19-14
ナクラはドギマギして次の言葉を一生懸命に考えました。鼻から息を吸って
「ラミア。俺はお前が…」
と、何かを伝えようとしました。でもその思いは喉の下で止まったきり上がってこないのです。
ベルナドットは首を傾げながら、アレキサンダーはニヤリとしながら、コペルニクスは注意深くナクラの言葉に耳を傾けながら、それぞれ成り行きを見守りました。
ナクラは、言葉に詰まったままラミアを見つめるばかりです。桃太郎もシェリーも動物たちも、ナクラの次のプロポーズを待ちました。ですが、ラミアはそれを待たずして、もう出来上がってしまいました。彼女は勝利を確信して両手を天に向かって突き上げたのです。
この瞬間、シェリーは飛ぶように移動してラミアの横に行きました。
「ラミアちゃん、今までのプロポーズを受けてはダメよ!」
シェリーは言いました。
「なんじゃ幽霊。人の恋路を邪魔するな」
ラミアは不満げに言いました。ですがシェリーも必死です。
「今までのプロポーズはすべて弱よ。プロポーズ強度が強、中、弱の弱。これを受けてしまったら、ラミアちゃんは弱プロポーズで恋に落ちてしまったバカなうっかり娘と言われてしまうわ」
「なん…じゃと?」
ラミアは胸の鏡に手を当てて考え込みました。そして
「我はバカでもいい」
と言うと、ナクラににっこり笑顔を見せました。
「わかりました。我はあなたのところにお嫁に行きます」
と言いました。
シェリーは驚きのあまりその場に飛び上がりました。




