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ももレヴォ  ~桃太郎が世界に対し革命を目論むお話~  作者: 有限よしみ


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17-17

アレキサンダーはシェリーを見て歯を剥いてニヤリと笑ってみせました。

「それではどうぞ、ごゆっくり」

と昌幸と信之は部屋を出て行きました。

桃太郎たちはご飯を食べました。シェリーはご飯を食べないので、動物たちをなでてみたりつついたり、ちょっかいを出していました。

食事を終えた桃太郎は喜一から貰った巻物と矢立を出して何やら書き物を始めました。

「あら桃ちゃん、お勉強しているの?」

シェリーが訪ねました。

「僕の思想を記しているのだ。その名も人類破壊経典。将来お弟子さんたちにこの教えを広めるんだよ」

桃太郎は昏い笑顔で答えました。

シェリーは桃太郎の顔を両手で包み込みながら

「桃ちゃん。そのようなドブ思想を書き残してはダメ」

と優しく罵りました。

動物たちはお腹いっぱい、満足して横になっています。

「明日も朝早いし、俺たちも寝ようか」

ナクラが言い、みんなでムシロをかけて眠ることにしました。

みんなが寝静まってから、シェリーは立ち上がって家の外に出ました。

夜、月明かりの下。奥方が両手を合わせてお祈りをしていました。

シェリーは奥方の前に立ち、黙って彼女を見上げました。

奥方は薄く目を開けて

「わかっているのです。今こうしてあの子のそばにいれるだけでも、ありがたい、御仏のお慈悲なのです」

と言いました。そして、こらえきれなくなったように両手で顔を覆って、肩を小さく震わせながら泣き出してしまいました。

「人の心はなんと欲深く、なんと愚かなのでしょう。…たった一度でいい。あの子に母と呼ばれたい、あの子をこの手に抱きしめたい」

奥方は泣き続けました。それを見守るシェリーもまた、静かに涙を流しているのでした。 




第17話 おわり

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