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桃太郎は器用に空中で体を反転させて壁に両足をつくと、反動で再び喜一に飛び掛かって竹刀を振りました。喜一はこの一撃もかわして桃太郎の襟首をつかむと背中から床に叩きつけようとしましたが、桃太郎は器用に空中で体を回転させて竹刀を下から喜一に向かって振り上げたのです。
喜一は目を細めながら顔に向かってくる竹刀を避けると、右手に持ったバチで桃太郎の頭部を叩こうとしました。
桃太郎は床を蹴って床すれすれを水平に飛んで喜一のバチを避けました。そして床を転がってから片膝をついて体勢を整えました。
「さすがは破戒僧でなまぐさ坊主の喜一和尚!お経はそっちのけで剣術ばかりが達者だ!」
桃太郎は師匠をディスりました。
「桃太郎。お前は師匠に対する尊敬の念が欠落しとる」
喜一は大きなため息をつきました。
「僕は桃太郎ではなくピーチ・ザ・セカンドだと言っているだろう!さらばだ喜一師匠。アミーゴ!」
桃太郎は背を向けて逃げようとしました。
喜一は桃太郎に向かって木魚用バチを思い切りぶんっと投げました。
喜一の投げたバチは桃太郎の後頭部に見事に当たりました。桃太郎はその場にばったり倒れ込みました。
喜一が動かなくなった桃太郎を見下ろしていると、本堂にコペルニクスとべルナドットとアレキサンダーがやって来ました。動物たちは背中に袋を背負っています。
アレキサンダーは
「和尚さん、食い物は頂戴した。できればお酒もいただけるかな」
とおねだりしました。




