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夫婦の会話を聞きながら桃太郎たちは進みました。この後、桃太郎たちは戸惑うことになりました。村のあちこちから
「あれれ、あたしの手拭いが見つからないよ」「おい!俺の手拭いをどこへやった!?」「畑仕事へ行こうってのに手拭いが無いじゃないか!」
と、手拭いを見失った人々の声が聞こえたからです。
ナクラが
「まさかピーチ・ザ・セカンドが人々の手拭いを盗んだのか?」
と小声で言いました。
「馬鹿を言うな。彼は世界を股にかける大泥棒だ。田舎者の手拭いなどチンケな物を盗むわけ無いだろ」
桃太郎は唇をとがらせました。
シェリーが追い打ちをかけるように悲しそうな顔で
「桃ちゃん。人の物を盗むのはとても良くないことなの。それはまさにドブの行為。可愛らしい桃ちゃんにふさわしくないわ」
と桃太郎がクロであること前提の発言をしました。
「言っておくが君たちが思っている以上に僕のハートは傷つきやすいのだ。発言に気をつけたまえ」
桃太郎が抗議すると、アレキサンダーが嬉しそうに歯を剥いてニヤリとしながら桃太郎の背中を撫でました。
桃太郎たちは村を抜け、街道を少し進みました。すると、彼らは先ほどの手拭い盗難騒ぎの核心と思われるものに出くわしました。
街道の脇にある大きな岩の上に、それはいたのです。
「あっ!猫ちゃん!」
シェリーが言いました。街道の脇にある岩の上に猫が一匹、気怠そうに足を投げ出して腰掛けているのです。猫は手拭いをほっかむりに頭に被っていました。




