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「うちが手毬歌を歌ったから・・・」
お千代はうつむいて涙を流しました。
弥平はため息を一つついて
「あんたがた、どうかこの子をこの町から連れ出して、誰か面倒を見てくれる人に預けてはくれまいか」
と桃太郎たちに頼みました。
「おとう!」
「お千代、たぶんおとうは捕まる。お前は子供だから捕まらんだろうが、盗人の子供ではあまりにも不憫だ。他の場所に行って暮らしたがええ」
「じゃあおとうも逃げよう!」
「田畑から離れたらおとうは生きてはいけん。おかあの墓もここにある。だからおとうは残る。お千代にはおかあの手毬があるだろう。うちは貧乏だから、それくらいしかお前に残せん」
弥平は
「どうか」
と桃太郎たちに深々と頭を下げました。
「不憫な」
ナクラは親子に同情しました。
シェリーは今にも泣き出しそうな顔で仲間を振り向きました。桃太郎が両手で顔を覆っています。
「桃ちゃん、泣いてるのか?」
アレキサンダーが桃太郎に言いました。
「泣いてませんけど?今、人類撲滅の一環で、この辺りの役所なんかを襲撃しようかと考え中ですけど?考え中で恐ろしい顔をしているのでベルナドットが腰を抜かさないように隠してるんですけど?」
桃太郎は強がりました。




