19-11
「ナクラ?」
「ここは俺に任せてくれ」
ナクラはラミアに向かって進み出ました。彼は金棒を横に投げ出してラミアに攻撃の意思が無いことを示しながら、頭の頭巾を取りました。ナクラの目がキラキラと輝いています。
「蛇神のラミアよ。俺は鬼のナクラだ」
「鬼がなぜこんなところにいる?」
「旅をしている。今から鬼の国に帰るところだ。おぬしも一緒に来ないか?」
「なんじゃと?」
「ラミア、おぬしは偉大な蛇神だ。人間どもの村ではうまくいかないだろう。鬼の国ならお前を歓迎する」
ラミアは眉をひそめてナクラを見ました。
ナクラは息が詰まるような思いをしながらラミアを見つめました。
ラミアは蛇の胴体を這わせてナクラに近づくと、彼の周りをぐるりと回って巻き付いてしまいました。
「ナクラ!」
桃太郎がバールを構えると
「大丈夫だ!」
とナクラは言いました。
ラミアは蛇の胴体でナクラを締め付けました。そして、ナクラの顔に自分の顔を近づけて
「お前たちの望みは何じゃ!?・・・我の望みは仲間じゃ」
と言いました。
「うっ・・・!わかった。だから、俺と一緒に鬼の国に行こう」
ナクラは息苦しそうにしています。
「鬼たちは頑固者じゃと評判じゃ。本当に我を仲間にいれてくれるのか!」
とラミアが言いました。
「俺がいる。俺は鬼の頭領の息子だ。俺はお前を仲間にしたい」
ナクラは熱を込めて言いました。
「これはまさか・・・」
シェリーがコペルニクスを振り向きました。
コペルニクスは羽で顎を撫でながら
「弱」
と言いました。




