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ももレヴォ  ~桃太郎が世界に対し革命を目論むお話~  作者: 有限よしみ


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21-2

「あっ。ナクラちゃん怪我してる」

シェリーがナクラの腕にひっかき傷があるのを見つけました。血がにじんでいます。アレキサンダーによってできたひっかき傷に違いありません。

「我にまかせるのじゃ」

ラミアはナクラの傷に両方の手のひらを向けると

「治癒」

と妖術を使いました。すると、ラミアの手のひらから小さなピンク色の蛇が現れるとナクラの傷口に飛び移りました。ピンク蛇は雪が溶けるようにナクラの体の中へ消えていきました。すると傷口のあたりがうっすら光りながらみるみると塞がって、あっという間に治ってしまったのです。

「怪我を治す妖術か。これはすごいな」

ナクラは傷があったところを撫でながら驚きました。

ラミアはナクラにもっと褒めて欲しくて体をぴったりとくっつけました。ナクラは恥ずかしくなってしまい

「ラミア、みんながいる前で…」

と戸惑いました。シェリーとアレキサンダーがニヤリとしました。


桃太郎たちは街道を進み、やがて大きな川にぶつかりました。道は川の流れに沿って下っています。さらに進むと、向こう岸へ渡る長い橋にたどり着きました。

「こんな長い橋を造るのではずいぶん大変だっただろう」

ナクラが橋を渡りながら感心しました。

桃太郎が橋から川の穏やかな流れを見下ろした、その時でした。

桃太郎の視界を青と黒と白い泡と小さな桃色の点たちが入り乱れる渦巻きの光景が支配しました。それは旅立つ前に都近くの川で体験しためまいと同じでした。体をふらつかせた桃太郎をナクラが支えました。

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