19-12
ナクラの言葉に、ラミアは縛めを解きました。
「今なんと言った?」
ラミアは聞き返しました。
「俺は鬼の頭領の息子だ」
「我が聞きたいのはその後の言葉じゃ」
「俺はお前を仲間にしたい」
とナクラはもう一度言いました。彼はついに頬だけでなく顔全体が赤くなってしまっていました。それがラミアに締め付けられたせいなのか別の理由なのかは彼自身にもわかりませんでした。
「ラミア、お前は仲間が望みだと言った。俺もお前に仲間になってほしい。というかその、俺と一緒に来てほしい」
ナクラは必死に言いました。彼の背後でコペルニクスが
「弱」
と言いました。
「おお・・・ナクラ、ちょっと暴走してないか?」
桃太郎がナクラに声をかけました。
ナクラは桃太郎を振り返って
「今、暴走以外に必要なものがあるか!?」
と答えました。
「ナクラちゃん、頑張って!」
シェリーが応援しました。
ナクラは再びラミアを見つめると
「俺は・・・」
と想いを伝えようとしました。でもそれは喉の奥に突っかかったように、なかなか出てきません。
ラミアは黙って両手を、行儀良くお腹の前で重ねてナクラの言葉を待ちました。
ナクラは胸の辺りから絞り出すようにして
「俺がずっと、お前にそばにいる。お前を一人にはさせない。だから俺と一緒に鬼の国に行こう」
と言いました。




