上流に上がっていきました。
べルナドットの背中に乗ったコペルニクスが
「もし桃の木を見つけたとして、いったいどうするのですか?」
と桃太郎に聞きました。
「僕のお母さんは桃なので桃の木はお婆ちゃんだろうと想定される。だから孫の生存報告をするのだ」
桃太郎は言いました。
桃太郎たちはかつて橋が架かっていたところまでたどり着きました。その橋の跡の残された親柱の隣に、僧侶らしき体の大きなの男が立っています。背中に薙刀を背負ったその僧侶は典成でした。
典成は川に向かって両手を合わせ目をつむり祈りを捧げていました。
桃太郎は仲間を振り返って
「僕があのお坊さんに、この辺りに桃の木がないか聞いてみよう。みんなはここで待ってて。相手はお坊さんだから、うっかりシェリーが成仏させられてしまうと大変だ」
と言いました。
「そうね、わかった」
シェリーは頷きました。
「本来成仏は良いことなのですけどね」
コペルニクスがあきれたように言いました。




