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「なるほど。シェリーはとても賢い女の子です。そうであれば盗賊達の心を屈服させねばなりません。みんなで一芝居うちましょう」
とコペルニクスが言いました。
「望むところだ。人間達の心が折れる音こそ僕の子守歌なのだ」
桃太郎が昏い笑顔で応えました。
「桃ちゃん、そのような悪い心持ちでいることは、ドブです」
シェリーが言いました。
桃太郎の心がちょっとだけポキンと折れました。
やがて夜の帳が下りてあたりは薄暗くなりました。
廃寺の中の囲炉裏が障子に盗賊たちの影を映しています。
盗賊たちが酒を飲み食事を食べながら泥棒の打ち合わせをしていました。
「小さな村だからたいしたお宝はないだろうな」
「だが米もお酒も床板の下に隠しているはずだ。あいつらはいつでもそうするのさ」
「田舎者どもは用心がなってない。俺たちも仕事がやりやすいってもんだ」
盗賊達が声を立てて笑いました。その時、不意に障子の向こうに怪しい影が現れました。それは奇妙な姿で、盗賊達も見たことがない生き物の影です。
ジャーンッ!
そして、今度は盗賊達が聞いたことの無い奇妙な音が鳴りました。
「あれはいったい何だ!?」
盗賊の一人が言いました。
障子の向こうではベルナドットの上にアレキサンダーアレキサンダーの頭にコペルニクスが乗っかっています。そしてアレキサンダーは得意のギターをかき鳴らしているのです。
「化け物だ!」
先ほどとは別の盗賊が悲鳴を上げました。他の盗賊達も怯えてオロオロとお互いの顔を見合わせました。
「ええい、化け物などいるものか!」
最初に影を見つけた盗賊が勇気を振り絞って障子を開けました。そこには当然、ベルナドットに乗ったアレキサンダーと、アレキサンダーに乗ったコペルニクスがいました。盗賊が動物たちを発見した瞬間、コペルニクスが
「スカイハイ!」
と合図を送りました。それに合わせて彼らの背後に隠れていたラミアがアレキサンダーを抱き上げました。そしてラミアは蛇の胴体ぐんと空に向かって伸び上がらせたのです。アレキサンダーとコペルニクスはすっかり盗賊を見下ろす格好になりました。




